top_line

【 最新ニュースをアプリでサクサク読むなら! 】

浅野ゆう子、塚田僚一(A.B.C-Z)をゲストに迎え、笑いと人情溢れる任侠の世界を描く 熱海五郎一座『任侠サーカス〜キズナたちの挽歌〜』会見&フォトコールレポート

SPICE

三宅:そうです。塚ちゃんが決まったからこそのサーカス。アクションとしてはサーカスのシーンもあるし、喧嘩のシーンもあります。

塚田:かなり色々やらせてもらっています。1公演にバク転10回くらい。ジャニーズJr.の頃に戻った感じがしますね。それくらいアグレッシブに動き回っていて、すごく新鮮です。

渡辺正行:塚ちゃんは本当に大変なんですよ。だから稽古場で「頑張ってね!」って言ったら「みんなで頑張ろうでしょう?」って怒られました(笑)。

塚田:あまりに他人事だったので(笑)。お互い頑張りましょうよって言いました。

ーーアクションも多い作品とのことですが、塚田さんが入ったことで刺激を受けたことはありますか。

広告の後にも続きます

渡辺:僕は側転をよくするんですが、塚ちゃんがすごいので「無理だ……」となりました。

三宅:リーダーが側転するのはすごいんだけど、比べることが間違ってる(笑)。この一座では大体喧嘩のシーンがあるんですが、SETのメンバーも含めていかにリアルに見せられるかを考えています。塚ちゃんにはそこにも参加してアクロバットをしてもらっています。

ラサール石井:おぐちゃんも毎回アクションをやってるよね。

小倉久寛:僕は若い頃に体操と空手をしていてアクションが大好き。特にバク転が好きで、塚田くんのバク転を見ると興奮しますね。

ーー浅野さんは9年ぶりのゲストですが、前回との違い、変わらない部分はどこでしょうか。

浅野:以前と変わらず、あたたかく迎えてくださいました。変わった部分としては、皆さんと一緒に年を重ねてきたので、いただいた役が大人の女性になっていましたね。

ーー最後に、一人ずつ意気込みをお願いします。

深沢邦之:僕は東くんとWキャストなので、客席からリハーサルを見ていることもあるんです。状況が目まぐるしく変わりますし、緊張と緩和の連続で笑いが起きる。ゲストのゆう子さんはピシッとしたところから情愛のあるところ、塚ちゃんは優しいところから漢気のあるところまで、みんなのキャラクターにも変化があるんです。変化していないのはリーダーだけですが安定感があるので安心。皆さん期待してください!

東貴博:前説で客席を盛り上げるのが私の役割になっています。ちょっと早めに座っていただけると体も温まるんじゃないかと思います。ぜひ早めに着席してください。

春風亭昇太:いつもは座って喋るだけなので、立って動くのはとても新鮮です。頑張りますのでよろしくお願いします。

小倉:塚ちゃんについてはさっき話したので、期待しているのは浅野さんのマジ笑いですね。こんなことを言っちゃいけませんが、本番でハプニングが起きて浅野さんが笑わないか期待しています(笑)。

石井:お客さんが入るとまた芝居が変わりますし、初日から千穐楽にかけても変わっていきます。今回は塚ちゃんがいて、普段とは客層も少し変わるでしょうから、スベらないように頑張っていきたいです。

渡辺:稽古中はずっとマスクをしていたので、久しぶりに素顔を見ました。今まで芝居中の表情をちゃんと見ることができていなかったので、舞台上で笑ったりびっくりしたりしないように気をつけたいですね。

塚田:男性のゲストは初ということで、本当にありがたいですしワクワクしています。A.B.C-Zのコンサートでもアクロバットをしますが、日を重ねていくと段々と河合(郁人)とかが「やらなくてよさそうだよね?」って言ってきたりして(笑)。普段はメンバーの調子を見ながら変えていくのですが、今回はたくさん思いっきりやらせてもらえるのでうずうずしています。全公演全力でしっかりと気を引き締めて挑みたいと思います。

浅野:私自身、熱海五郎一座の大ファンです。毎年欠かさず観ていますが、今年はテイストがちょっと違います。ネタバレになるので伏せますが、この新橋演舞場でなければ聞けないセリフもあります。私の女優人生を集約したセリフをいただきました。ぜひ観にいらしてください。

三宅:隙あらば笑いを入れようという気持ちもありますが、その人のキャリア全てを売りにしてオチをつけるのもこの一座の特色。今回はギャグに加えてストーリー性も非常に強くなっています。感染対策により、スタッフもキャストも本当に苦労し、一つひとつを乗り越えてやっと初日を迎えます。これはお客さまに届けたいという思いがあったから。ぜひとも観ていただき、たくさん笑ってスッキリしていただきたいです。

