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ハエを殺すアート作品が動物権利団体の抗議により展示中止に

カラパイア


 奇抜なアイデアを芸術に取り入れて挑戦を続ける、イギリスの現代美術家、ダミアン・ハーストは、動物の死体をホルマリン漬けして保存した作品シリーズで有名だ。

 そのハーストの作品の1つ、ハエを殺すアート作品(インスタレーション)がドイツの美術館に展示されたところ、過激な活動で知られている「PETA(動物の倫理扱いを求める人々の会)」による抗議を受け、展示中止になったそうだ。

ハエを殺すアート作品が美術館で展示中止に

 ドイツのニーダーザクセン州ヴォルフスブルクにあるクンスト美術館に展示されていたのは、ダミアン・ハーストによるアートインスタレーション『A Hundred Years(1990)』という作品だ。

 この作品は、多くのハエが公共の光にさらされて死んでいくということを、視覚的に表現したものだ。
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 実際のハエが使用されており、ハエが孵化する場所と、UVランプが天井からぶら下がっている場所の、2つの領域に分割された透明な立方体で構成されている。

 ハエは光に引き寄せられ、2つの領域の間の小さな穴を通って飛ぶたびに、火刑に処されるようにして、最終的には死ぬ。

 ハーストは、このアートワークを「箱の中のライフサイクル」と表現しているが、これが「PETA(動物の倫理扱いを求める人々の会)」の怒りを買ったようだ。

ハエの権利を侵害していると抗議

 ダミアン・ハーストは、芸術作品に死んだ動物を取り入れて挑戦的なアート作品を作る芸術家として知られている。

 物議を醸している『A Hundred Years(1990)』の以前のバージョンでは、死んだ牛の頭が使用され、そこにハエが惹きつけられるという演出になっていたが、それを展示するには少々行き過ぎていると判断されたようだ。

 彼の作品にはこれまで100万近くの死んだ動物が登場し、そのほとんどが昆虫だという。

Damien Hirst- A Thousand Years

 今回の作品では生きたハエを使用しているため、PETAは昆虫の権利についての激しい議論を引き起こした。

 PETAは、この作品が適切な理由なく動物を傷つけたり殺したりするのを禁止するドイツの動物福祉法に違反していると主張したのだ。

 PETAドイツのピーター・ヘフケンさんは、このように語っている。
動物を殺すことは、芸術とは何の関係もありません。それは文字通り、自分の利益のために何も止めない人々の傲慢さを示しています。
 果たして、ハエが動物福祉法の対象に該当するのかどうかは不明であり、美術館の代表者もPETAの抗議に疑問を投げかけている。

 だが論争を呼んでしまったために、美術館側は本物のハエを人工のハエに置き換えることに同意するかどうかをハーストに尋ねることにしたようだ。

 しかし、コンセプトから外れる作品の変更は、アートインスタレーションの本来のアイデア全体を台無しにすることにもなりかねず、おそらく芸術家にとって不本意この上ないだろう。

 いずれにしてもその結果なのか否かはわからないが、現在この作品の展示は中止となっているということだ。

References:Museum Art Installation Removed for Infringing on the Rights of Flies/ written by Scarlet / edited by / parumo

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