困惑し、顔を見合わせる2人。慌てた東宝関係者が「そんな質問はナンセンスでしょ!」と助け船を出すものの、時すでに遅し。
記者たちの勢いは止まらず、手を変え品を変え、その一点を突いていく。結果、答えざるをえなくなった平は、照れ笑いしながら「僕がお答えするより、彼女に…」と佐久間に助けを求めた。
彼女が「それはありません!」ときっぱり否定すると、会場にはピリピリムードが漂うことに。そんな中でも、
「僕は若い時からどうもそういう噂が多くて…。ま、スキャンダルは勲章のようなものだと思って、笑っておりました」
そう話す平に対し「今後の方がいい友達になれそうです」と笑顔を崩さなかった佐久間は、文字通り「女優」だった。
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会見終了後、平が差し出した握手に気付かなかったのか、あるいは気付かないフリだったのか…それに応じず立ち去った佐久間の後ろ姿に、複雑な心の内を見たような気がした。
(山川敦司)
1962年生まれ。テレビ制作会社を経て「女性自身」記者に。その後「週刊女性」「女性セブン」記者を経てフリーランスに。芸能、事件、皇室等、これまで8000以上の記者会見を取材した。「東方神起の涙」「ユノの流儀」(共にイースト・プレス)「幸せのきずな」(リーブル出版)ほか、著書多数。