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【小説】タイムマシーンで1989年へ「思い出ツアー」の始まり

幻冬舎ゴールドライフオンライン

※本記事は、儀賀保秀氏の書籍『タイムマシーン寿限無号』(幻冬舎ルネッサンス新社)より、一部抜粋・編集したものです。

第一章 二〇一九年(令和元年)春

1 「寿限無号」で過去へGO!

まずは「寿限無号」での旅が終わったところから、お話ははじまります。どうぞ最後までお付き合いのほど、宜しくお願い申し上げます。塚田涼平は時間旅行を終えた後、参加者から称賛の声を聞くとホッとする。

「いやあ楽しかったですわ。タイムマシーンでの旅行はええもんですね。よくぞタイムマシーンを発明してくれはりました」

顔全体に笑みが広がる。芋の煮っころがしに例えられる丸い顔がよりいっそう丸く見える柔和な笑顔だ。涼平には参加者の好意的な感想が何よりの幸せ。このツアーをやっていて良かったという思いがより強くなる。

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「一番嬉しかったのは、無事、現代に戻ってくることができたことかなあ」

「ホンマや。実はそれが一番心配やってん」

「そうそう。このツアーの一番の不安点がそこやったからな」

参加者から懸念していたことへの言葉が次々と飛び出すが、その表情はいずれも明るく満足げだ。

「その点については最初に申し上げた通りです。安全性に関しましては一番気を付けておりますので」

至極真面目な顔で返答する。涼平がおこなっているビジネス。それは「寿限無号で行く! タイムマシーン思い出ツアー」。

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