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桜田通「パートナーの過去は、苦しくても知りたい」 恋愛番組で感じた“役者の難しさ”と恋愛観

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桜田:はっしー(橋本裕太)くんの最後の告白を見て、自分と似ているからこそ、もっとシンプルにちゃんと気持ちを伝えた方が相手も安心できるだろうなと思いました。ただ好きと言うよりも、その背景をちゃんと話して自分の本気度を必死に伝えようとする気持ちは僕もわかります。ただ、本人は信頼してほしくて一生懸命話しているんだけど、それが遠回しに理屈っぽく聞こえてしまうのかなと……。

 男性の言い訳じゃないですけど、ある種弱い部分だとも思います。女性からすると“もうそんなのいいから好きって言ってよ”となるのかなと客観的に見ていて思いました。僕も出来るだけシンプルでいたいなと思う反面、まあでもそう言いたくなる気持ちもちょっとわかってしまうんです(笑)。でも、あのまわりくどさも、はっしーくんの真面目さや優しさなのかなと。

――ちなみに普段恋愛相談をすることもされることもないということでしたが、桜田さんにはとても的確なアドバイスが貰えそうな気がするのですが……。

桜田:僕がまず人に相談しない理由が、結局誰も僕の人生を生きたことがないのでわかるわけがないと、どこかで思っているからなんですよ。だから、もし何か相談されたら、「僕だったらこうだけど、これをそのまま自分に置き換えないでね」ということを伝えた上で相談に乗ると思います。

 そういう考え方で話を聞いていると、最終的には「申し訳ないけど、多分あなたの気持ちを完全には理解できていないし、分かりたいけど 分かってあげられない。なぜなら、あなたの人生を僕は生きたことがあるわけではないし、恋愛だったらその相手と僕は会ったことがないから。ただ、客観的にあなたの話だけを聞いて、僕の人生に置き換えて思うとこうだけど、最終的に全部決められるのは自分しかいないと思うよ」と、少し俯瞰した話し方になってしまいますね。相手を言いくるめたり、断言して説得してしまうようなことがないように気をつけているので。

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<パートナーの過去や人生は、たとえ苦しくても知りたい>

――ご自身が『ドラ恋』に出演していたら、どのようにたち振る舞うと思いますか。

桜田:多分恋愛と演技をきっちり分けられると思うので、もし好きな人ができてもお芝居とは全く別物として考えて行動すると思います。好きな子の相手役が他の人だろうが、逆に自分が他の子と芝居をやろうが、おそらく何も気にならないですね。これはもう職業柄仕方ないのかなと思うんですが、全然気にしないのかなと。

――では、自分が他の子とキスシーンを演じる際、好きな相手が嫉妬してしまった場合にはどのように対応するのでしょう。

桜田:きついこと言って申し訳ないですけど、“仕事だからごめん”と伝えます。ただ、この『ドラ恋』に参加されている方たちとは年齢も違いますし、そう多く演技歴を重ねられていないケースもあるので、だからこそ、いい意味で恋愛と自分のやりたいことが少し混ざってしまった故の魅力が出ているんだと思います。そういう意味では、僕はもう同じようには出来ないですね。もう壊れすぎているというか感覚が麻痺しているので(笑)。

――『ドラ恋』のメンバーたちも、必ずしも言葉に出さなくともお芝居の雰囲気に好意や自分の本音が滲み出ていたりすることがありますもんね。

桜田:そうだと思います。澤田(育子)先生も仰っていましたが、やっぱりゆあさんの演技はきっとこの環境にいたからこそ出た表情だったりお芝居の雰囲気なのかなと思いますね。こういうアプローチで作品を作るという試みを最後まで見て、我々もこのリアリティーを映画やドラマでもしっかり表現できなきゃダメだよなと思わされました。ドキュメンタリーの強さをすごく感じましたね。

――演技だけでは知ることができない要素もあるということですね。

桜田:『ドラ恋』では作り物の作品では見られない表情や涙があるので、好きな相手とのキスシーンを撮るんだったら、やっぱり本当にその子のことを大好きになるのが話は早いよなと思っちゃいました。ただ、いろんな役柄や設定があるなかで、全てを現実にできるものではないので、入り込みすぎても戻ってこられなくなるだろうし、改めて俳優業の難しさについても考えさせられました。

――これまでのことを伺っていてかなり自立されている印象がありますが、桜田さんにとって、理想のパートナー像はどんなものでしょうか?

