■矢吹奈子が復帰後初シングルでセンター「また新たにHKT48の幕を開けるような曲」
――矢吹さんはシングル表題曲では初めての単独センターですね。
矢吹奈子:まずはうれしいという気持ちが一番ですが、気負わず楽しもうと思っています。聞いたのがツアー中だったのですが、今回のツアーは不安が大きかったので、シングルのお話を聞いた時は、素直にうれしいっていう気持ちでした。
「突然 Do love me!」(2021年12月1日発売、HKT48 2ndアルバム『アウトスタンディング』のリード曲)で、「ウインクは3回」(2013年12月11日発売、AKB48 34thシングルのカップリング)以来となる単独センターをやらせていただいたんですが、その時は最初ちょっと不安な気持ちもあったんです。でも、MVを撮ったり、曲を何回か披露させていただく中で、センターへの不安感もなくなったのかなって思います。
――今回は夏曲ということですが、HKT48らしい元気な曲ですね。
田中美久:イントロからすごくいい曲だなと思いました。歌詞もすごくすてきで、“THE 夏曲”だなっていうのがすごく印象に残りました。「早送りカレンダー」(2018年5月2日発売、HKT48 11thシングル)を彷彿とさせるというか、それよりもまた大人になった感じの楽曲かなって思います。
運上弘菜:今までのHKT48にありそうでなかった、新しい風が吹くような曲だなと思いました。これからの季節にピッタリだし、この先もずっと盛り上がる楽曲になるんじゃないかなって思いました。
矢吹:48グループで“夏”っていう曲が最近はなかったのかな? だから、久しぶりにこういう“THE 夏曲”っていう曲を頂けてすごくうれしいです。壮大な曲になっているので、幕をまた開けるような、新しい…本当にまた新たにHKT48の幕を開けるような曲になるんじゃないかなって思います。
――ちなみにビーサンをなくしたことはありますか?
矢吹:私はビーサン持ってないかも。
田中:持ってないですね。
運上:小さい頃は…。
矢吹:でも、脱いでどこかに置いてとか、海に流されるようなことはなかったです(笑)。
■運上弘菜、振り付けは「パキパキしていて、格好良いなぁって思ってもらえる」
――この曲は5月7日に熊本で行われたコンサートで初披露されましたが、振り付けについても教えてください。
運上:かわいい振り付けですね。
矢吹:そうですね、かわいい感じの振り付けになっています。かわいいけど格好良い部分もあるような。
田中:うん、分かる。
運上:ちょっと激しいというか、パキパキしていて、見ていて格好良いなぁって思ってもらえるような振り付けかなって思います。
――特に難しいところはどこですか?
矢吹:結構(全体的に)難しい部分が多いかもしれないです。
田中:難しかったぁ。
運上:最近難しい振り付けが全体的に多いです。シングルとか、前回のアルバムもですけど。でも、やっぱり真ん中になこさんがいると引っ張ってくださるから、それは今までと違うなって思います。
■田中美久、矢吹奈子の復帰で「安心感があって、あと賑やかに…(笑)」
――矢吹さんがHKT48に復帰して1年がたちました。矢吹さんが戻ってきたことでグループが変わったところなどありますか?
田中:安心感があって、あと賑やかに…(笑)。「お~、なこ~!」みたいな感じで、(韓国に行く)前と本当に変わらず、楽屋が賑やかで。でも、しっかりとダンスでそろえるところとかは、前よりも時間を費やすようになったなと感じます。
運上:今までも振り入れとか、普段のレッスンもですけど、ダンスの先生以外に、みんなでこうしようって言い合う機会が多くは取れませんでした。私もセンターをやらせていただきましたが、やっぱり力不足な部分もあったので、なこさんが帰ってきてくださって、ダンスの真ん中にいてくださったり、現場にいてくれると、結束力が前と違うというか、メンバーみんなの意識が以前より高くなったように思いますし、私も頑張らなきゃなっていう焦りが、最近はすごく出てきていて感謝しています。
矢吹:うれしいです(笑)。
――そういうメンバーの変化は、矢吹さんが意識したものなんでしょうか?
