top_line

【完全無料で遊べるミニゲーム】
サクサク消せる爽快パズル「ガーデンテイルズ」

仙台育英が王者に返り咲いた宮城大会を総括!公立校や新鋭校も大健闘

高校野球ドットコム

 ベスト16に入った学校の内訳は、私立が8校、県立が6校、高専(仙台高専名取)と市立(仙台)が1校ずつ。県立校では仙台南と名取北のほか、古川、仙台三、仙台東、富谷が名を連ねた。チーム力の高さが目立つ一方、富谷の正捕手・藤田 京(3年)が2回戦で仙台市民球場の左翼防球ネットに突き刺さる特大本塁打を放つなど、個々の力も育ってきている。

新鋭校や連合チームも奮闘、「打倒・仙台育英」に名乗りを上げるのは?

 強豪私立校や公立校のみならず、創部から間もない学校や連合チームの奮闘も大会を盛り上げた。2020年創部の日本ウェルネス宮城は、夏の大会では初めての8強入り。部の1期生で、3年間投打の柱を担ってきた早坂 海思投手(3年)は、1回戦の黒川戦で完封勝利を挙げると、準々決勝の 仙台育英戦でも7回3失点と粘投するなどし、その役割を果たした。本職は外野手ながら3回戦の古川戦で6回無失点と好投した菅井 惇平外野手(3年)をはじめ、早坂以外の投手も持ち味を発揮した。ベスト8に入った昨春、今春、そして今夏は、いずれも準々決勝で 仙台育英に敗戦。強敵を倒すため、チームを支えてきた1期生の卒業後も強いチームを作り上げる。

 今大会の出場校のうち日本ウェルネス宮城の次に歴史が浅いのは、2015年創部の登米総合産業。1回戦の仙台西戦を5対2で勝ちきると、2回戦でもエース志田 蒼太投手(3年)が仙台・齋藤 哲兵投手(3年)との手に汗握る投手戦を演じた。1点ビハインドの9回に大量失点を喫し2対10で敗れたが、初の「夏2勝」は確かに手の届くところにあった。ベンチ入りメンバー20人全員が出場する文字通りの「全員野球」も、強い印象を残した。

 連合チームは3チームあったが、このうち亘理・伊具・大河原商の3校連合が爪痕を残した。1回戦の築館戦はクリーンアップを中心に得点を重ね、先発・小島 大輝(大河原商3年)が7回1失点と好投。コールド勝ちを収め、2016年の本吉響・気仙沼西以来、6年ぶりとなる連合チームでの「夏1勝」を手にした。2回戦の東北生文大戦はサヨナラ負けに終わったが、1対2と食らいつき、小島は最後まで投げきる意地を見せた。

 春の地区大会は志津川との連合チームで臨んだ登米は、この夏は単独で出場。1回戦の仙台工戦は、エース左腕・守屋 匠投手(2年)が9回1失点と力投し2対1で勝利した。部員14人(記録員2人含む)は、1回戦を突破した単独チームの中では最少の人数だった。2回戦の名取北戦は0対2で敗れたが、守屋は2失点完投。守屋が3年生になる来年はさらなる飛躍が期待される。

広告の後にも続きます

 新型コロナの影響を受け、実力を出し切れなかったチームもあった。仙台育英の最大のライバルと目されていた東北は、ベンチメンバー12人を入れ替え準々決勝に臨んだが、聖和学園相手にコールド負け。仙台南、東北生文大高は出場辞退を決断した。いずれも実力校だっただけに、悔やまれる結末となった。

 仙台育英の壁は厚いが、春、夏と続けてベスト4に入った古川学園や、近年安定した戦いぶりを見せている東北学院榴ケ岡、東陵など、ほかにも対抗馬を挙げればキリがない。宮城の勢力図が今後どう変わっていくのか、秋以降の戦いからも目が離せない。

(取材=川浪 康太郎)

  • 1
  • 2
 
   

ランキング(スポーツ)

ジャンル