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メダリスト、二刀流……パラスポーツ界の実力者たちが参戦! 自転車ロード・全日本選手権

パラサポWEB

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「コーチに言われていたことをコンプリートできた。タイムを見たコーチに『よしっ』と言ってもらい、練習の成果がタイムに現れたことが自分としてもうれしいです」

レースを終え、清々しい笑顔を見せた杉浦

新しいタイムトライアル用バイクに慣れる目的もあった今大会を笑顔で終え、8月の世界選手権(ポルトガル)に向ける準備は順調に進んでいるように見えた。

活況を見せたハンドサイクルカテゴリー

そして今回、藤田と杉浦が手放しで喜んだのが、ハンドサイクルに乗る、下肢に障がいのある選手たちの参戦だ。日本はパラリンピックでメダルこそ獲得しているが、パラサイクリングはマイナー競技。車いすラグビーのリオパラリンピック銅メダリスト・官野一彦(H2)、東京パラリンピックで2個の金メダルを獲得した陸上競技の佐藤友祈(H2)ら実績のある選手が出場し、活気あふれる大会になった。

昨年は前日の試走でケガをして出場できなかった官野も全日本デビューを果たした

「機材を揃えなければできない競技だが、(ハンドサイクル以外のカテゴリーも含めて)興味を持った人はぜひ挑戦してほしい。今大会はいろんなバックグラウンドの選手が参加してくれてうれしかった」と藤田も話すほどだ。

そのハンドサイクルカテゴリーは障がいの程度によりH1~H5に分けられるが、今回はその程度により係数が加算されたタイムで優勝を争った。

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出走は4人。前回優勝の田中祥隆(H3)を抑え、ハンドサイクルカテゴリーを制したのは、パラリンピックのマラソンで3度入賞の実績を誇る洞ノ上浩太(H5)だった。

ハンドサイクルで優勝した洞ノ上(中央)に全日本チャンピオンのジャージが与えられた

車いすマラソン歴20年の洞ノ上は、約12年前にクロストレーニング用の機材としてハンドサイクルを購入した。H5は障がいの軽いクラスで腹筋や背筋も使って漕ぐ。海外の有名選手が乗る、体を起こした状態で乗るタイプは日本ではほぼ見ないが、バイクトレーニングを始めたころから(陸上競技の)車いすレーサーと同じように正座をした状態で座るタイプを使用しているそうだ。

陸上競技ではタイヤを駆動させるためのプッシュする動作が主だが、その際に使う背中の筋肉を刺激することができ、クロストレーニングに効果的だと洞ノ上は言う。さらに、心拍数を鍛えられる上、レーサーでは感じられない速度を出すこともできる。

長く陸上競技のためにハンドバイクに乗ってきた洞ノ上。しかし、今年は本大会を含め3レースに出場している。理由を聞くと、パリは(陸上競技と自転車の)2つで狙っていく、というのだ。

7月には自転車では初めての国際大会出場を予定している。

「全日本のレースは、タイムには満足していないが、エネルギー切れを起こすことなく、最後まで走れたのはよかったかな。でも、国内にとどまっているばかりでは速くなれない。世界に出ていき、ハンドサイクルのポジションなど数字だけでは見えないものを学んで帰ってきたい」

今大会の優勝を弾みに、国際大会に向かう。

佐藤も二刀流を表明

同じ陸上競技から、トラック種目の金メダリストで、パリパラリンピック連覇を狙う佐藤の参戦も、関係者を驚かせた。

佐藤は仰向けに寝るようにハンドサイクルに乗る

初レースは3位。陸上競技シーズンの最中だが、約20回ハンドサイクルに乗り、「二刀流」の新しいキャリアをスタートさせた。

「アップダウンのある山道のコースは初めての経験。コースに対応したギアチェンジなどの操作がまだまだ(スムーズではなかった)。たくさん乗ることで慣れていけば、いいタイム出せるのではないかという感覚がある」と手ごたえを口にした。

やるからには金メダルを目指すのが佐藤のモットーだ。優勝者に与えられるジャージを見て「かっこいいと思った。来年は獲りに行く」とコメント。この日をスタート地点とし、一つずつ、階段を上っていく。

text by Asuka Senaga
photo by X-1

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