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【小説】殺人事件の捜査「人の心がわかる携帯」で容疑者と接触

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《違う。かけ子やったけど、結局それもうまくいかなくてドライバー》

「そうなの?」

「えっ?」

思わず紀香は声を出してしまった。そして真由まで。紀香は慌てて省吾のところまで行って崎田恭平のことを話した。そして、その居場所を突き止める方法を相談してみた。

「エアリーの解決ボタンを押してみるか?」

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「わかった。やってみる」

部屋に戻り、紀香は省吾と一緒にエアリーを使ってもう一度真由に質問してみた。

「あなたは犯人が誰なのか知ってますね」

「……」

《言えるわけないでしょ。恭平君が殺したなんて》

紀香は解決ボタンを押した。すると、〈恭平君とは崎田恭平です。真由とは両思いです。他のOS関係者から崎田の居場所を聞いた方がいいです〉

「そう。言いたくないなら言わなくてもいいわ」

そして、省吾は他のメンバーに聞いてみた。パーフェクトの田中だ。

「崎田恭平さんを知ってますね」

「うん」

「ドライバーさんですね」

「そうだったかな?」

「それで、今はどこにいるかわかりますか?」

「知らん」

《車でどっか逃げたんだろう?》

そして、解決ボタン。

〈封筒の指紋から崎田の情報はすでに調べ上げてある。その住所を頼りに崎田の臭いや空気があるからそこから採取し、ドッグで探してください〉

「なるほど」

省吾と紀香はその住所のアパートまで辿り着いた。しかし、そこにはもうすでに別の人が住んでおり、部屋の空気も違っている可能性が大きい。省吾は郵便受けを見た。その中に何かしら臭いや空気が残っているかもしれないと、エアリーを近づけてみた。しかし、今の住人の空気のようだったのでがっかりしていた。

「巻き戻しすればどう?」

「確か、一週間前までは巻き戻しできるよな」

「やってみたら?」

そして、試しに巻き戻しボタンを押してみた。

《ここ出たら野宿かよ》エアリーに崎田らしい心の声の文字が出て来た。

「あっ、これだ! ドッグ飛ばしてみるか?」

「解決方法の方が先じゃない?」

「そうだな」

そしてボタンを押すと〈駐車場の三番。そのタイヤの辺りから土を採取してドッグの部品に記憶させてみる。そしてドッグに車の位置まで案内してもらうといいです〉

「凄いな」

「へえーー! 本当にこれって優れものね」

ドッグの部品に土の成分を記憶させ、巻き戻しボタンを押した。そして、崎田の居場所を突き止めてもらうことにした。

「おい、ドッグ、頑張って崎田の車まで辿り着いてくれよ」

「頑張ってね、ドッグ!」

クリスタルなので、二人には見えなかったが、空高くドッグは舞い上がって行った。二人は車に乗り、エアリーとパソコンをじっと見ていた。そして省吾が運転して追いかけて行った。

「道路じゃないところは厄介だな」

「遠回りするしかないわね」

「ホントに崎田のところまで辿り着けるのかよ」

「誰か他の人に車売ったとしたら違う人が乗ってるわよね」

省吾が説明書を詳しく読んでみると、ドッグのモニターボタンの操作の仕方が出て来た。そしてエアリーをパソコンにつなげて説明書にあるボタンを長押しするとパソコンにモニターが映し出された。

「凄い!」

「道路の上に高架があって、そこに車が走ってるな」

「やだ、高速じゃない?」

「乗るしかないな」二人の乗った車は高速に乗り、百二十キロで運転した。

「あの白のカレッサだな」

「あんまりスピード上げると怖いわ」

「向こうもわかってるんだろうな」

そして、その車は蛇行し始めた。更に、いきなり急ブレーキをかけ、走行車線を走ったかと思うとストップしてしまった。

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