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「首相にやじ」で逮捕も? 侮辱罪厳罰化の効果と懸念、弁護士に聞く

オトナンサー


侮辱罪厳罰化でどうなる?

【今後は逮捕も?】首相にやじを飛ばす聴衆と制止する警察官

 インターネット上の誹謗(ひぼう)中傷対策などを目的として、「侮辱罪」を厳罰化する改正刑法が6月13日に成立しました。懲役刑になる可能性もあるということで、誹謗中傷の抑止効果が期待される一方、「正当な批判」まで抑制しかねない、との懸念の声もあります。厳罰化は本当に効果があるのでしょうか。“副作用”の恐れはないのでしょうか。佐藤みのり法律事務所の佐藤みのり弁護士に聞きました。

表現活動、萎縮の恐れ

Q.まず、「侮辱罪」がどのような行為を対象として、今回の改正でどのように刑罰が変わるのか教えてください。

佐藤さん「『侮辱罪』は、公然と人を侮辱した場合に成立します(刑法231条)。『名誉毀損(きそん)罪』が、公然と“事実を摘示し(示し)”、人の社会的評価を下げた場合に成立するのに対し(刑法230条)、『侮辱罪』は事実を摘示しなくても成立します。具体的には、『バカ』『ブス』といった言葉をSNSで発信したり、たくさんの人がいる前で言ったりすると、侮辱罪に問われる可能性があります。

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現在、侮辱罪の刑罰は、刑法の中で最も軽く、『拘留(1日以上30日未満、刑事施設に拘置する刑)または科料(1000円以上1万円未満を支払う刑)』のみです。今回の法改正により、『1年以下の懲役・禁錮もしくは30万円以下の罰金』が加えられることになります」

Q.なぜ厳罰化するのでしょうか。

佐藤さん「2020年、プロレスラーの女性が、ネット上で誹謗中傷され、亡くなったことがきっかけとなり、侮辱罪の厳罰化を求める声が高まりました。特に、ネットでの匿名の発信者による誹謗中傷が社会問題となる中、抑止効果が期待され、厳罰化に至りました」

Q.厳罰化によって、インターネット上の誹謗中傷が減る効果は期待できるのでしょうか。

佐藤さん「一定の効果は期待できるのではないかと思います。先述したように、侮辱罪は、相手を傷つけるような言葉を発する犯罪です。今までは『このくらい、大したことではない』という意識が働き、よく考えずに発してしまうケースも多かったように思いますが、厳罰化によって、社会全体が『そうした発言は、許されない犯罪だ』という認識に変わっていくことで、発する前に思いとどまる人も増えるのではないでしょうか。

改正法の施行後、誹謗中傷の抑止効果についても、しっかり検証することが大切だと思います」

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