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保管庫に眠っていた16世紀の遺物が、弥陀仏が浮かび上がる「魔鏡」であることが判明

カラパイア


image credit:Cincinnati Art Museum

 アメリカ、シンシナティ美術館の古代美術収蔵品倉庫の奥深くに、2017年の展示会後、埃をかぶったまま放置されていた地味なブロンズ製の鏡があった。

 どちらかというと面白みに欠ける、つまらないものと思われていたが、よくよく調べてみると、この品は古代の魔術的な特徴を秘めた逸品であるらしいことがわかった。

 光を反射させると弥陀仏が浮かび上がる、「魔境」だったのだ

保管庫に眠っていたのは仏像が浮かび上がる「魔鏡」だった

 「魔鏡」と呼ばれるこの丸い遺物の表面には、肉眼ではわからない弥陀仏の像が隠されている。

 世界中のいくつかの美術館にあるこうした魔鏡は、たいていブロンズ(銅)製で、光を当てると秘密の絵が浮かびあがってくるようになっている。

 シンシナティ美術館には1961年から所蔵品に加わり、保管庫に眠っている東アジアの鏡がある。

 東アジアギャラリー長ソン・ホウメイ氏は、この鏡が東京や上海、ニューヨークシティにある、ほかの魔鏡と似ていることに注目した。

image credit:Cincinnati Art Museum

 そこで、保存修復の専門家の協力を得て、この鏡に強く焦点を合わせた光を当てるように頼んだところ、すぐに、阿弥陀如来の神々しい姿が壁に映し出された。

 天上の輝きの中に鎮座し、幾重もの後光を放っているように見える。鏡の裏には、阿弥陀如来の名が刻まれている。

image credit:Cincinnati Art Museum



image credit:Cincinnati Art Museum

15~16世紀につくられた物

 魔鏡は古くは中国大陸の漢の時代から存在したとされる。ブロンズのプレートの片側に絵柄が浮き彫りされていて、それをひっくり返してある。反対の面は磨かれて、鏡のようになっている。

 プレートの厚みのせいで、一見しただけではそこに絵柄があるのかどうかはわからない。中国では、こうした鏡は、魔法鏡、透明鏡、透光鏡として知られている。

 シンシナティ美術館の魔鏡の場合、裏面にもう一枚プレートがはんだづけされていて、絵柄は完全にかくされている。

 直径21センチほどのこの鏡は、古代中国や日本の貴族の家で、宗教的な装飾品として使われてきたと考えられている。

 今回新しく見つかったこの鏡以外には、仏教をテーマにした魔鏡は3つしか知られていないという。

 あとのふたつは日本の江戸時代のもので、ひとつは東京国立博物館、もうひとつはニューヨーク近代美術館にある。シンシナティのものは、15~16世紀につくられた可能性が高いという。

 この魔鏡は、シンシナティ美術館で7月23日から展示される予定だ。
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古代の魔鏡は、製作が極めて難しく、大変稀少なものです。漢王朝時代の魔鏡は、上海博物館以外にも所蔵されていますが、これと似たような仏陀にまつわる魔鏡は、ひとつは東京の国立博物館、もうひとつはニューヨークにあるだけです。

両方とも、日本の江戸時代(1603~1867年)に作られたものですが、シンシナティ美術館のものは、ほかのふたつよりも時代が古く、中国で作られたものと思われます。

 7月23日以降、当館の東アジアギャラリーにて、無料でこの魔鏡を見ることができます。東アジアギャラリーには、中国、日本、韓国の美術工芸品を展示されています
References:Cincinnati Art Museum rediscovers a national treasure in storage for more than 50 years – Cincinnati Art Museum / Han Dynasty ‘Magic Mirror’ At Cincinnati Museum Discovered To Cast Hidden Image / written by konohazuku / edited by / parumo

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