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hide愛が止まらない!今井翼と塚本高史が明かす、『TELL ME ~hideと見た景色~』に込めた想いと撮影裏話

MOVIE WALKER PRESS

hide愛が止まらない!今井翼と塚本高史が明かす、『TELL ME ~hideと見た景色~』に込めた想いと撮影裏話

1998年5月に33歳の若さで急逝したロックアーティスト、hide。X JAPANのギタリストとして、ソロアーティストとして、時代を超えていまなお支持され続けているカリスマ的存在だ。そんな彼の実弟であり、マネージャーも務めた松本裕士による著書をもとに、hideと同世代である塚本連平監督が、遺されたhideの音楽を弟と仲間たちが世に送りだす希望の物語として映画化した『TELL ME ~hideと見た景色~』が7月8日(金)に公開される。

主人公であるhideの弟、松本裕士役を演じるのは、本作で映画初主演を果たした今井翼。駆け出しのマネージャーながら、兄hideの意志を継ぎ、彼の音楽を世に届けるため奔走する弟を体現する。また、hideと二人三脚で楽曲の制作を行い、hide with Spread Beaverのメンバー(Computer&Percussion)でもあったI.N.A.役は、hideのドキュメンタリー映画『hide 50th anniversary FILM「JUNK STORY」』(15)でナレーションを務めた塚本高史が演じた。遺された2人が後悔や苦悩を乗り越え、前に向かって進んでいく心情の移ろいや、撮影現場での愛ゆえのこだわりについて熱く語ってくれた。

■「オレじゃなかったらすごく嫉妬していただろうし、この映画を観てないと思う(笑)」(塚本)

――今作への出演の話が来た時、どんなことを思われましたか?

今井「僕は小学校の時にX JAPANに出会って、それぞれのメンバーの魅力を感じていたのですが、hideさん独自の世界観は唯一無二で、いまでも支持されています。この作品に出会えたことは、とてもありがたいことだと感じました。弟である裕士さんは非常に複雑で繊細な役どころなので、きちんと自分なりに意志を持って努めたいと思いました」

塚本「僕も小学6年生のころに、従姉がhideちゃんの『DICE』を聴いていて、かっこいいなと思って。そのあとでX JAPANっていうバンドでギターを弾いている人だっていうことを知って、中学の時にhideモデルのギターを買ってもらいました。hideちゃんが亡くなったあとも、VHSを擦り切れるほど観たりしていて。以前『JUNK STORY』のナレーションをやらせてもらったり、hideちゃんが亡くなった時の会報にコメントを出させてもらったりしているので、今回このお話をいただいた時には、まあ当然かなと。これ、オレじゃなかったらすごく嫉妬していただろうし、たぶんこの映画を観てないと思います(笑)」

――今作は劇映画でありながら、ノンフィクションのような側面もあると思いますが、実際にこの作品に関わって、新たに惹かれたhideさんの一面はありますか?

今井「やっぱりバンドメンバーに対しての愛が強いところですね。hide with Spread Beaverというのは、hideさんがいてバックにSpread Beaverがいるということではなく、みんな仲間なんだっていう意識が強いなと思いました。あと、すごく無邪気で、お酒を飲むとめちゃくちゃになるし、破天荒なんだけど、そういうところもみんなが愛しく思う、チャーミングなところがあったんだろうなと思いますね」

塚本「子ども時代のシーンはリアルにこういう感じだったのかなっていうところが見られたのもうれしかったし、裕士が遺影を選んでいるシーンでいろんなhideちゃんの写真が出てくるんですけど、見慣れない写真もいっぱいあったので、それも見られてうれしかった。僕はいちファンとしての目線で観られたので、そういう面でおいしい映画だなと思いました」

■「唯一の弟という立ち位置を、大事に丁寧に演じたいという想いで努めた」(今井)

――それぞれの役どころについては、どんな印象を受けていましたか?

今井「弟として子どものころからお兄ちゃんに憧れたり、嫉妬したりしている関係性のなかから、お兄ちゃんがどんどんアーティストとして成長していって、世間からも認知されていく。ある日、突然両親から兄のマネージャーになってほしいとお願いされて、音楽畑の人間ではないし、そういうことに一切興味もなかったのに、この世界に飛び込んだ。アーティストであるhideさんの要望にうまく答えられなかったり、求められていることさえもわからない。兄を亡くしたあと、弟としてパーソナルマネージャーとしてどうしたらいいのかと苦悩している時に、I.N.A.さんから掛けられた言葉で、hideさんの裕士さんへの想いを知るんですよね。この作品はhideさんの想いがあって、そこからhideさん亡きあとに重点をおいて進んでいく作品なので、唯一の弟という立ち位置を、大事に丁寧に演じたいという想いで努めました」

