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自社社員が逮捕!マスコミ報道も…企業の明暗を分ける「社員不祥事の事後対応」正解は【弁護士が解説】

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株価や業績へどれほどの影響がおよぶのかは、企業の手掛ける業務内容と社員が逮捕された事件との関連性や企業の対応方法など、さまざまな要因により大きく異なります。

社員の退職が増える

社員が逮捕された事件の内容や企業の業績などへの影響の大きさによっては、社員の退職が増えたり、採用活動に影響がおよんだりする可能性があります。

企業自体も捜査対象になる

上記のSMBC日興証券相場操縦事件では、社員だけでなく、企業自体も、証券取引等監視委員会から、東京地方検察庁に告発されており、起訴までされています。

このように、事件内容によっては、企業自体も捜査の対象となり、裁判で有罪判決が下されれば、罰金刑が科されたり、事業に必要な許可等が取り消されたりする可能性もあるのです。

社員が逮捕、マスコミ報道も…企業対応の正解は

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万が一社員が逮捕されてマスコミに報道されてしまった場合、企業はどのような対応を取るべきでしょうか?

企業が取るべき主な対応は、次の5点です。

事実関係の確認

はじめに、逮捕された事件に関する事実関係をよく確認しましょう。

事実関係を確認することなく憶測で対応を進めてしまえば、いざその憶測が誤っていた際に企業の信頼が低下し、業績などへ悪影響がおよぶ可能性が高くなってしまうためです。

また、報道内容に明らかな誤解があったり、事実とは異なる内容が報道されていたりする場合などは、誤った情報が無限に広まってしまうことのないよう、早期に厳正な対処をすべきでしょう。

企業や他社員の関与可能性を調査

社員が逮捕された事件の態様が、SMBC日興証券の相場操縦事件のように個人的な犯罪ではなく、企業不祥事に関係するものである場合には特に慎重な対応が必要です。この場合には、他の社員の関与可能性や、組織的な犯行であったかどうかなど、より慎重に事実関係を確認しなければなりません。

このような場合には、内部調査で済ませるのではなく、弁護士等の外部有識者等から構成される第三者委員会を組成し、調査を依頼することが望ましいといえます。

顧問弁護士等への連絡

社員が逮捕されてしまったら、できるだけ早期に顧問弁護士など信頼できる弁護士へ連絡しましょう。

弁護士へ相談することによって、企業がとるべき行動や問い合わせへの対応方法などについて、事件の態様や企業の状況に合わせて、より具体的なアドバイスをもらうことができるからです。

また、逮捕された従業員の今後の処分についても相談しておくとよいでしょう。

メディア対応を慎重かつ早急に検討する

マスコミに社員の逮捕が報道されてしまった場合には、企業としてもなんらかのメディア対応をすることは避けられないでしょう。

対応方法としては、記者会見の開催から新聞などへの謝罪広告の掲載、自社ホームページへの掲載、SNSへの掲載までさまざまな方法が考えられます。

どのような方法で対応を行うことが適切であるのかは、逮捕された事件の態様や社会的影響の大きさなどにより異なり、一律に論じられるものではありません。対応方法を誤れば、いわゆる炎上状態となるリスクがありますので、対応方法についても慎重に検討する必要があります。

被害者がいる場合には、被害者対応を検討する

たとえば、社員が、業務中に社用車を運転中に交通事故を起こして、逮捕されてしまった場合等、被害者が存在し、企業にも責任が認められ得る場合には、その被害者に対する謝罪や、損害賠償等の対応を慎重に検討する必要があります。

この対応を間違えると、いわゆるレピュテーションリスクは避けられないといえるでしょう。被害者の身体的、精神的苦痛を少しでも慰謝できるような誠意のこもった対応が基本となります。

即刻解雇したいが…ハードルが高い日本の法律

社員が逮捕されて企業に影響がおよんだ場合、逮捕された社員に対してはどのような対応を取ることができるのでしょうか?

主な対応策は、解雇などの処分と損害賠償請求の2点です。

なお、これらはいずれかを選択すべきということではなく、両方の対応を取ることも可能です。むしろ、懲戒解雇が認められる事案であれば、損害賠償請求が認められる可能性も高くなるでしょう。

解雇などの処分を検討・実行

社員が逮捕されてマスコミに報道されてしまった場合には、就業規則に基づき、処分するか否かを検討することとなります。

ただし、日本の法律において企業が一方的に社員を辞めさせる懲戒解雇のハードルは、非常に高いものとなっています。犯罪の内容などによっては懲戒解雇が不当とされ、むしろ企業側が損害賠償請求をなされる可能性が否定できません。

そのため、懲戒解雇などの処分を検討する場合には、あらかじめ弁護士などの専門家へ相談することをおすすめします。

損害賠償請求

社員の逮捕やマスコミへの報道により企業に影響がおよんだ場合には、逮捕された社員に対する損害賠償請求を検討することができます。

ただし、損害賠償請求したからといって、その請求が必ずしも認められるわけではありません。企業側が、具体的にどのような損害が発生したのかを証明しなければならず、社員が罪を犯したことにより、その損害が発生したという因果関係も証明する必要があります。

たとえば、風評被害による売り上げの低下を損害として主張する場合、社員の犯罪→社員の逮捕→マスコミによる報道→顧客離れ→売り上げの低下という因果の流れをたどることになりますが、このすべてを主張・立証しなければなりません。顧客離れや、売上の低下が、本当に、社員の逮捕や、マスコミによる報道の影響なのかどうかという点は、非常に立証が難しいです。

また、社員の犯した罪が軽微である場合や企業へさほど影響がおよんでいないと判断された場合などには、企業からの損害賠償請求が認められる可能性は低いでしょう。そのため、逮捕された従業員への損害賠償請求を検討する際には、事前に弁護士へ相談してください。

相談をすることで、損害賠償請求が認められる可能性があるかどうかなど具体的なアドバイスを受けることができます。

西尾 公伸

Authense法律事務所

弁護士
 

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