矢吹:最初は韓国で吸収したものをみんなに伝えなきゃ、とは思っていたんですけど、伝えるのが難しくて。韓国では、振りをそろえることにすごく時間を掛けていたので、(HKT48でも)ちょっとでも今まで以上に振りをそろえて、見ている方を楽しませられるパフォーマンスを作れたらなっていう思いはありました。なので、先輩後輩関係なく、振りV(振り付けVTR)を見てみんなで取り組みました。
――復帰したばかりの頃は、戸惑いなどありましたか?
矢吹:全然そんなことはなかったです。ただ、自分のポジションがHKT48の中では変わったなっていうのはすごく感じました。いつも前を歩いてくださっていた先輩方がどんどん卒業されて。今回の選抜メンバーでは、なっちゃん(松岡菜摘)、あおいさん(本村碧唯)が先輩なんですけど、後ろで見守ってくださる感じのフォーメーションなので、これからは自分たちが引っ張っていく立場になったんだなって思います。
3期生ってずっと“間”っていう印象があったんです。だから先輩としても違うし、後輩としても違う、どういう立ち位置か分からない部分もあったんですけど、今はもう先輩として後輩を引っ張っていく立場になったのかなと感じました。
■指原莉乃、宮脇咲良、矢吹奈子ら不在…田中美久「成長できる期間だった」
――矢吹さんが韓国で活動している間、HKT48では田中さんがグループの顔となり、運上さんもセンターを務めていました。韓国からどう見ていましたか?
矢吹:言い方は難しいですけど、すごくみんな成長しているなって感じましたね。この二人の姿を見て、どんどん同期や後輩たちが前に来て、みんなのことを引っ張っていく番になったんだなと思いました。
――田中さん、運上さんをはじめ、HKT48の皆さんは、宮脇咲良さん、矢吹さんの韓国での活動、指原莉乃さんたちの卒業もあり、すごく大変だったと思います。
田中:そうですね。頑張らなきゃと思ってはいたんですけど、後輩の勢いがすごくて、とても頼もしいなって感じていたんです。「頑張るぞ!」って一人で思うより、みんなで「頑張ろう!」って一丸となって前を向いている感じがしたので、なこの韓国での活躍とかも見ていて「自分たちも頑張らなきゃな」って思えたし、成長できる期間だったんじゃないかなと思います。
運上:私はその時にセンターに立たせていただいたんですが、正直に言うと私がセンターでいいのかなとか、応援してくださるファンの方が不安になっていないかなとか、すごく考えました。本当に私は目の前のことをやるばかりで、思い返すと後悔もあって…。
でも、指原さんが卒業される時に、みんなで円になったところで(指原さんが)「さくらとなこが帰ってくるまで、きっとみんななら大丈夫!」と言ってくださったのを思い出して、「みんなで頑張ろう!」っていう声掛けもグループ内でしていたので、前向きに活動できていたかなって思います。
――矢吹さんはHKT48を離れて、外から見ることで気付いたHKT48の魅力みたいなものはありましたか?
矢吹:HKT48って全部出している感じですよね。ファンの方にもメンバーが仲良いことも伝わっているなって感じるし、本当はそれ以上に仲良いんですけど(笑)。だから、HKT48の良いところは全部ファンの方に伝わっている気がします。(外から見ても)それを感じました。
■最新シングル&6期生加入に運上弘菜「HKT48にとって大切なチャンス」
――今回の新曲は矢吹さんの復帰後初のシングルで、今後のHKT48への期待感もあると思います。メンバーの皆さんにもそんな意気込みはありますか?
田中:私は小学6年生でHKT48に入って、ずっと見てきた指原さん、兒玉(遥)さん、宮脇さん、3人の背中がすごく大きかったので、今こうやってなっぴ(運上)、なこと3人で一緒にお仕事させていただく機会も増えてきて、その3人に負けないくらいの個性や実力を自分はまだまだ…自分がまだまだだと思っているので、自分も出せるように頑張りたいなって思っています。
運上:1期生さんや2期生さん、先輩方の卒業が多くて、ファンの方も心配しているかもしれませんが、5期生もすごく力をつけていて、6期生も入ってきますし、このシングルを出すタイミングがHKT48にとって大切なチャンスだと思うので、まだまだ私は力不足ですけど、なこさんとみくさんに頼ってばかりじゃなくて、自分も力をつけて、今までは先輩に任せていたことも後輩みんなが力を合わせて、先輩がいた時よりも良いグループをっていう気持ちで頑張りたいです。
■6期生最年少は10歳…矢吹奈子「先輩らしいことができるか、私は不安(笑)」
――6期生の加入もHKT48にとって大きいですね。
矢吹:若いメンバーが多いですよね。最年少は10歳で。10歳って最近生まれたばかり…(笑)。だって、私の半分しか生きてないんですよ。でも、一周(一回り)は違わないので良かったです(笑)。
運上:私は一回り違うメンバーがいますね。
矢吹:ビックリ。(最年少は)何年生まれですか?
