top_line

【 最新ニュースをアプリでサクサク読むなら! 】

“腐ったキャラ弁”で彼を病院送りに…ヘコむ私にかけてくれた言葉に涙

女子SPA!

“腐ったキャラ弁”で彼を病院送りに…ヘコむ私にかけてくれた言葉に涙

 キャラ弁とは、具材でアニメなどのキャラクターを表現したお弁当で、中には、本物そっくりな作品を生み出す強者もいたりします。今回は、大好きな彼のために一生懸命作ったキャラ弁にまつわるエピソードを紹介しましょう。

◆念願の牧場デートへ
 お話を聞いたのは、精密機器メーカーの広報課で働く京子さん(仮名・24歳)。京子さんには地元のテニスサークルで知り合ったMさんという彼氏がいて、料理が得意な京子さんはMさんに料理を振る舞うことが好きでした。

 とりわけ、京子さんが最近夢中になっているのはキャラ弁作りだそうで、手の込んだ完成度の高い出来栄えが、自身のSNSでも人気を呼んでいるそうです。

 そんな中、Mさんから次の日曜日に牧場に行ってみようという、デートの誘いを受けた京子さん。

「以前に一度『牧場にいってみたい!』と口にしていたのを彼は覚えていてくれたんです。もう嬉しくて思わず彼に抱きついちゃいました」

 京子さんが牧場デートをしたかった理由には、もちろん緑いっぱいの草原で動物たちと戯れたいという他に、Mさんが大好きな、『ワンピース』のルフィのキャラ弁を作ってあげることだったそう。

◆キャラ弁作りの予行演習
 京子さんは、予行演習を兼ね、本番と同じキャラ弁を作ろうと考えたようです。

 早速、具材を買うために近所のスーパーへ足を運びます。練習用と本番用の具材を買い込み、家に戻り早速試作を始めました。

「キャラ弁作りはとっても細かな作業が必要で、料理専用に買ったカッターナイフとピンセットが大活躍なんです。少しずつ作り方を変えて何種類かの作品を作ったんですが、具材のカット方法や、立体感の演出にはまだ改良の余地があるものの、ほぼ満足する試作が完成しました」

◆迎えた真剣勝負の本番当日
 いよいよデート当日になり、京子さんは、前日から仕込んでおいた具材などをキッチンに勢揃いさせます。そして、ハンバーグや副菜をしっかりとした味付けで調理し、次にご飯の上をハム、チーズ、のり、ねぎ、人参などでデコレーションをするのだそう。

 ここで、予行演習の時は気にならなかった細部のバランスやレイアウトが気になりだし、あーでもない、こーでもない、と試行錯誤を繰り返す京子さん。時間はどんどん経過し、Mさんの迎えのインターホンが鳴ったと同時に、ようやく満足のいくキャラ弁が完成したのだとか。

 京子さんは、慌ててランチバッグにお弁当をしまってMさんのクルマに乗り込みます。

「まさにギリギリセーフでキャラ弁が完成したんです。ま、少し妥協した部分もあったんですが、彼の喜ぶ顔を想像したらなんか嬉しくなって、クルマの中では自然とアニメの曲を口ずさんでいました」

 京子さんは当時を振り返って語ってくれました。

◆大喜びの彼、キャラ弁は大成功!
 牧場に到着した2人でしたが、京子さんはあることに気が付きました。

「慌てていたからなのか、ランチバッグに保冷剤を入れ忘れていたんです。でも、車の中はクーラーが効いていたし、お弁当も冷えていたので問題ないと思っていました」

 早速2人は牧場の草原にレジャーシートを広げ、お弁当を食べることにしました。Mさんはお弁当の中身を見るや否や「スゲー!」と驚きの声を上げ、キャラ弁の完成度に感激してくれたそうです。

 しばらくの間、その完成度の高いキャラ弁を観察し、SNS用の写真を撮ったあと、ようやくお弁当を食べ始めた2人。「味もおいしいね!」と、どんどん平らげるMさん。

「彼が勢いよくほとんど食べちゃって、それに気づいて申し訳なさそうにしてたんですけど、想像以上に喜んでくれたので私も満足していました」

 京子さんは嬉しそうに話してくれました。

◆うなってトイレに駆け込む彼
 食後、しばらく牧場を堪能していた2人。京子さんがじゃれてきたヤギに夢中になっていると、後ろから「うー」とうなり声が聞こえました。

 振り向くと後ろの柵にもたれかかって苦しんでいるMさんの姿があり、慌てて「大丈夫?!」と駆け寄ると、Mさんは返事もせずにトイレに駆け込んでしまったそうです。

「さっきまで普通に楽しそうにしていたので、急な事態に私も不安でした」

 20分程経ってトイレから出てきたMさんは顔面蒼白で「食あたりかも…」と弱々しい声で言いました。

◆救急外来へ、まさかの食中毒だった
 京子さんはぐったりしたMさんを乗せ、自宅近所の救急外来に駆け込みました。救急車を呼ぶことも考えたそうですが、道路情報を確認すると渋滞もなさそうだったので、以前世話になったことがある自宅近くの救急外来へ向かうことにしたそうです。

 診察結果は単なる食中毒で、今日食べたお弁当が原因ではないかとのことでした。Mさんは2時間程ブドウ糖の点滴を打ってもらい、症状が落ち着いたのでようやく病院から解放されました。

 そのままMさんを自宅まで送り届けベットに寝かせた後、心配だった京子さんはMさんの自宅に泊まることにしました京子さん。

「キャラ弁の完成度を上げるために、食材を何度も手指で触れ、おまけに保冷剤の入れ忘れで、雑菌の増殖が著しかったのだと思います。彼の笑顔のためと思っていたのに、自分のミスで苦しめてしまったのでかなりショックでした」

 かなり落ち込んだ様子で語ってくれた京子さん。

◆彼の優しい言葉に涙
「本当にごめんね。私がしっかり気を付けていたらこんな事にならなかったのに」と、京子さんはMさんに何度も謝ったそう。

 そのあと、少し体調が良くなってきたMさんは、優しい言葉をかけてくれました。

「そんなことないよ。確かに改善点はたくさん見つかったけど、今度作る時に気を付けたらいいんだよ。また、お弁当作ってね。今度はどこ行こうか!」

「猛省していた私には優しすぎる言葉でした。彼の前で思わず泣いてしまったんですが、あらためて思いやりのあるMさんのことが好きになりました」

 当分キャラ弁は作れそうにないと話す京子さん。それでも、Mさんのために尽くしたいという気持ちは以前よりもぐんと深まったそうです。

 誰だって好きな人には精一杯尽くしたいものです。でも、そういう時だからこそ、普段より冷静になることが必要かもしれません。悲しいことが起きてしまってからでは台無しですから。優しい彼でよかったですね、京子さん!

―シリーズ「夏のトホホ」―

<文/大杉沙樹>

TOPICS

ランキング(エンタメ)

ジャンル