塚本「I.N.A.さんはエンジニアで、ずっとhideちゃんと一緒にいたイメージだったので、そのhideちゃんが亡くなったあと、きっとこういう気持ちだったんじゃないかなっていうことを思いながら演じていましたね。今回ドラムのJOEさん役の川野直輝くんが音楽監修で入っていて、僕もプライベートでバンドをやっていたり音楽も作ったりしていて少し知識もあったので、現場でディスカッションしながらよりリアルに描けたかなと思います」

今井「現場での高史くんの存在は、役者陣のなかでも大きかったんですよ。hideさんに対する愛があるから、JUONくんにも『hideさんだったらこういう仕草をするんじゃないか』っていうアドバイスをしていたり」

塚本「JUONくんが衣装合わせでつけていたアクサセリーが、なんか“hideっぽいアクセサリー”だったから、僕が持っているhideブランドのアクセサリーを持っていって、『この指とこの指につけてたから』って、hideちゃんと同じ指につけてもらいました。あと、『ROCKET DIVE』の演奏シーンで、用意されたギターが“イエローハート”っていうhideちゃんのアイコン的な黄色いギターだったんですけど、『これじゃない!』って言って。“JG”っていう、hideちゃんがピックガードの中をいじって配線が見えるようにしてあるギターがあるんですけど、『「ROCKET DIVE」の時にはそれを弾いてたよ』って言ったら、借りてきてくれたんです。本数限定なんですけど、(楽器メーカーの)フェルナンデスさんが心よく貸してくださったらしくて。そういうところもちょっとリアルにできたかなと。ほんとにドキュメンタリーみたいな感じですよね」

今井「ちゃんと“監修”のクレジットに高史くんの名前を入れるべきですよ」

塚本「いやいやいや(笑)。好きだからこそ、でしたね」

■「僕自身が抱えてきた、どうしたらいいのかわからないっていう想いをつまみ出して役に投じた」(今井)

――今作では、hideさんと裕士さんの兄弟のストーリーというところが根底にありつつ、hideさんが亡くなったあとは、裕士さんとI.N.A.さんとの関係性も深く描かれています。お2人のシーンで印象に残っていることはありますか?

今井「突然hideさんを亡くした裕士にとって、頼れるのはI.N.A.さんしかいなかったんですよね。なにをやっても壁にぶつかって、これでいいのかなって思ってもやっぱり障害があって。僕にとってこの作品は、もちろん“芝居として演じるもの”ではあったんですけれど、役を作るというよりも、僕自身が抱えてきた苦悩や悩み、どうしたらいいのかわからないっていう想いをつまみ出して役に投じたところがあって。部屋で自分自身を諦めてしまった裕士が、I.N.A.さんと2人きりで話をする屋上のシーンがあるんですね。先にも話したシーンなんですけど、弟に対する兄の想いをI.N.A.さんから聞かされて、『会いたい』って思う。それは自分だけの芝居では成立しなくて、高史くん演じるI.N.A.さんが芝居のうえでもリードしてくれたから成立したんだと思っています」

――塚本さんはお2人のシーンで印象深い場面はありますか?

塚本「クランクインの日がラストシーンの撮影だったんですよ。ありえないですよね(笑)。翼くんと2人のシーンだったんですけど、その日は曇っていて風も強かったので別日に撮ることになったんです。そうしたらその間にライブのシーンが入ってきて。hideちゃんが亡くなったあと、泣けなかった2人が感情を露わにするシーンでもあったので、それがよかったんですよね。日を改めてラストシーンを撮ったんですけど、あのライブシーンを撮ったあとだからこその、このラストシーンだよねっていう感じになって。初日にやらなくてよかったです(笑)。あと、翼くんが言った屋上のシーンでは、芝居について“こうしよう”“ああしよう”っていうよりは、その時の2人の感情のキャッチボールみたいなことを感じながら演じました」

■「ライブのシーンは、I.N.A.さんのなかでひとつのゴールだったのかなって思う」(塚本)

――いまのお話に出てきたライブシーンは圧巻でしたね。

塚本「プロのミュージシャンの方もいたし、昔からhideちゃんのことが好きだった人もいらしたので、なんの不安もなかったし、それぞれが与えられた役のセクションを感じるままに演じてくださいっていう感じでしたね。でもライブシーンで言うと、僕は一番動かない役どころだったので、ほかの皆さんのほうが大変だったと思いますね」

今井「でも、I.N.A.さんが絶対的存在であるからこその、あの佇まいがなんとも言えないし、最後のカーテンコールでI.N.A.さんが一人後ろを向いてこらえていたものが溢れる、あのシーンが僕は大好きなんですよ」

塚本「あのシーンね!なんか湧きだしましたね。あれがあったからこそ、ラストシーンは2人がもう同じ方向を向いているよねっていうことで、いいシーンが撮れたんじゃないかなと思っています。ライブのシーンは、I.N.A.さんのなかでひとつのゴールだったのかなって思いますね」

取材・文/大窪由香

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