運上:2012って書いてある。
田中:2012!? え? え?
矢吹:いやぁ、未来が明るいですねぇ。
運上:ふふふ(笑)。
――これからは、皆さんが加入した頃に指原さんたちがやってくれたことをやる番です。
矢吹:それをできるかが私は不安です。先輩らしいことをできるのか(笑)。でも、しなきゃだよね?
田中:そうね。やっぱり、仲の良いところがHKT48なので、(6期生とも)たくさんお話したりとかして、どんどん距離を縮めていけたらいいなって思います。ただ、(6期生は)18人と人数が多いじゃないですか。私、名前を覚えるのが本当に苦手なので、まずは18人を覚えられるように努力したいなって思います。
矢吹:私もだ…。
運上:10歳の子たちが入ってくるということは、その子たちの未来があるわけじゃないですか。それをまた10年後も続いていくグループの土台を作らなきゃというか、私たちが今頑張らないとその先がなくなるかもしれないと思うと、より一層頑張らなきゃなって思います。
■田中美久「“アイドルと言ったらHKT48”と言っていただけるくらいのグループに」
――最後にそれぞれグループの目標と個人の目標を教えてください。
矢吹:グループとしては“再熱”。一回勢いがあって、ちょっと落ち着いた後にまた勢いを上げるってすごく難しいことだと思うんですけど、“再熱”させたいなって思います。
――再燃させたいという意味で“再熱”ですね。
矢吹:はい、“再熱”です。ツアーが始まる前に、メンバー全員で集まってお話しする機会があったんですね。なっちゃんがそういう時間が欲しいと言って、みんなを集めてくださったんです。そこで、ツアーに対する思いだったり、HKT48としての目標とかを、先輩後輩は関係なく話す機会があったんですが、その時に「またアリーナツアーができるようになったらいいね」とか、そういう話もしたりしたので、メンバーの意思もより固まったと思うし、団結力も上がっていると思うので、“再熱”させたいなって思います。
そして、個人としてはいろんな面で活動できたらいいなっていう思いがあります。最近は演技のお仕事もさせていただいたり、レッスンも頑張っているので、演技の方面でも活動できたらなと思います。
田中:私はHKT48の時代が来るようになったらいいなと思っていて、今のHKT48が好きな方はずっと昔から応援してくださっている方も多いと思うんですけど、やっぱり今は時代がいろいろと変わっていく中で、ずっと愛され続けるっていうのは難しいと思うんです。でも、“国民的アイドル”ではなくても、“世界のアイドル”になれるように、「アイドルと言ったらHKT48」と言っていただけるくらい一番人気のグループにしたいなっていうのはずっと思っているので、難しいんですけど、近づけられるようにみんなで努力していきたいです。
個人の目標は、必要な存在になること。今はもう先輩になってきたので、後輩にいい背中を見せられるような先輩になりたいなって思っているのと、「いると安心するよね」と言ってもらえるような、圧倒的な存在にグループの中でなれるように努力していきたいなと思います。
運上:私は今すぐの目標じゃないんですけど、やっぱり劇場の目の前にPayPayドームがあるので、グループとして大きな目標はPayPayドームでコンサートをすることがかなえられるといいなと思っています。それがいつになるのか分からないですけど、6期生が入ってきて、10歳の子が20歳になる時かもしれないし(笑)、分からないんですけど、それに向かっていくことで、なこさんが言っていたアリーナツアーとか、ちょっとずつ広い所でライブができたり、たくさんの方に名前を知っていただける機会ができる活動ができたらいいなと今は思っています。
個人としては、あまり得意なことというか、自分と言えばこれっていうのがないんですが、最近は演技とか歌とかでお仕事しているメンバーもすごく多いので、私も得意なことを一つでも見つけて、この先につながるように、グループの名前を広められるようなメンバーになれたらいいなって思いています。