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「常に攻め続けたい」町田啓太がさらけ出す男らしさに、ドキッとした!

東京カレンダー

これまでのイメージを鮮やかに覆し、陸上自衛隊の候補生という“マッチョ”な役柄に挑戦中の俳優・町田啓太さん。

厳しいトレーニングを経て、ぐっと凛々しさを増した彼が魅せる新境地とは。

ひとりの男として、役者として。彼の根幹を支える“攻守の要”について聞いてみた。


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「僕はスーパースターより、不器用で泥くさいキャラクターに惹かれます」


その時代に生きる者の苦悩や葛藤、共に歩む仲間との絆、そして大切な人との出会いと別れ。

魅力ある登場人物の人生が交差して織りなす“青春群像劇”は、誰にでも心に深く刻まれた作品が1作や2作はあるだろう。町田啓太さんもそのひとりだ。

「漫画、アニメ、映画、ドラマを通して、多くの群像劇に触れてきましたが、最大の魅力は個性豊かなキャラクターにあると思うんです。

僕の好きな作品のひとつでもある『SLAM DUNK』もそう。スポーツものとしての面白さはもちろんですけど、登場人物全員が熱い!」

そう言葉に力を入れ、目を輝かせた。

だが意外だったのは、最も感情移入するキャラクターについてだ。

今最も勢いのある人気俳優の彼であれば当然、主人公と自分を重ね合わせるのではないか。そう尋ねると、即座に否定した。

「桜木花道や流川 楓は、別次元すぎて素直にすごいな、としか思えないですよ。ただただスーパースターとして憧れる存在です、彼らは。

共感するという意味では、僕はもっと泥くさい方に惹かれてしまいます。三井 寿や“メガネくん”こと木暮公延みたいに、ダメな部分や足りない部分と葛藤している人たちというか。

でも彼らも、バスケットボールが好きという気持ちは誰にも負けていないわけですよ。で、その感情が溢れ出した時が、三井のあの名シーンだったり、メガネくんのスリーポイントシュートだったりする。

そこにもう、ぐっときちゃいます(笑)」

それは、俳優として再出発した自身の過去と重なる部分もあるからなのだろう。

「壁や困難を乗り越える素晴らしさとは別に、何ていうんでしょうね。弱さだったり、その人自身の痛みっていうのに共感するのかもしれません。

実生活にしても、誰もが何かしらそういう部分を抱えて生きているじゃないですか。

だから、物語を通していろんな場面で、あぁ自分も似たような経験あったな、と思ったり、もしかしたらあの人はあの時、こんな心境だったんだろうか、と改めて思いをめぐらせてみたり……しますね」


― 町田さん、今回演じる役と自身がリンクする部分はありますか?


そんな町田さんだからこそ、7月にスタートしたドラマ『テッパチ!』で演じる役への眼差しも優しい。

「ある過去が原因で、未熟でやけっパチな生活を送っている主人公ですが、根底には熱い思いを持っているんです。

今回はそんな男がひょんなことから陸上自衛隊の候補生となり、いろんな人との出会いを経て、自分の居場所を見つけていく物語。

まさか32歳になって、群像劇をやらせていただけるとは思っていなかったので、最初にお話を聞いた時は驚きました(笑)。

でも実際に演じていく中で、うまくいかない時に投げやりになる気持ちや、人とぶつかった時の距離の取り方、人のせいにしたくなる気持ちとか、過去の自分と重なる部分もたくさんあって。

信じられる味方や、自分の居場所を見つけた時の絶対的な安心感なんかもそうですね。すごく共感しながら演じられました。

異なるのは、僕は彼ほどストレートには動けないというか、頭で考えてしまうところかな。その辺は、すごく羨ましく思いました(笑)」


「役者陣全員の足並みが完璧に揃ったシーンでは、鳥肌が立つほど感動した」


町田さん演じる主人公を筆頭に、個性あるキャラクターが多数登場するのも、見どころのひとつだ。

「撮影前から厳しいトレーニングをそれぞれが積んできていることもあって、候補生役のメンバーとは、最初から連帯感を感じました。

撮影が進むにつれて、それはどんどん強くなってきていて。全員の足並みがビシッと揃うシーンでは、鳥肌が立ちました。

放送終了後に別の現場でメンバーの誰かと再会しても、絶対にこの時の話をするよねっていうくらい、濃い時間を過ごしています」

陸上自衛隊が舞台、それも防衛省全面協力ということでも大きな話題を呼んでいる本作。

守るもの、攻めるもの。最後に町田さんにとってのそれを聞いてみた。


「日々健やかに過ごすために、安心で安全に、楽しくいることは守りたい」


「僕にとって、日々健やかに過ごすために、安心、安全に楽しくいることは守りたいものの筆頭ですね。簡単そうに聞こえるけれど、その状態を守り続けることは、案外難しいことなんじゃないかと思います。

守りたい信念や軸ですか……正直、そんな大層なものはないです(苦笑)。シンプルに生きられれば、それが一番いい。

攻めという部分では、挑戦をやめないということでしょうか。台本がある以上、ある程度決められた設定の中で芝居をするので、想像の範囲内でやっていれば70〜80点は取れるのかもしれない。

でも僕は、それではもったいないと思っていて。想像を超えた先に、また新しい発見があると思うので、アイデアを出したり、ディスカッションしたり、常に攻め続ける自分でありたいです」

俳優は天職かという問いには、こう答えた。

「分からない……ですね。でも、常に新しい刺激を受けられる場所にいることは、今の自分に合っているのかなと思います」

はにかんだ表情を浮かべながらも、その瞳は真っ直ぐだった。

町田さんが攻めるその先の展開に、期待せずにはいられない。


【WEB限定】編集部は見た!町田さんの撮影当日の裏話


6月某日、フジテレビ湾岸スタジオの会議室にて、町田啓太さんの撮影がおこなわれた。

連続ドラマの撮影の最中で多忙を極めている中、実現したこの「東京カレンダー」の撮影。会議室の壁に茶色、紺色のベロア地の布を貼り、町田さんを待ち構えていた。

「お疲れ様です!」と、爽やかな笑顔で入室してきた町田さん。

雑談する間も無くスタートした撮影だったが、「さすが」としか言いようのないポージングと凛とした表情に、スタッフ一同が惹き込まれた。

撮影の合間には「前回の東カレさんの撮影が楽しかったのを覚えています!中華料理、美味しかったな。今は役作りのために食事制限をしているので、恋しいです」と、しみじみと話す場面も。

今回のドラマは、町田さんの仕上がった体つきにも注目したい。


■プロフィール
町田啓太 1990年生まれ、群馬県出身。劇団EXILEのメンバー。2014年放送の朝ドラ『花子とアン』で俳優として注目を集めて以来、『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』など、話題作に続々と出演。現在はフジテレビ系で放送中のドラマ『テッパチ!』(毎週水曜夜10時)にて主演を務めている。

■衣装
ジャケット 308,000円、シャツ 104,500円、パンツ 104,500円〈すべてdunhill TEL:0800-000-0835〉、ベルト〈スタイリスト私物〉


▶このほか:「妻とデートするときは…」小野賢章が明かした、仲睦まじい夫婦のやりとりとは?


 
   

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