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『東京ミュウミュウ にゅ~』が今を生きる女性たちに届けたいメッセージ「女の子だって、何も諦めなくていい」

WEBザテレビジョン

『東京ミュウミュウ にゅ~』が今を生きる女性たちに届けたいメッセージ「女の子だって、何も諦めなくていい」

7月5日(火)からテレビ東京系・BSテレ東にて、アニメ『東京ミュウミュウ にゅ~▽』(毎週火曜夜0:00-0:30、以下『にゅ~』)の放送がスタートする。「懐かしい!」と感じる人も多いだろう。この作品はシナリオの吉田玲子氏、漫画の征海美亜氏によって、2000年から2003年になかよし(講談社)で連載された少女マンガ『東京ミュウミュウ』が原作。2002年に放送された初アニメ化とはまた別の新作アニメとなる。

本作の放送を控えた5月、編集部は本作を企画したポニーキャニオンの関係者にインタビューを実施した。原作ファンの女性スタッフふたりが実現させたという今回のアニメ化。制作秘話や2002年版からの変化を聞いていく中で、『東京ミュウミュウ』の変わらないテーマが浮かび上がってきた。何かを犠牲にする女性の姿が美しいとされることもあるフィクションにおいて、「女の子だって何も諦めずにすべて手に入れてもいい」と伝える本作のメッセージに迫る。

※▽はハートマーク

■『東京ミュウミュウ』世代の女性ふたりが実現させた再アニメ化

「再アニメ化のプロジェクトは3年くらい前から始まっていました」と語るのは、本作の宣伝プロデューサーを務める小池かれんさん。今回の再アニメ化は、彼女と、同じポニーキャニオンの制作プロデューサーである中沢莉奈さんが、以前から温めていたアイデアが実現したものだ。

小池「私と中沢はいわゆるアラサー世代なんですが、ちょうど『東京ミュウミュウ』世代なんです。ふたりとも小学生のころにアニメを見てマンガを読んでいて大好きで、以前から作品の話をしていました。そんなとき講談社さんにお話を伺ったところ、2020年の『なかよし』65周年で原作の新作が掲載されたり、男性版の『東京ミュウミュウ オーレ!』(漫画:青月まどか)の連載が始まったように『色々と動かします』ということだったので、私達もそのプロジェクトに参加させていただいたという経緯です。2000年に連載が始まり、2002年に初アニメ化だったので、今回も『2(にゃん)』が付く2020年発表、2022年放映にしたいと思いました」

■昨今話題のSDGsにつながる要素もある作品

ここで『東京ミュウミュウ』の内容を改めて振り返ろう。『東京ミュウミュウ』の主人公は、イリオモテヤマネコの遺伝子を打ち込まれたことで正義の味方“ミュウミュウ”に変身できるようになってしまった中学生の桃宮いちご。彼女をはじめ、藍沢みんと、碧川れたす、黄歩鈴、藤原ざくろという5人の“ミュウミュウ”が、動物を生物兵器にすることで地球を支配しようとするエイリアンと戦う物語だ。
小池「『東京ミュウミュウ』は、基本的には恋愛要素もある王道のバトルヒロインものですが、環境問題や女性の自立といった要素を先取りしている作品でもありました。そのおかげもあって、今でも根強いファンの方がたくさんいるし、再アニメ化することでさらに多くの方に好きになってもらえるんじゃないかという期待もあります」

そんな小池さんの期待どおり、『ミュウミュウ』未体験世代の宣伝担当・大貫愛美さんも本作にどっぷりとハマっている。

大貫「私はこのプロジェクトにアサインされたときは『ミュウミュウ』を知りませんでした。それでまずは原作マンガを読んだのですが、普通の少女マンガだと思っていたらすごい火傷したというか(笑)。ディープ、という表現が正しいかわかりませんが、大人も楽しめるような切ない恋愛が展開されてドキドキするし、感情移入して涙も流しました。いちごちゃんのことを本当に好きになれたし、全力で楽しめました」

また、先に小池さんが語ったように『ミュウミュウ』は絶滅の危機に瀕している動物(レッドデータアニマル)や環境問題といった、昨今話題のSDGsにつながるような要素もある。再アニメ化においてはそのあたりも注目されそうだ。

小池「作品の大切な持ち味のひとつです。実際『東京ミュウミュウ』を好きになったことがきっかけで、イリオモテヤマネコ保護活動のお仕事をされているというファンの方のお話も伺ったことがあります。この作品がSDGsについて考えるきっかけになったら嬉しいし、まだ具体的なことは決まっていませんが、機会があれば、ぜひそうした問題に関する展開もしたいです」

