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「泣く準備はできている」「泣かせてあげるよ」 稲森佑貴がキャディを“男泣き”させる今季2勝目

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「泣く準備はできている」「泣かせてあげるよ」 稲森佑貴がキャディを“男泣き”させる今季2勝目

<JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP by サトウ食品 最終日◇26日◇西那須野カントリー倶楽部(栃木県)◇7036ヤード・パー72>

伸ばし合いの大混戦を制したのは稲森佑貴だった。首位と1打差の2位で出た稲森は、8バーディ・1ボギーの「65」をマークして、トータル23アンダーで逆転。今季2勝目、通算4勝目を挙げた。ウィニングパットを沈めると、稲森よりも先に芳賀和希キャディが喜び、涙を流した。溢れ出す涙を抑える芳賀キャディの肩を、包み込むように抱き寄せた稲森の姿が印象的だった。


未勝利の相棒の期待に応える今季2勝目でもあった。17番パー3でティショットを80センチに寄せてバーディを奪った稲森はトータル22アンダーとし、一つ前の組で回る首位の大西魁斗に並んだ。18番パー4のティショットは“定位置”のフェアウェイをキープ。優勝争いも佳境の中、稲森は芳賀キャディの異変に気が付いた。

18番の2打目地点に向かう稲森は、「カズキはいつもハイテンションなのに、急に静かになっていたので『どうした、静かっ』て声をかけたんです」。稲森と同い年の芳賀キャディは日頃から元気いっぱいで、ラウンド中はどのキャディよりも大きな声で選手を盛り上げるキャラである。そんな芳賀キャディは沈黙ののち、稲森に告げた。「泣く準備はできている」。

プロを目指して研修生をしていた芳賀キャディは、5年ほど前からツアーで帯同キャディをするようになり、昨年から本格的にプロキャディに転身。男子では杉山知靖、女子では石井理緒らを担いできたが、まだ優勝に貢献したことがなかった。

「泣かせてあげるよ」。冗談交じりで稲森は返した。相棒の気持ちに応えるべく打った2打目はピン5メートルに乗った。大きく曲がるスライスラインだが、似たようなラインで先に打った宮本勝昌のボールは想像以上に右に曲がった。「右にボール1個分曲がると思っていましたが、宮本さんのボールを見て1個半分に増やしました」。その読みどおりボールはカップに吸い込まれた。

かつて自分が目指していた舞台。たとえプレーヤーでなくても、勝利の味は格別だ。「17番でバーディを取った瞬間に下半身の意識がなくなり、宙に浮いてると感じるほど緊張していました。最後は喜びと安どと、いろんな思いで涙が止まりませんでした」と芳賀キャディは“初優勝”に感極まった。

昨年のこの大会で初タッグを組んだ。今季は開幕戦の「東建ホームメイトカップ」以来のコンビ。「(最終日に)9番でボギーを打って、シュンってなっていても『次頑張ろう』って気持ちの上げ上手で、支えられました。普段から超ハイテンションでそれをコースで発揮できるのがカズキの強みだと思います」。稲森にとって、インサイドロープで唯一の味方。その存在の大きさを語った。

優勝争いが佳境になり、いつもハイテンションの芳賀キャディが静かになっているのを見て、「逆に面白かったですよ。僕も緊張していましたが、いいリラックスになりましたね」。まさに二人三脚でつかんだ優勝だった。(文・小高拓)

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