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【小説】「あの乱れた服装。校則違反だろ」でも女子には人気!

幻冬舎ゴールドライフオンライン

※本記事は、明島あさこ氏の小説『松岡葵の生徒会日記』(幻冬舎ルネッサンス新社)より、一部抜粋・編集したものです。

候補者たち

越智が「はい」と手を挙げた。「ボク、この中にもうひとり有名人いるの知ってる」

俺は越智に目を合わせたが、越智は優哉をちらりと見た。

「ししょー。剣道がとーっても強くて、教えるのも上手だから、師匠って呼ばれてるんだよね」

数秒前に、前生徒会書記の俺のことかな、と思ったなんて心で反復するのも恥ずかしい。さっきから、嫌な汗しかかかない。外の雨に打たれて、流したい。優哉は首を横に振り、目を細めた。

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「そんな、とってもってほどじゃ……」

「師匠いうんか。かっこええなぁ。穏やかそうな顔しとんのに」

土居が優哉をつま先から頭のてっぺんまで眺める。

優哉のよさは分かるやつに分かればいい。普段の優しい姿と剣道部での鋭い眼差しの差がいいんだよ。と、声に出せない俺はやっぱりシャイなのだろうか。

「知らんで悪かったな。わし、春に転校してきて、他のクラスのやつらよう分からんのや」

土居は気安く優哉の肩を叩いた。見かけない顔だと思ったら転校生だったようだ。というか、二年D組は転校生を生徒会選挙に出したのか。越智といい、土居といい、ふざけたクラスだ。優哉はへらへらした越智にも土居にも寛容に笑う。

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