桜田:たった1人の人と一緒にいることを決めるのであれば、その人のことを何もかも知りたいかもしれないですね。嫌なことや悲しいこと、幸せなことも含めて、過去どんなことがあったかを共有したいです。相手が何に傷ついて、何に喜びを感じ、誰を信用しているのか。そういうものを全部知った上で一緒にいるのが僕の理想です。何も知らないまま、その瞬間の価値観だけで向き合うんじゃなくて、相手の価値観を作り上げた過去や人生について、たとえ苦しくても知りたいと思います。

――それは出会った当初から互いに対話を重ねて知っていくのでしょうか。

桜田:そうですね。最初からお互いに汚い部分も何もかも話した上で、これからの関係性を考える方がフェアな気がしますね。

<常に役と音楽のことを考えている。プライベートの時間がなくても苦しくない。>

――桜田さんは俳優業・アーティスト業とマルチに活動しているかと思いますが、その相互作用はありますか?

桜田:俳優として現場で培った感情や役の価値観みたいなものを曲にしたこともあります。俳優はしんどいことも多いので、そこで溜まったストレスやフラストレーションを音楽のライブで解放して空っぽにするんです。そして今度は音楽でアウトプットしたものを役者としてもう一度インプットする。交互にやることによって自分を保てている部分もあると思います。

 僕はそのどちらもが仕事になっているのがラッキーだと思いますね。役者だけやっている方は、役者で煮詰まったものをプライベートで解消しなきゃいけないし、 逆に音楽だけやってる人たちも同じで。僕はその分、プライベートがないかもしれないのですが、両方とも良い意味で仕事だと思ってやっていない部分もあるので、プライベートの時間がなくても苦しくないというか。

―― そうやってご自身の中でバランスをちゃんと取られてるんですね。

桜田:もちろん家でゴロゴロするのもご飯食べてゆっくりするのも大好きです(笑)。でも、そんなときも四六時中音楽のことや役のことを考えていることが多くて、それがもう“日常”になっていますね。

――そんな桜田さんが、いま特に力を入れている活動は何でしょうか。

桜田:ファンクラブを発足してからは常にファンクラブファーストで取り組んでいます。いま、目の前にいる人たちを大切にすることはもちろん大事なんですが、その上でよりたくさんの人を巻き込んで感動を作っていく渦みたいなものが必要だと思っています。

 役者はもちろんですが、ファッションやビューティ系も好きなので、色んなところから自分を知っていただくチャンスを常に意識して生きているんですが、そのなかでもわかりやすくたくさんの人と直接向き合えるのは、やっぱり音楽かなと思っています。ライブで対峙できる人数が増えていけばいくほど、自分をさらけ出して伝え合って共有できる人が増えていくことでもあるので。僕自身もアーティストの方から勇気をもらって、ここまで生きてこられているので、ちょっとおこがましいですけど、自分も誰かにとって嫌なことが紛れたり勇気を与えられるような存在になれたら良いなと思っています。

ーー役者として、今後達成したいことはありますか?

桜田:20代中盤で映画『ラ』という作品に出会えて。しっかり時間もかけてすごく集中できて、現場も一丸となって作品づくりができるような恵まれた環境で、とても良い経験をさせていただきました。そんな環境に恵まれるには僕ももっと努力しなきゃいけないと思いますが、30代になって年齢も感受性も変化した自分で、それくらいにまたのめり込める作品と環境に出会えたら理想的だなと思います。

(文=リアルサウンド編集部)

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