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切って和えるだけ!夏野菜の「パンツァネッラ」【ピアットスズキ 鈴木シェフ考案】

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暑い日にうれしい!トスカーナ名物「パンツァネッラ」

太陽の日差しを浴びて育つ夏野菜は味が濃くて、栄養もたっぷり。厳しい暑さをのり切るためにも、日々の食卓に積極的に取り入れたい食材です。

7月の「有名シェフのお助けレシピ」では、夏に旬を迎える水なすを使うレシピを、14年連続でミシュランの一つ星を獲得したイタリアンの名店「ピアットスズキ」のオーナーシェフ、鈴木弥平さんに教えていただきます。

ご紹介するのは「夏野菜のパンツァネッラ」。使う調味料は塩とこしょう、白ワインビネガーにオリーブオイルのみ。切って和えるだけで、野菜のおいしさをまるっと味わえるひと品です。

「パンツァネッラはトスカーナ地方の郷土料理。昔のイタリアの家庭では1週間分のパンを一度に焼いていたので、固くなったパンを再利用するためのレシピが豊富で、このレシピもそのひとつなんですよ。野菜から出てくる旨味たっぷりの水分をしっかり吸ったパンはソースのような役割を果たします。

今回は水なすやきゅうりを使いますが、冷蔵庫にある残り物の野菜を使ってもいいでしょう。水なすはアクが少なく生食に適していますが、普通のなすでもアク抜きすれば代用可能です。

シンプルな料理ですが、よりおいしく仕上げるための工夫がふたつ。味が絡みやすいように野菜の断面を複雑にして、野菜それぞれに塩を丁寧にふりましょう」

材料(2人分)

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・水なす……1個
・きゅうり……1本
・トマト……1個
・セロリ……1/2本
・赤玉ねぎ……1/2個
・バゲット……40〜60g
・黒オリーブ……10粒
・にんにく……10g
・イタリアンパセリ……1/4パック
・白ワインビネガー……10g
・エクストラバージンオリーブオイル……20g
・塩、こしょう……適宜

下ごしらえ

・赤玉ねぎは薄切りして15分ほど水にさらし、水気を切る

作り方

1. バゲットを食べやすい大きさにちぎる

バゲッドを食べやすい大きさにちぎり、ボウルに入れます。

「バゲッドや田舎パンなど油脂分の少ないハード系のパンを使います。今回はバゲッドの中心の白い部分だけを使いますが、皮ごと使ってもOK。パンが硬くなりすぎていたら、あらかじめ水をかけておくといいです」

2. トマトを切って、塩をふる

トマトは2等分してヘタを取り除きます。そのトマトを4等分にくし切りし、さらに半分に切りわけます。

「目安はひと口大。ミニトマトなら半分かな。トマトの大きさによって切り方は変えてください」

ボウルに入れ、トマトに塩、こしょうをふります。

「このレシピではグラム数は明記していませんが、トマトひと切れに対してどれくらい塩をふればいいかは見た感じで何となくわかりますよね。トマトの1個1個に塩をふればOKです。

このレシピではトマトに限らず、野菜を切ってボウルに入れるごとに塩をふっていきます。それによってそれぞれの野菜にしっかりと味がのり、最終的にひとつの料理に仕上がります。最後にまとめて塩をふっても、なかなか味は決まらないんです」

3. 白ワインビネガー、オリーブオイルを加えて合える

ボウルに分量の白ワインビネガー、オリーブオイルを回し入れます。トマトとパンを手のひらで軽く潰すように握り、トマトの水分を出して、パンに吸わせます。

「ここでトマトの水分をパンに吸わせるのがポイントです。パンが水分を吸収してなじんでいきます」

4. オリーブ、にんにくを加える

オリーブ、包丁の腹で潰したにんにくをボウルに入れ、軽く和えます。にんにくは香りづけなので、食べるときは取り除きます。

5. きゅうりを切って、塩をふる

きゅうりのヘタを落とし、切り口をこすりあわせてアクを取り、ヘタ側の皮を4cmほどむきます。

「ヘタときゅうりの断面を擦り合わせるのはおばあちゃんに習って、今も実際にやっているんですよ(笑)。苦味や渋味が軽減される気がします」

「きゅうりのヘタ側の皮は苦いので、僕はむいて使っています」

きゅうりは乱切りにします。

「断面はでこぼこしているほうが味がなじみやすいので、半分くらいまで切れ目を入れたらきゅうりを手前に転がしてねじり割ります」

6. セロリの筋を取り、乱切りする

セロリの筋を取ります。

「包丁を使って筋を取るのは、ちょっと面倒ですよね。でも、ピーラーを使うとセロリの青々したところまで削り取ってしまうから、ここはがんばってぜひ包丁を使ってください」

筋を取ったら、食べやすい大きさにカットします。断面を複雑にするために、包丁は半分ほど入れて止め、手でちぎります。

「手でちぎるときに取り切れていない筋が出てくるので、それも取り除きましょう」

7. 水なすを食べやすい大きさに切る

ヘタとお尻の部分を切り取り、8等分にくし切りにします。1切れをさらに2等分にしてボウルに入れ、塩をふります。

「くし切りした水なすを2等分するときは、ポキッと真ん中で割って、味が浸透しやすい断面を作りましょう。水なすの皮はやわらかいから、簡単にちぎれます」

8. 赤玉ねぎ、イタリアンパセリを加える

水切りした赤玉ねぎを加えて軽く塩をし、粗く刻んだイタリアンパセリを加えて、ざっくり混ぜ合わせます。

「イタリアンパセリはあくまでも香草として加えます。ディル、チャービルなど葉のやわらかいハーブや、レモンバーム、タラゴンなども合いますよ。一方で、タイムやローズマリーなどのハーブは避けたほうがいいでしょう」

全体をざっくりと混ぜ合わせる

全体をざっくり混ぜ合わせたらできあがりです。味を見て、塩、こしょう、白ワインビネガーを足して、好みの味付けに調整してください。

「水分が多すぎたらパンを足してください。底にたまっている水分には野菜のおいしさが詰まってるから、捨ててしまうのはもったいないです」

さわやかな酸味が食欲増進。生ハムやツナを加えても!

野菜それぞれの味をしっかり感じる、ボリュームたっぷりのサラダができあがりました。ポリポリとした野菜と素材の旨味を吸ってやわらかくなったパンの食感の組み合わせが、最高に楽しい!生ハムやツナを加えたら、このひと皿でお昼ごはんになりそうです。

「お店では全部の材料を1cm角に切って和え、スプーンにのせてアミューズとして出すこともあるんですよ。ミキサーにかけたらガスパチョ風になりますし、パスタソースとしてカッペリーニと和えてもいい。いろいろアレンジして、気軽に楽しんでほしいです」

この暑い時期、火も使いたくないし、凝った料理も作りたくない。でもおいしい料理を食べたい! そんな私たちのわがままな願いを叶えてくれるひと品。いろいろな場面で活躍してくれそうです。

教えてくれた人

「ピアット スズキ」オーナーシェフ/鈴木弥平さん師匠・平田 勝シェフの元で19歳からイタリア料理の道へ。「ラ・パタータ」「クッチーナヒラタ」を経て23歳でイタリアに修業。4年後に帰国し「ヴィノ・ヒラタ」のシェフに就任した。2002年に独立し、『ミシュランガイド東京』発刊依頼、14年連続で一つ星を獲得した

取材協力
取材・文/古川あや
撮影/宮本信義

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