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「高年齢者雇用安定法」改正…定年後の働き方はどう変わるのか

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その一つのモデルケースとして、再雇用中、再就職中に専門性を高めながら、今の会社と「業務委託契約」を結び個人事業主として仕事を継続する。あるいは再雇用中に副業などを経験しながら、再雇用が終了した後の仕事を模索することがあげられます(図表2参照)。

[図表2]目指すべき仕事 出所:髙橋伸典著『退職後の不安を取り除く 定年1年目の教科書』(日本能率協会マネジメントセンター)より

再雇用、再就職中に副業や業務委託契約の仕事を通じ、いろいろ仕事を試してみることで、生涯に渡って取り組むべき仕事をみつけていきます。図表2で言うと、一番上になりますが個人事業主として独立したり、法人格をもって起業したりすることを目指します。

どの道においても自律した自分、社会貢献をする自分であることが望まれます。ではどのようにして自分に合った道を見つけていくのか、その具体的な方法を紹介していきます。

<ポイント>
生涯現役で働くために、専門性を高め、活かしていくことを目指していこう。

定年後の収支に大まかな見通しを立てる

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■方向性を決める基準は、やはりお金

定年後の進路は人それぞれです。働く、働かない、働く場合も再雇用、再就職、起業など様々で、選択肢は広がっています。ただ、そうは言っても定年時にどの道を歩んでいくかを決めるのは、悩ましいもの。

方向性を決める一つの基準として、毎月最低限、どれだけお金が必要か考えてみることをお勧めします。定年時に住宅ローンがある場合や介護費用がかかる場合、子どもの学費がかかる場合は、安定的な収入が必要になってきます。

また再雇用、再就職後は年収が下がり、それを補うために、副業を検討する必要が出てくるかもしれません。

ある程度まとまったお金がある場合は、定年後は自分の好きなこと、趣味などに没頭したり、ボランティアに力を入れたりすることもできるでしょう。また65歳までは無理をしない範囲で仕事をして、その後は年金と貯蓄で安定した生活を送る方もいらっしゃるかもしれません。

毎月どれだけ稼がなくてはいけないか、一度シミュレーションしてみる必要があります。図表3で年代別必要金額を算出してみて下さい。

<やり方>
①60歳、65歳、70歳、75歳、80歳の節目にどれだけの支出があるか概算してみて下さい。詳細に書く必要はありません。

②その支出に対して、収入を確保しなくてはいけません。収入は年金を加えて下さい。収入は、再雇用の場合、再就職の場合、独立の場合、起業する場合で考えますが、進もうと思う働き方で試算して下さい。

③そうすると支出をカバーするためにどの働き方でいくら稼がなくてはいけないかがおぼろげながらわかってきます。
[図表3]未来シミュレーション表 出所:髙橋伸典著『退職後の不安を取り除く 定年1年目の教科書』(日本能率協会マネジメントセンター)より


■イメージを具体化していこう

年金に関しては再雇用先、再就職先での収入が65歳以降も期待できるのなら、65歳からの年金は繰り下げて、増やすこともできます。反対に少し足りない場合は、60歳から繰り上げて受給することもできます。

このように自分の貯金、もらえる年金、期待できる仕事の報酬を具体的に数字に落とし込んで考えることで、それがベースになり、選択する仕事がわかってきます。

何を優先して定年後の方向性を決めるのかは、もちろんお金が基準だけではありません。あなたの生き方を基に決めることも大切なことです。これを手始めに、より自分らしく生きていくためのきっかけにしてください。

<ポイント>
●定年後の収入と支出を大まかに知ることで、どのように仕事をしていくかの方向性を知ることができる。
●何を大切にして生きていくか、考えてみよう。

なりたい自分を明確にする

■やりたいこと、なりたいものを明確にしよう

定年後の生き方は人それぞれです。正解も不正解もありません。

ただ、若い時と比べて体の無理はきかなくなるし、時間も有限であることを自覚してくるのではないでしょうか。だからこそ自分らしい生き方を一度じっくり考え、大まかな方向性やこれからやりたいことを考える必要があると思うのです。

こんなことをやりたい、こんな仕事をしたい、こんな自分になりたい、こんな人と出会いたい、こんな所へ行きたい、などを一度紙に書いてみましょう。予想以上に出てくるものです。

一度〈なりたい・やりたいリスト〉を使って書いてみて下さい。書いてみると、案外たくさん出てくるものです。

幸いに時間は現役時代と比較すると融通がききます。書くうちに、学生時代から興味を持っていて、忙しくてできなかったことなどが出てくるかもしれませんね。

あわてる必要はありません。焦ると、何をするか、目先のことばかリに目が向き、本当にやりたいことが出にくくなります。まずどのような自分でいたいか、なりたいかを考えることが重要です。

[図表1]なりたい・やりたいリスト(例) 出所:髙橋伸典著『退職後の不安を取り除く 定年1年目の教科書』(日本能率協会マネジメントセンター)より

■変わってもOK!

もちろん、この時点で考えたことがすべてではありません。これからもいろいろ経験する中で、自分のやりたいことが見つかってくるかもしれません。

私の場合、定年退職時にこういう仕事をやろうと決めたものと、5年後に再就職を経験し独立した後に考えた目標とでは、70%位は変わっていました。

まったく変わったというより、幹のところは変わっていませんでしたが、より良い内容に変わりました。例えば最初は営業マンのキャリア支援をする、と言っていたものが、シニアのセカンドキャリア支援をセミナー・研修や著書で行っていく、というようにより具体的に、自分に合った目標に変化しました。

一方、当初、シングルファーザーとしての料理経験を活かし、料理が苦手な男性向けの料理セミナーをする、という目標は時間が経つうちに、強くやりたものではないことがわかり、やることから外しました。それでいいと思っています。

時間が経ち、いろいろなことを経験し、いろいろな人との出会いを通じて、やりたいことがよりハッキリしてくると思います。

中には、これは自分に合っていないなと思うものも見つかります。それは取り入れなくていいでしょう。自分の中でしっくりくるものだけを取り入れて、取り組むことで、自分に必要なものが残ります。自分が本当にやりたいことを見つけるためにも、最初の段階で、最終的に目指すものを考えておいた方が良いと思います。

<ポイント>
●残された時間を最大限活かすために、自分にとって重要なこと、何に最も時間を費やすのか考えることが大切。

髙橋 伸典

セカンドキャリアコンサルタント

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