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秘めた思いを隠し、精いっぱいの笑顔で撮影した最後の写真。イギリスの自殺予防キャンペーン

カラパイア


image credit:CALM/Instagram

 6月22日~26日までの4日間、イギリス・ロンドンのテムズ川沿いに、笑顔を見せる50人の写真が展示された。幸せそうに見えるかもしれないが、彼らは既にこの世にいない。

 自殺防止の慈善団体『CALM』は、自らの命を絶つ人々は、必ずしも内面の思いを表に出さないという事実を周囲の人に知ってもらい、自殺予防につなげる為、「最後の写真」と題したこのキャンペーンを実施した。



Suicidal Doesn’t Always Look Suicidal

命を絶つ直前にも笑顔をみせる人々の「最後の写真」

 イギリスでは、毎週125人が自ら命を絶っているという。彼らのほとんどは、直前まで周りの人に気を使い、陽気に振る舞い、笑顔を見せている。

 自殺予防に特化した活動を行っている慈善団体『CALM』は、今回「最後の写真」と題して、既にこの世にいない50人の人々の笑顔の写真を2メートルほどのパネルにし、ロンドン・サウスバンクのテムズ川沿いに展示した。

 写真は、それぞれが自らの命を奪う直前に撮影されたもので、彼らの笑顔から悲しみや痛み、辛さ、絶望を見分けることは容易ではない。
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 2015年に自殺したロブ・ベルさん(享年39歳)の妻プーナさんは、このように語っている。
夫の笑顔の写真は、アメリカのシンガーソングライター、ジェームス・テイラーのライブに行った後、駅で電車を待っている時に撮影しました。

夫は、この時終始笑顔で、ずっと彼の曲、「Something In The Way She Moves」を口ずさんでいました。
 また、26歳でこの世を去ったステファン・リースさんの妹、シアンさんは、兄について次のように回顧している。
最高の兄でした。いつも笑顔が絶えず、冗談の好きな明るい人でした。姪っ子に、「幸せなら手を叩こう」を歌うよう教えてくれた人でした。


image credit:CALM/Instagram

悩みを隠し、笑顔の「仮面」を被る

 オンライン調査会社のYouGovとCALMの調査によると、身近な人が自殺を考えているかどうかを知ることが難しいと回答した人は61%に上った。

 また、51%の人は自殺願望を抱えている大切な人に対して、どのように助けていいかその方法がわからなかったと回答しているという。

 さらに、回答者の33%は、なんらかの異変を感じ取っても、読み違っている場合もあるので、それを相手に伝えることは難しいと答えている。

 CALMのCEO(最高経営責任者)のサイモン・ガニングさんは、このように話している。
自ら命を絶つことを考えている人は、その思いを隠すために「笑顔の仮面」付ける場合があります。

私たちの目的はこの事実を知ってもらい、周りの人々がそれに気が付くことで、自殺を未然に防ぐことです。


image credit:CALM/Instagram

 夫を失ったプーナさんは、誰の身の回りでに、それは起こりうることだという。気丈に明るくふるまっていても、実際にはひとりで思い悩んでいることがあるのだ。このキャンペーンが、自ら命を絶とうとする人々の理解に役立つことを願っている。
50人の笑顔の写真は、人々に強力なメッセージを伝えています。

自殺願望のある人は、それを表に出さないことが多いことを理解してもらいたい。だからこそ、注意すべき兆候について知り、社会の中で適切なカウンセリングや治療などを提供することで、自殺を予防することが大切です。
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References:‘The Last Photo’ Reveals Smiling Photos Taken Before Subjects Took Their Lives – DesignTAXI.com/ written by Scarlet / edited by / parumo

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