
カナダのトロントにあるショッピングセンターの敷地内で、1羽のカナダガンが数週間にわたり目撃されている。
カナダガンは、ほとんどのカップルが一生同じ伴侶と添い遂げることで知られている。どうやらこのオスは、伴侶を失ってしまったようで、毎日同じ場所にやって来ては歩き回ってメスを探し続けているという。
店のスタッフや買い物客はその姿に心を痛めているようだ。
Widowed goose seeking dead mate tugs at heartstrings of Toronto shoppers
カナダガンのオス、伴侶が亡くなった場所で探し続ける
カナダ・トロントのレストランや店が立ち並ぶショッピングセンター「ドン・ミルズCFショップス」の敷地内で、3週間ほど前から同じカナダガンの姿が目撃されている。その大きさからオスと推測されるカナダガンは、建物の屋根の上に乗ったり、店の周りを歩き回ったりしている。
ある店のスタッフによると、このカナダガンのパートナーは3週間前にセンターの駐車場で車に轢かれて死んでしまい、遺体は処理されたという。
カナダガンは一夫一婦制で、ほとんどのカップルが一生添い遂げる。
片方が亡くなれば新たな伴侶を見つけることもあるが、このオスにおいては伴侶を失った悲しみの真っ最中だ。
メスを失って以来、その姿を探して同じ場所にやってきては探し回り、悲しみに暮れているかのように過ごしているという。

専門家は「そっとしておくことが大切」とアドバイス
毎日、オスの痛々しい姿を見ている店のスタッフや買い物客は、「なんとか助けてあげる方法はないものだろうか」と心を痛めている。しかし、それをすべきではないとアドバイスするのは、オンタリオ州ナパニーにあるサンディ・パインズ・ワイルドライフセンターのメディカル・ディレクター、リア・バーミンガムさんだ。
このカナダガンは、仲間がいなくなったことが理解できずに同じ場所に戻ってきているのかもしれないが、近くに巣があり防御しているのかもしれません。店に買い物に来てこの光景を目にした男性客は、「もし、戻ってこないメスを待っているんだとしたら、とても悲しいね。それにしても、生涯同じ伴侶と添い遂げるというのは素晴らしいよ。私たちは常に野生生物から学ぶことがあると思う」と話している。
ただ単に、カナダガンが集まってくる時期だからそこにいるだけかもしれないし、他にもいろいろな可能性が考えられます。
いずれにしても、人間と同じでそっとしておくことが大切です。時間が経てば、やがてどこかへ飛び去って行くでしょう。
References: Widowed goose seeking dead mate tugs at heartstrings of Toronto shoppers | Globalnews.ca/ written by Scarlet / edited by / parumo