ビジネス挨拶の基本ルール

自分から先に挨拶をする
相手より先に自分から挨拶をすることを心がけてみましょう。とくに取引先とは、相手にできるだけ気を遣わせないよう、自分からの挨拶がベターです。新入社員や若手社員の場合は極力相手から先に挨拶をされて、それに応えて挨拶を返すという順番にならないようにしましょう。
そのためには、常に自分からスマートな挨拶ができるよう、挨拶の言葉などを事前に考えて意識しておくことが大切です
言葉が先で後からお辞儀をする
挨拶というと言葉だけのことだと思いがちですが、挨拶は「言葉」と「お辞儀」がセットになっています。ふんぞり返って挨拶するような人はいないでしょう。ビジネスマナーを抜きにしても、少しかしこまるような場面では自然と言葉を発しながらお辞儀をする挨拶スタイルをおこなっている人も多いはずです。
ビジネスマナーにおける挨拶の言葉とお辞儀には、順序があります。具体的には、
言葉の挨拶→お辞儀
になります。まずは言葉としての挨拶を口にしてから、お辞儀をしましょう。同時ですと忙しなく見えますから、ひとつずつ丁寧に行うのがコツ。
相手の目を見て、名前を呼ぶ
挨拶は大きな声でハキハキとすることは当然ですが、挨拶を相手に届けるために、目を見て、さらには名前をつけ加えてみましょう。ただの挨拶から「相手に向けた挨拶」となり、より良い印象を持ってもらいやすくなります。
会釈、お辞儀のルール

一番軽い会釈
会釈とは上体を腰から約15度傾けて行う軽い一礼です。廊下ですれ違ったりする場面で行います。歩いているときでも、一度立ち止まってから会釈をすると、おざなりではない丁寧な印象を与えることができますよ。
一般的に使われる敬礼
敬礼とは、上体を腰から約30度傾けて行う、もっとも一般的にみられるお辞儀です。一般的な角度のお辞儀ゆえ、つい「なんとなく」で行ってしまいがちですが、だらけた印象にならないようできるだけ姿勢に気をつけましょう。背筋を伸ばして上体が一直線になるようにすることで、印象のよい敬礼をすることができます。
もっとも丁寧な最敬礼
最敬礼とは、上体から腰を約45度傾けて行う、もっとも丁寧なお辞儀です。深い感謝や謝罪を表すとき、お客さまのお見送りの際に使います。深々と頭を下げるというイメージでするのが最敬礼になります。
お辞儀をするときは、男性と女性で手の位置が異なります。女性は左手を右手の上に重ね、男性は手をまっすぐ伸ばして両脇に添わせるようにするのが基本になります。
ビジネス挨拶の仕方、言葉遣いの具体例

取引先の来客時における挨拶
他の会社を訪問したとき、敷地内や建物内に足を踏み入れてから社員の方とすれ違っても一切挨拶がないときがあります。もし会社のなかで社外の人を見かけたら、相手が誰かは関係なく「いらっしゃいませ」「おはようございます」「こんにちは」という挨拶を全社員がすることが一番大切です。
そのうえで、自分が担当者の場合、「お待ち申し上げていました」「お忙しいところお越しくださいましてありがとうございます」などの言葉を通常の挨拶のほかにつけ加えるようにするとよいでしょう。とくにこちらから来社を求めた場合には、「わざわざご足労をおかけしまして恐れ入ります」「ご多忙のところお呼び立てして申し訳ございませんでした」など気遣いの言葉を添えるとよりよいです。
取引先への訪問時における挨拶
訪問先に受付がある場合には、自分の会社名と氏名、訪問を約束した時間、訪問相手の部署と氏名を受付の方に伝えて取次ぎを依頼します。
例:「私、〇〇株式会社の佐藤と申します。
本日午後2時に営業部の田中課長とお約束をしております。
お取次ぎをお願いいたします。」
また応接室や会議室へ通されて面談相手が現れたら
「本日は、お忙しいところ貴重なお時間を頂戴いたしまして、ありがとうございます。」
という感謝の気持ちをまず伝えましょう。
上司、社内での挨拶
社外、社内にかかわらず挨拶は自分からするのが基本です。
朝:おはようございます。
外出時:行ってまいります。
帰社時:ただいま戻りました。
他の社員の外出時:いってらっしゃいませ。気をつけていってらっしゃいませ。
他の社員の帰社時:お帰りなさいませ。
退社時:お先に失礼いたします。
他の社員の退社時:お疲れさまです。
目上の方には「ご苦労さまです。」という言い方はせずに「お疲れさまです。」という点に気をつけましょう。