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新競技にチャレンジするパラアスリートたち

パラサポWEB

昨秋の電撃的な引退会見から約8ヵ月。一ノ瀬メイがパラスポーツの舞台に戻ってきた。水中から陸上のトラックへと舞台を移し、7月3日に東京・駒沢陸上競技場で行われたNAGASEカップパラ陸上競技大会の女子100mに出場。14秒97で走り切った。

「大会当日は朝から緊張していた。試合の流れなどわからないことばかりで、必死についていってるうちに、あっという間に終わった」とデビュー戦を振り返る。今回100mで出場したのは、「まだ100mしか走れないから」。

辻沙絵選手(リオパラリンピック400mの銅メダリスト)から、初レースのタイムが14秒台だったと聞いていて、同じ14秒台を出せればと思っていた。もっと出せればよかったが、ぎりぎりクリアかなと思う」

陸上競技への挑戦を決めたのは、パラ陸上界のレジェンド・山本篤からの誘いがあったからという。

「実は2010年の広州アジアパラ競技大会でお会いしたときから12年間、ずっと陸上に誘われていた。でも、水泳でやっていくと決めていたので、断り続けていた。引退してからしばらくはゆっくりしていたのだが、フィジカル的にもメンタルヘルス的にもまた何か運動をしたいと思っていたところに、山本選手から『そろそろ走れよ』と連絡をいただいた。このとき、素直にやってみたいと思えたし、篤さんがいろいろな競技をしていることにもインスパイアされて、チャレンジしてみることにした」

発信力のある一ノ瀬の陸上競技挑戦は多くのメディアから注目を浴びた(写真は、NAGASEカップパラ陸上競技大会)

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水泳と陸上競技では、あらゆることが違うという。

「水中では重力を感じずにスポーツをしていたが、陸上は真逆で、使う筋肉も、練習の質や取り組み方も違う。でも、一番違うのは、自分のマインド。私が陸上の試合に出場すると言ったときから、パラ陸上の皆さんは本当にウエルカムで温かい。水泳では交わることがなかったマスターズ世代の方が声をかけてくださるなど、いろいろな人と交わったり、助けられたりしながら競技ができていて、面白い」

目標はまだ定めていない。

「何年も先の大会に向けて目標を立て、逆算して取り組むということは水泳を通してめいいっぱいやったと思っている。目標を立てても、東京大会のように一瞬でなくなってしまうこともある。今回の種目では、逆算ではなく、一つずつ積み上げていけたら。また、引退後、自分の体を観察していたのだが、結果を求めていろいろなものを犠牲にしてきた代償が出てきている。今は自分の体や感情を大切にしつつ、一歩ずつ進んでいきたいし、楽しいという気持ちを守り抜きたい」

とはいえ、やるからには真剣にというのは変わらない。

「どうせならタイムを出したいという気持ちはあるので、練習は真剣に取り組んでいる」

水泳引退後、一歩引いたところから見ることで、改めてパラスポーツの存在の大きさを感じたという一ノ瀬。新たな舞台に挑戦することで、障がいのあるなしに関わらず混ざり合うコミュニティの実現に向けた取り組みも加速しそうだ。

text & photo by TEAM A

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