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70代の異母姉妹…複雑な家族関係が招いた「厄介すぎる相続」【弁護士が事例解説】

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こうした弁護士の交渉の末、Aさんらは法定相続分に従った預金の払戻しが受けられることになりました。

【結果・解決ポイント】

Aさんらは、無事銀行に払戻しを依頼してから1ヵ月程度で、合計1000万円近くの預金を取得することができました。

遺産分割で重要な「相続人調査」とは? 

今回の事例のように、遺産の分け方が遺言で指定されていないケースでは、「相続人は誰なのか、何人いるのか」を確定しなければ遺産分割を進めることができません。ゆえに、遺産相続において相続人調査は非常に重要です。

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誰が相続人になるかは、被相続人の親族関係によって異なります。再婚している方であれば、以前の配偶者との間に子どもがいるケースもありますし、婚外子を認知している方もおられるでしょう。

そういった相続人も含めて明らかにしたうえで、「亡くなった方の相続人になるのは誰なのか」を確定するのが「相続人調査」なのです。

相続人調査が終わらないと遺産分割協議を始められない

遺言が遺されていない限り、遺産分割協議には「すべての法定相続人」が参加しなければなりません。

つまり、相続人調査が完了しないと遺産分割を進めることができないのです。相続手続きが煩わしく早めに遺産を分けてしまいたいとしても、まず先に相続人調査を行いましょう。

相続人調査を間違うと遺産分割協議が無効に

遺産分割協議は、1人でも相続人が欠けると「無効」になってしまいます。無効な遺産分割協議書では、不動産の名義変更も預貯金の払い戻しもできません。

ずさんな相続人調査に基づき、協議に加わるべき法定相続人を欠いた状態で遺産分割を行うことは、後々のトラブルに繋がります。

相続人調査には、正しい手順と慎重な対応が求められるのです。

相続人調査の手順 

相続人調査は、以下の手順で進めます。

1.戸籍謄本を取得する

相続人調査は、具体的には「戸籍謄本類」を取得する手続きです。日本では、親族関係がすべて「戸籍謄本類」に書かれているためです。

基本的には、被相続人の出生時から亡くなるまでのすべての「戸籍謄本、除籍謄本、改正原戸籍謄本、相続人の現在戸籍」が必要です。

これらは、「本籍地の役場」で取得できます。本籍地は各戸籍の冒頭欄に記載されています。

本籍地の役所の窓口で申請するほか、役所が遠方の場合などは郵送で申請することも可能です。申請書を記入し、郵便局で「定額小為替」を購入して返信用の切手を同封すれば、数日で返送してもらえます。

どんなケースであっても先述の4種類の書類が必要ですので、亡くなった方に「すでに死亡している子ども」がいる場合であっても、その子どもの出生時から死亡時までのすべての戸籍謄本類が必要です。父母や祖父母で死亡している人がいれば、父母や祖父母の死亡を確認できる謄本が必要になります。

このように、相続人のなかで死亡している人がいると、取得すべき戸籍謄本類の数が増えていくため、作業はより複雑化します。

また、戸籍謄本類を取得するときは、日付が連続していなければなりません。

「以前の戸籍から抜けた日付」と「次の戸籍へ転入(あるいは作成)した日付」が一致していなければ、あいだに別の戸籍が存在するということです。

抜け漏れがないよう、確実にすべての戸籍謄本類を集める必要があります。

2.戸籍情報を読み解く

必要な戸籍謄本類をすべて集めたら、中身を読み解いて「誰が法律上の相続人になるか」を明らかにしなければなりません。

配偶者以外の法定相続人には順位がありますし、本来の相続人の死亡などによって代襲相続が起こっている可能性もあります。

3.相続関係一覧図を作成する

相続人調査が完了したら、「相続関係一覧図(相続人の一覧図)」を作成するのがおすすめです。

これがあれば、金融機関での手続きなどをスムーズに進めることができるためです。

面倒な相続人調査…弁護士に依頼するメリット

相続人調査を弁護士に依頼することには、以下のようなメリットがあります。

1.手間を省ける

相続人調査を自分で進めると、上記のように大変な手間がかかります。

特に何度も転籍している方、結婚や離婚を繰り返している方、あるいは子どもが先に死亡している方などの場合、集めるべき謄本類が膨大になり、時間もより長くかかってきます。集めた戸籍謄本類を確認して相続関係一覧図を作るのも大変です。

専門家に依頼すればすべての作業を任せられるので、手間を大きく省けます。

2.正確に調査できる

相続人調査を正確に行うのは簡単なことではありません。

自分で対応するとどうしても戸籍謄本類の抜け漏れが発生しやすいですし、手書きの古い戸籍謄本類は判読することすら困難です。

必要な戸籍が1通でも欠けていたら、のちに不動産の相続登記をするときなどに受け付けてもらえません。

その点専門家に依頼することで、正確な調査を行うことができます。

3.遺産分割についてもサポートを受けられる

相続人調査が済んだら、遺産分割協議を進めなければなりません。

自分たちだけでは話し合いをスムーズに進められないケースもありますし、合意ができた後の「遺産分割協議書」の作成方法がわからない方もおられるでしょう。

弁護士に相続人調査を依頼すれば、相続人調査に引き続き遺産分割協議や遺産分割協議書の作成などについてのサポートを受けることができます。

もし万が一、他の相続人ともめてしまったような場合には、弁護士が代理人となって交渉を進めたり調停を申し立てたりもできるので、安心でしょう。

まとめ

遺産相続では、複雑な家族関係などにより、相続人同士で面識がなかったり、高齢の相続人の生死が不明だったりというケースも珍しくありません。しかし、相続人調査のために戸籍謄本類をすべて調査する作業には大きな労力がかかります。

調査したあとの遺産分割協議のことまで考えると、相続人調査は、はじめから弁護士に依頼するのが得策といえるでしょう。

相続人調査や相続財産調査、遺産分割協議などの相続手続きにお悩みの方は、相続問題に詳しい弁護士に一度ご相談されることをおすすめします。

堅田 勇気

Authense法律事務所

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