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『生誕90周年上映 フランソワ・トリュフォーの冒険』にて、矢田部吉彦さんによるトークイベントを開催!トリュフォーの偉大な業績を語る!

cinefil

6/24(金)より角川シネマ有楽町で開催が始まった、【生誕 90 周年上映 フランソワ・トリュフォーの冒険】。この度6/25(土)、12 時 40 分からの『大人は判ってくれない』上映後、前東京国際映画祭デ ィレクター / 映画プロデューサーの矢田部吉彦さんによるトークイベントが開催されました。
以下レポートとなります。

矢田部吉彦さん

◆トリュフォーの偉大な業績

矢田部さんの言葉: 「トリュフォーという名は、世界で最も重要な監督であると言い切ってしまっても過言ではないと私自身は思っています。いろんな面を持った、いろんな語り方ができる人であり、愛の物語を情熱的に描き続けた人ということはもちろんなのですが、やはりヌーヴェル・ヴァーグを牽引した一人であるというのがとても大きいと思います。50 年代にいた偉大な批評家、トリュフォーの師匠格となったアンドレ・バザンとトリュフォーが<作家主義 >というものを標榜しました。ある意味で商業映画に対抗して、監督の腸に染み込んだ思いを映画にするのだ、 映画は監督なのだというような考え方<作家主義>が打ち出されたことにより、映画が一気に自由になって、個人芸術家の自由で映画がつくれるようになっていったのです。60 年代からテレビが普及したことにより映画の立場が変わっていき、アメリカ映画も苦戦しましたが、一方でヨーロッパでは自由な芸術家による映画がひとつの 映画の方法として確立されてきたというのは映画の未来を大きく広げたと思います。極端に言うと、そこでそういった自由な形の映画づくりというのが理論的にも実践的にもおこなわれていなかったら、もしかしたら映画はどこかの時点で終わっていたかもしれないというぐらい、大きなインパクトがあったと思います。一方でトリュフォーやヌーヴェル・ヴァーグの面々は芸術映画を持ち上げるだけでなく、ヒッチコックに代表されるようなアメリカの娯楽映画も作家という名のもとに擁護しました。娯楽映画も評価して良いのだということは後の映画の見る可能性を広げ、映画の寿命を永遠にならしめたと思っています。それはフランソワ・トリュフォーという人の巨大な業績であり、誰にも代えられないものだと思っています。」

その他、アントワーヌ・ドワネルとフランソワ・トリュフォーの類似について、『大人は判ってくれない』が出来るまでの話も。また邦題について、「『大人は判ってくれない』は、原題『Les Quatre Cents Coups』直訳だ と「400発の打撃」。これはフランスの慣用句で無茶苦茶をやる、やりたい放題している子供、と言った意味合い。実はあまり反抗的なニュアンスはない。考えてみると、アントワーヌは嘘をついたり家出をしたりするけれ ど、家事は言われたらするし、そこまで反抗的な少年ではないのです。もともとの構想ではアントワーヌはもう少し弱々しい少年だった。しかし、ジャン・ピエール=レオーがオーディションにやってきたことにより変化します。レオーが生き生きとしていて、積極的な印象があり、当初のアントワーヌ像とは異なるということから、 レオーに寄せて書き直し、今のアントワーヌ・ドワネルが出来上がりました。アントワーヌのキャラクターはまさにトリュフォーとレオーが共同してつくったと言えると思います。」など貴重なお話をして頂きました。トリュフォー自身について、また映画の魅力を改めて意識することができるトークイベントとなりました。

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◆次回のトークイベント
7 月 1 日(金) 20:05 の回『野性の少年』上映後
登壇者 : 坂本安美さん(アンスティチュ・フランセ日本映画プログラム主任)

【特集上映概要】

フランソワ・トリュフォーは 1932 年パリで生誕。劣悪な家庭環境の中、孤独な少年時代を過ごした彼は度々学校をズル休みして、映画館を逃避の場に。何度も放校された挙句、14 歳のときに独学を決意。以降も学びの場は常に映画と書物。映画を愛し、映画に愛された生涯を送りました。本特集上映はそんな彼の人生が反映された“冒険”と“多様性”に満ちた映像表現を体感できる絶好の機会となります。上映作品 は短編含め全 12 本。(全上映作品のタイトルは公式サイト参照)
また、同劇場内でトリュフォー監督作品のオリジナルポスターも展示中されており、以下の書籍の刊行も決定しました。

会場内に展示されたポスター

【『ヌーヴェル・ヴァーグの作家たち オリジナル映画ポスターコレクション(仮)』刊行決定】

トリュフォーとルイ・マルの生誕 90 周年にあたる 2022 年を記念して、「映画の顔」ともいえるポスターデザインを世界中から集めたビジュアル・ブックが刊行されます。時代の“証言者”としてのポスターを紐解くため、世界 21 か国から集められたヌーヴェル・ヴァーグ作品の 傑作ポスターをカラーで 500 枚一挙掲載。
フランソワ・トリュフォー、ジャン=リュック・ゴダール、クロード・シャブロル、ジャック・ リヴェット、エリック・ロメール、アラン・レネ、そしてルイ・マルなど、公開国によって様々な切り口で捉えられたデザインを比較・紹介、過激で斬新なビジュアルに満ちた時代〜映画のルネサンス〜を切り取った映画ファン必須のグラフィックアート・ブックです。

6/24(金)〜7/14(木)東京・角川シネマ有楽町、名古屋・伏見ミリオン座、
7/1(金)〜7/28(木)大阪・テアトル梅田にて開催他、全国順次公開予定

*劇場によって上映作品の変更の可能性がございます。

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