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「発掘された日本列島2022」の見どころはここだ! 全国3自治体・14遺跡で出土した遺物を展示

OVO

 毎年、約8千件の調査によって確認される埋蔵文化財の中から、注目される調査成果を広く集めて巡回展示する文化庁主催「発掘された日本列島」展。28回目となる今年は、6月11日に埼玉県立歴史と民俗の博物館(埼玉県さいたま市)で開幕した。

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 昨年から始まった新コーナー「我がまちが誇る遺跡」は、長年の調査で明らかになった遺跡の特徴や町の歴史を遺物から見ていこうというもの。今年は長野県富士見町、京都市、和歌山県の3カ所を取り上げている。「新発見考古速報」コーナーには、旧石器時代から近代まで、時代ごとに注目される14の遺跡から選りすぐりの遺物が並ぶ。特集は、オンラインでの活動を紹介する「おうちで学び・楽しむ埋蔵文化財」のパネル展だ。

 同展を担当する文化庁の芝康次郎文化財調査官に見どころを聞いた。
 「まずは、図録の表紙にも使われている井戸尻(いどじり)遺跡群の双眼五重深鉢。縄文時代中期には凝った造形の土器が流行った。その中でも一級品となるのが長野県富士見町の縄文土器。カエルやヘビをかたどっているといわれているが、ふんだんに文様となって表現されている。(会場では)360度の角度から見られる」

 古墳時代の遺物は群馬県渋川市の金井下新田(かないしもしんでん)遺跡から出土されたもの。400メートル離れた金井東裏(かないひがしうら)遺跡とともに、火山灰で埋没した遺跡のため、日本のポンペイとも呼ばれる。

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 「榛名山という火山が6世紀に噴火している。その火山灰が降り積もったところから、亡くなった人が首飾りを着けたまま出てきた。おそらく子ども。近くから馬が出てきたので、馬飼いの子では」

 近代コーナーで注目したいのは、岩手県釜石市の史跡橋野高炉跡(はしのこうろあと)。この遺跡は、世界遺産「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」の構成資産ともなっている。

 「釜石市には今でも鉄工所があるが、鉄工所の走りというべきところ。高炉の土台となる石組みが見つかって、そこから鉄の残骸、原料となるもの、高炉で作った銭などが出てきた。この遺跡は絵図が残っていて、遺跡が絵図の通りに出てきている。その視点でも面白い」

 「発掘された日本列島2022」図録カバーから、長野県富士見町の双眼五重深鉢(上段中央)、橋野高炉が描かれた絵図絵巻『紙本両鉄鉱山御山内並高炉之図』一部(左下)、金井下新田遺跡の首飾り(中央右)。

 同展覧会では、巡回先の地域展示も同時に開催される。埼玉には、特別史跡埼玉(さきたま)古墳群をはじめ22カ所の国指定史跡があるが、そこから3つの種類の遺跡が紹介されている。

 その一つが縄文時代の貝塚。「埼玉は海なし県といわれているが、縄文時代には今の荒川や入間川の低地部分まで海が入ってきていた」と地域展「埼玉の史跡」を担当した埼玉県立歴史と民俗の博物館学芸員の堀口智彦氏。約7000年前頃は現在より海面が2~3メートル高かった。これを縄文海進という。そのため、全国2400の貝塚のうち、170の貝塚が埼玉にあるという。

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