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『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』、「シリーズ3作目のジンクス」を破れず

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『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』(c)2021 Universal Studios and Storyteller Distribution LCC. All Rights Reserved.

 先週末の動員ランキングは、2015年に『ジュラシック・パーク』シリーズの次章としてスタートした『ジュラシック・ワールド』シリーズの3作目、『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』が土日2日間で動員60万3015人、興収9億3901万6000円をあげて初登場1位となった。3日間の動員は84万687人、興収12億9512万3510円。ちなみに1作目の『ジュラシック・ワールド』のオープニング週土日2日間の興収8億4512万円。2作目の『ジュラシック・ワールド/炎の王国』のオープニング週土日2日間の興収は12億1654万円。つまり、今回の成績は1作目の111%、2作目の77%となるが、1作目がイレギュラーな水曜日公開だったことをふまえると1作目とほぼ同等と考えていいだろう。もともと3部作として構想されていた『ジュラシック・ワールド』シリーズは、今回でひとまずの完結編を迎えたわけだが、少なくとも完結編ブーストは効かなかったと言える。

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 親子連れ客の比率も多いシリーズなので、もはや夏のお約束(?)となったコロナウイルスの何度目かの感染ピークと重なったことも考慮に入れる必要があるかもしれないが、それでもこの数字はパッと見の印象以上に厳しい。というのも、人気シリーズの常として、『ジュラシック・ワールド』シリーズは2作目で極端な初動型の興行に移行して、オープニング週の土日2日間では1作目の144%というロケットスタートをきったものの、最終的には1作目の累計興収95.3億円の約85%、80.7億円にどとまった。作品自体の評価もふまえて、今回も同じような推移を見込むとすると、50億円突破が現実的な目標となるだろう。

 今から29年前、1993年にスタートした前シリーズ『ジュラシック・パーク』のリアルタイマーとしては、これはまさに「いつか来た道」といったところ。というのも、同じ3部作だった『ジュラシック・パーク』シリーズも、1作目が128.5億円、2作目が95億円、3作目が51.3億円と徐々に数字を落としていったからだ。もっとも、『ジュラシック・パーク』シリーズに関しては、当時はその名前だけで大ヒットが約束されていたスティーヴン・スピルバーグ監督が3作目でジョー・ジョンストン監督にバトンタッチするという事情もあった。そう考えると、製作総指揮(だとまるで現場で指揮をしているような印象を与えてしまうので、本来Executive Producerはエグゼクティブ・プロデューサーとそのままカタカナで日本語表記すべき)として一応名前だけは残しているものの、スピルバーグ・ブランド(そもそも現在はその神通力もない)で勝負してきたわけではない現行『ジュラシック・ワールド』シリーズは、ここまでよく持ち堪えてきたとも言える。

 さて、2週前の本コラムでこの夏は、(先週末、遂に興収100億円を突破した)ロングラン中の『トップガン マーヴェリック』に加えて、『キングダム2 遥かなる大地へ』、『ミニオンズ フィーバー』、『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』の4強の争いになるだろうと書いたが(先週末はちょうどこの4作品がトップ4を占めている)、もう一つの強力作品が控えていたことをすっかり失念してしまっていた。今週の土曜、8月6日に東映配給で公開されるアニメーション作品『ONE PIECE FILM RED』だ。自分はONE PIECE世代ではないのでつい失念しまった(言い訳になってないですね。本当にすみません!)が、2009年12月に公開されたシリーズ10作目『ONE PIECE FILM STRONG WORLD』が最終興収48億円を記録したのをきっかけに、3年もしくは4年のインターバルを開けてそれ以降公開されてきた長編作品はすべて興収50億円超えを果たしてきた超人気シリーズ。というわけで、今週末の結果が出る前に、先に慌てて訂正しておきます。(宇野維正)

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