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「勉強なんかせんでええ」と言う父が成績優秀な娘を生んだワケ

幻冬舎ゴールドライフオンライン

※本記事は、愛澤みずき氏の小説『南風が吹く場所で』(幻冬舎ルネッサンス新社)より、一部抜粋・編集したものです。

【前回の記事を読む】朝から晩まで酒を飲む父の「一生で一回の親孝行」とは…

第一章 大自然の中で

困るくらいのお調子者で、大酒飲みの父を持った私は、大の勉強好きに育った。それは、私の生まれ持った気性なのか、教育熱心なお母さんのおかげか、それともお父さんの影響なのか、はたまた全てが混ざり合った結果なのかは分からない。けれど、一つ明白なことは、子供は親に口うるさく言われたことに対して、激しく反発心を燃えたぎらせるということだ。お父さんは、蜂の巣の一件でも分かるように、頑固者で自分が正しいと思ったことは絶対に曲げない節があった。そして、一度それに反することを目にすると、逐一、真正面から否定してきた。

「バナナなんか食うな! みかんを食え!」

「パンなんか食うな! 米を食え!」

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「スナック菓子なんか食うな! おやつには芋を使え!」

私は、みかんも米も芋も好きだったし、家でそれらを作っていることを知っていたから、お父さんの主張も一理あると考えないでもなかったが、バナナやパンやスナック菓子も食べたかったから、そう怒鳴られることが煩わしくて仕方なかった。また、兄弟で楽しく歌番組を見ていると、必ずと言っていいほど、「今の子の歌は、ひとっちゃ心に残らん。歌はやっぱり昔のがええなあ」とブツブツ言ってくることも、疎ましく感じていた。そして、その最たるものが、勉強に関してだった。

私は小学校に入学すると、前向きに勉強に取り組んだ。しかし、私が真剣に勉強机に向かっていると、お父さんは決まってそれを非難してきた。

「実里ねえやん、勉強なんかせんでええけん」

「そんなに勉強したって、なんちゃにならんのやけん」

「勉強なんか、もうやめえや」

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