■『にゅ~』に引き継がれる『東京ミュウミュウ』らしさ

本作の制作真っ只中である3月7日に、原作者である征海氏が逝去した。彼女は、本作にどのように関わっていたのだろうか。制作担当の清水さくらさんに聞いた。

清水「征海先生にはクリエイティブ全体を監修していただきました。ストーリーや設定はすべて確認し、キャラクターのコスチュームに関するアドバイスを頂いたり、アフレコにも毎回オンラインで参加していただいて……アニメスタッフは実際にお会いすることはできなかったのが心残りですが……とても好意的にこのプロジェクトに参加してくださっていました。

原作者の急逝という悲劇はあった。しかし『にゅ~』に『東京ミュウミュウ』のスピリットは引き継がれている。

清水「女の子が一丸となって友情を育みながら戦っていく、女子同士の友情というのがすごく熱く描かれている作品です。同時に、かわいいシーンの多い作品だと感じています。変身バンクなどの目立つ場面もそうですけど、細かいところもこだわっていて。助監督の東田(夏実)さんも元々『ミュウミュウ』ファンなのですが、彼女は主人公たちだけでなくモブキャラクターの衣装までしっかりと見て、かわいらしく修正する作業を何度もされていました」

小池「私や中沢もそうですが、ほかにも以前から『東京ミュウミュウ』が好きというスタッフが多く集まってくれています。『地球も、恋も、夢も、ぜんぶあきらめない!』という作品のキャッチコピーに集約されていますが、フィクションの中の女性は何かを犠牲にすることが美しいとされることもあると思うんです。でも私を含め作品のファンで、実際に社会に出て働いている女性スタッフが多数参加して作っているからこそ『女の子だって何も諦めずにすべて手に入れてもよくない?』『欲張ってもいいじゃない?』というメッセージが少し強めに込められている気がします」

■新キャストの面々は「今を生きる少女たちの憧れとなる女の子」

『にゅ~』の新要素で目を引くのが、メインキャストであり、主題歌の歌唱も務める声優ユニット・Smewthie(スミュウジー)の面々だ。

小池「『にゅ~』の中心には、今を生きる少女たちの憧れとなる女の子たちに立ってもらおうと思い、新たなキャストを選定しました。正直コロナ禍で完全に当初の予定通りにはなっていないのですが、それでもライブや動画配信サイトでの番組など、通常のアニメの声優に留まらない活動をしてもらっています」

約3000人応募のオーディションを経て選ばれた桃宮いちご役の天麻ゆうきを始め、藍沢みんと役の日向未来、碧川れたす役の十二稜子、黄歩鈴役の戸田梨杏、藤原ざくろ役の石井萌々果と、Smewthieのメンバーは演技経験の有無や出自はバラバラ。そんな彼女たちだが、約1年半の活動を経ての変化に、近くで見守ってきた人々は目を細める。

大貫「これまで活動してきたフィールドも違う5人だから、最初は互いに『どういう風にしようか』と様子見でした。でも色々な活動を通してどんどん仲良くなって、絆も強まり『5人のチーム』になったと日々感じています」

清水「アフレコで様子を見ていましたが、最初はキャラクターとして演じることに苦戦している方もいました。でも今は完全にキャラクターを自分なりに噛み砕いて、そのキャラクターになっているんですよ」

■原作を現代にフィットするようアレンジ、肩ひじ張らずに見てほしい

最後にこの再アニメ化というプロジェクトを実現させたひとりである小池さんに、本作の見どころを語ってもらった。

小池「2月に解禁したPVで、ファンの方の中でも少し話題になっていましたが、原作ではいちごが最初のミュウミュウでした。でも『にゅ~』では、みんとが先にミュウミュウになっています。これは5人のパーソナリティをより深堀りして、みんとには女性の自立というテーマの一端を担ってもらっているからです。そんな風に原作の大きな流れや伝えたいメッセージは踏襲しつつ、今を生きる女性や、そんな女性と共に歩む男性に、より身近に感じてもらえるように、物語や描写をアレンジしています。ただ、皆さんには難しいテーマを扱っている作品だと身構えず、まずは可愛いキャラクターたちやドキドキハラハラなストーリーを、肩肘張らずに楽しんで見てもらえると嬉しいです」

■取材・文/はるのおと

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