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「こんな小さな子が…」4歳娘の“自慰行為”に苦しんだ母親を描く。作者を取材<漫画>

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「こんな小さな子が…」4歳娘の“自慰行為”に苦しんだ母親を描く。作者を取材<漫画>

「幼い娘が自慰行為をすることが耐えられない」

 そんな悩みを抱える母親の気持ちを綴った『やめられない娘と見守れない私 4歳の性に悩んだ700日間』(竹書房)が7月21日に発売されました。

 著者の加藤かとさんは、独身時代からの友人Yさんから、娘のAちゃんの自慰行為に悩んでいたことを打ち明けられ「同じように悩むママ達のために漫画にしてほしい」と言われたことから執筆を始めました。

「幼児自慰」は、「よくあることで、性的な意味はない。親は叱ったりせず見守ることが大切」といわれています。しかし、Yさんは「見守ること」がどうしてもできず、「自分はダメな母親だ」と自分を責める日々が続きました。

 加藤さんのブログ『かとさンちの愉快な毎日』で漫画を発表したところ、「うちの娘も同じことをして悩んでいた」「私自身が幼い頃に自慰をしていました」など多くの反響があったといいます。

 今回は1話を紹介。著者の加藤さんに執筆のきっかけや、「子どもの自慰」をテーマにした漫画の難しさなどを聞きました。

◆自分の経験が他の誰かの助けになれば
――Yさんが加藤さんに娘さんの幼児自慰について「漫画にしてほしい」と言ったのは、なぜだったのでしょうか?

加藤かとさん(以下、加藤):Yさんは娘さんの自慰に悩んでいた当時、検索魔になっていたそうです。でも、どのネット記事やブログにも「見守ってあげましょう」と正しい意見しか載っていない。その「正しい見守り方」ができないから苦しいのに、さらに検索しては苦しさが増していくばかりだったといいます。

ある時、個人ブログでとあるママさんが「自慰をする娘のことが嫌いだ」「本当に消えてほしい」など、本音がそのまま書かれているのを見つけたそうです。Yさんは、「専門家による正しい回答よりも、そのブログのネガティブな内容の方が自分の気持ちに寄り添ってくれるように感じた」と言っていました。だから「自分の経験が、今苦しんでいる誰かに届いたら助けになるんじゃないか」と考え「漫画にしてほしい」と言ってくれました。

――「幼児自慰」は実はよくあることだそうですが、初めて知る人にとってはショッキングな内容です。加藤さんは作品を発表することに対して戸惑いはありましたか?

加藤:やはり不安はありました。当時はブログのフォロワーさんが増えた時期だったので、「こういう漫画を好意的に見てくれる人ばかりじゃないだろうな」と思ったし、「アンチ」と呼ばれる人が増えたり、攻撃されるのも怖かったです。

 また、「もし私が身バレしたらYさんや娘のAちゃんの特定につながってしまうんじゃないか」、「何か被害があったらどうしよう」という恐れがありました。だからブログに漫画を載せる前の準備期間として、私の自己紹介の投稿や、どこに住んでいるか、何が好きかなど、私の身元が分かりそうな投稿を全て削除しました。そこから1年くらい間を置いてから漫画を描き始めました。

◆“児童ポルノ”として扱われない作品にするために
――漫画を描くに当たって、どんなところに苦労がありましたか?

加藤:Aちゃんが自慰をする場面を描く時は、児童ポルノにしたくなかったので特に気を遣いました。最初にブログに掲載した漫画では、Aちゃんのことはずっとシルエットだけにしていたんです。書籍化にあたって、それでは普段の会話の場面などでAちゃんの気持ちが伝わりにくいため表情を描くことにしました。その分、自慰をしている場面では足だけにしたり、頭は出ていても顔は見えないように描いています。

 ブログの読者から、「こういうテーマの話を描くと子どもに性的な興味を持っている人が『子どもも触ったら気持ちがいいんだ』と思って犯罪につながる恐れがあるからやめてほしい」という声があったので、直接的な表現にならないよう気を付けています。

――YさんはAちゃんが自慰をしていることに気付いた時、どんなことが1番つらかったのでしょうか?

加藤:Aちゃんは当時4歳くらいだったので、「こんな小さな子が興味を持つなんて」という心配が大きかったそうです。Yさんは「思春期になったら女の子もそういうことをするのかもしれない」とは思っていたのですが、「まさか、まだこんなに幼い女の子が」というショックが大きかったのだと思います。

 私は息子がいるのですが、ふざけて自分でおちんちんを触って「うぇ~い」とか言っていても“ショック”ではないし、自慰に関しても「まあ、あることなのかな」と想定ができます。「うちの子も触っています」という読者の方からのメッセージでも、どちらかというと男の子のママのほうが楽観的に捉えていて、女の子のママのほうがすごく悩んでいる印象を受けました。

――個人的な感覚ですが、女の子のほうが普段の生活のなかで性器の名称をより口に出しにくい感覚があるかもしれません。

加藤:私は作品の中で女性器のことを「お股」と表記したのですが、確かに男の子の場合よりも「口に出してはいけないもの」という感じがすごくありました。なんとなく、女の子のほうがタブーというか……。その感覚が大きい分、ショックが大きい気がします。

◆「性的な意味はない」専門的な回答は救いにならなかった
――作品中でも「幼児自慰に性的な意味はない」と描かれていましたが、そういうものなのでしょうか。

加藤:私が調べた範囲ではそう説明されていました。「癖みたいなもの」であって、たとえば指しゃぶりや爪噛みのようになんとなく寂しい時にやってしまうものだそうです。偶然そこを触った時に「ここを触ると気持ちいいな」と気が付いて単純な気持ちで触っていて癖になってしまうみたいです。

――親としては「性的な意味合いはない」と言われたほうが安心だし納得しやすいと思います。

加藤:でも私がいただいたメッセージの中には「私も幼い時に触っていましたが性的な意味合いでやっていました」という方もたくさんいました。だから理由は子どもによって違うのかもしれません。

 Yさんは「性的な意味はありません」という説明を見ても気持ちがラクにはなりませんでした。どのような理由で触っていたとしても、子どもが自慰をすることがあまり気にならないママもいれば、すごく気になるママもいるということだと思います。

<取材・文/都田ミツコ>

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