ランニングを始めても「苦しくなったら、歩けばいい」のですが、運動習慣がまったくない人は、走り始めの段階からすぐに苦しくなってしまうかもしれません。その場合、まずは無理せずウォーキングから始めてみましょう。
散歩とウォーキングの違いは、歩幅と呼吸です。ウォーキングの歩幅は散歩よりも広く、だいたい身長の45%が目安です。歩幅を広げると、自然と歩くペースが速くなり、散歩のときとは異なり息が軽く上がるようになります。
ただし、このときに気をつけたいのが「息切れしないペース」で歩くことです。主観的運動強度という指標で言えば「ややキツい」に相当する強度で、適度に息が上がりながらも笑顔で会話ができる状態です
このペースでウォーキングを続け、持久力が高まってくると、歩く速度も上がります。そして、ある速度に達すると「歩くよりも軽く走ったほうがラク」という境界線が表れます。通常、時速7キロメートルがその境界線とされ、この段階に達したら、軽く走ってみましょう(=ジョギング)。急に速度を上げる必要はありません。ウォーキングの延長と捉え、時速7~8キロメートルを目安に、走ることに少しずつ慣れていきましょう。
出典:『図解 中野ジェームズ修一のランニング教科書』