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熱波の影響で牛が大量死。急激な気温上昇と湿度に耐えられず、少なくとも2000頭が死亡

カラパイア


 アメリカのカンザス州で、牛が大量死するという事態が発生した。その原因は6月6日以降に発生した熱波による異例な猛暑の影響だと推測されている。

 急激な気温上昇と、湿度が高かったこと、風がほとんど吹かなかったことで、牛が熱中症になってしまったようだ。



Thousands of cattle die from heat stress in southwest Kansas

カンザス州を襲った異常な猛暑により牛が大量死

 カンザス州保健環境局は、6月の第2週目に発生した熱波によって、南西部にある肥育場の牛が少なくとも2000頭以上死亡したことを明らかにした。

 同州南西部では、6月6日~10日にかけて21~27度に気温が上昇し、夜でも21度を下回ることがなかったという。

 また11日は38度以上の猛暑となり、湿度も高く、ほぼ無風だったことから、大量の牛が熱中症になり、命を落とす結果になったようだ。

 カンザス家畜協会のスカーレット・ハギンズは、このように述べている。
牛は、この突然の気候の変化に順応できずに熱中症を引き起こしたのでしょう。

牛の体重は約680kgで、1頭あたりおよそ2000ドル(約27万円)の価値があります。大量死は、畜産主側にとって大きな経済的損失を意味します。
 カンザス州は、牛の数が人口の2倍で、全米の牛肉生産はトップ3、牛肉の輸出量がトップ1となっている。

 今回損失を被った一部の畜産主は、連邦災害プログラムにより支援を受けることになるという。

photo by iStock

地球温暖化の影響か?

 今回の被害はカンザス州南西部のみで、隣接したネブラスカ州やオクラホマ州では「暑さは似たようなものだったが、通常よりも多い牛の死亡報告は受けていない」と各州の農業局は報告している。

 猛暑に襲われて牛がこれほど大量に死亡するという出来事は、10年もしくは20年に1度の稀なことだそうだ。

 米国環境保護庁(EPA)によると、アメリカの熱波は1960年代以降40年間で周波数、持続期間、強度ともに着実に上昇しているという。

 気候研究者のフィリップ・ソーントン教授は、家畜への熱の増加は明らかに地球温暖化の影響であり、家畜の熱中症問題への対処は畜産主側にとってますます困難になっていくだろうと述べている。

 ソーシャルメディアでは、牛の大量死の動画が拡散すると、天候以外の原因があるのではといった根拠のない憶測を引き起こしたが、カンザス州農業当局は他の原因の兆候はないと発表している。

 なお、カンザス州の畜産主は肥育場での飲料水を追加したり、給餌スケジュールを変更したり、スプリンクラーを導入したりして、日中の暑さで牛が体力を消耗しないよう予防策を講じていくということだ。

image credit:Evi T./Unsplash

異例の早い猛暑はヨーロッパでも

 6月なのに猛暑の影響を受けているのはアメリカに限ったことではない。西ヨーロッパでは連日40度を超える異例の猛暑となっている。

 北アフリカから流れ込んだ熱波の影響で、フランス南西部のビアリッツでは42.9度、カップフェレでは41.9度と観測史上最高気温を記録した。

 スペインでも熱波の影響で複数の山火事が確認されており、イタリアでは、牛が高温によるストレスで、牛乳の生産が最大で1割減少する恐れがあると政府が声明を出した。

 日本でも湿度の高い状態で気温の高い日が続くようなので、まめに水分をとるなど、熱中症対策は万全に!

References:Thousands of Cattle Die From Intense Heat in US/ written by Scarlet / edited by / parumo

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