熱海五郎一座 新橋演舞場シリーズ第8弾 東京喜劇 『任侠サーカス~キズナたちの挽歌~』会見より



 

※以下、フォトコールとゲネプロのネタバレあり
 

<あらすじ>
暴対法により社会から徹底的に排除される存在となったヤクザたち。一昔前のような優雅な生活はできず、廃業する組が後を絶たない。『任侠熱海組』も例外ではなく、二代目・洞内墨夫(ラサール石井)の不甲斐なさと組員の高齢化が追い討ちとなって廃業寸前。若頭の須国侘琉(三宅裕司)が三代目を継ごうとするが、組長より高齢という理由で却下される。
そこで組のナンバー3・指桐覇文(小倉久寛)の娘の彼氏、木下大作(塚田僚一)に白羽の矢が立つ。彼を呼び出して組に引き入れようとする熱海組だが、木下が札付きのワルではなく、サーカス団に所属する好青年と知って仰天。そんな中、敵対している組からのカチコミがあり、組の一員だと誤解された木下はしぶしぶ熱海組の一員になることに。
カチコミを行ったのは、静岡制覇を目論む『沼津一家』。組長の珠鳥千華(浅野ゆう子)は、若頭の黒井加昴(渡辺正行)たちに木下の暗殺を命令する。
同じ頃、静岡県警組織犯罪対策局の妹鶴郭保(東貴博、深沢邦之)はヤクザの一掃を狙って取り締まりを強化する。沼津一家の動きを嗅ぎつけて千華たちの令状を取ろうとする妹鶴だが、警部の星範人(春風亭昇太)に異論を唱えられる。かねてより警部と沼津一家の関係を疑っていた妹鶴は星をマークし――。


東が会見で語っていた通り、前説から笑いたっぷり。作中でもタイムリーな時事ネタや一座のメンバーに関するお約束のネタ、メタネタなどがふんだんに盛り込まれている。チームワークの良さでミスも笑いに変え、どこまでがアドリブか分からない状態にしてしまうのもさすが。あっという間に一座のペースに巻き込まれてしまう。また、感染症対策により花道では発声なし。それを逆手にとったギャグや工夫もあり、不自由さすら楽しんでいる様子が印象的だった。

高齢化が進む熱海組の幹部たち(三宅、石井、小倉)の息の合ったやりとりや遠慮のないツッコミがユーモラスなのに加え、任侠の持つ人情や時代の変化に対する哀愁もしっかり描かれ、塚田演じる木下が徐々に惹かれていくのも理解できる魅力に満ちている。作中でもどんどんボケが進行するなど笑いの比重が多いものの、締めるところは締める緩急が心地よく安定感がある。

敵対する沼津一家は熱海組よりもヤクザらしいヤクザだが、若頭を演じる渡辺が舎弟たちからもいじられるなど、笑ってしまうシーンが満載。一枚岩ではない静岡県警も緊張感のある設定ながら随所に笑いを盛り込んで客席を沸かせている。

ゲストの浅野は、たおやかながら迫力のある女組長を好演。花道を使った演出や歌唱など、芝居以外の部分でも魅せてくれる。シーンごとに変わる衣裳の華やかさも見どころと言っていいだろう。

塚田は溢れ出る好青年オーラがなんとも可愛らしい。ひょんなことから3代目になり、親分らしく成長(?)していくものの、素直さや優しさは変わらない。熱海組の面々やサーカス団の仲間たちとの絆など、グッとくるシーンも満載だ。

劇団SETのメンバーを中心に、歌やダンス、アクションも盛り沢山。塚田のアクロバットを活かした高さと華やかさのある喧嘩のシーンは見ていてワクワクする。小倉も負けじとアクションを披露するほか、三宅や浅野が長物を持って登場するなど、随所に見所があって楽しい。

また、会見で三宅が「今回はそれぞれに芝居どころがある」と語っていたように、物語のメインとなる組長たちだけではなくコメディリリーフを担当するキャラクターや脇役たちにも魅せるシーンや泣けるシーンが用意されている。ネタバレになるため伏せるが、まさかこの人がここで……! という場面もあり、畳みかけるようなギャグとのギャップが魅力的だった。

ゲネプロ後のカーテンコールでは、「ゲネプロを終えて、これからだなという気持ちです!」という塚田に三宅が「あまりにも動き回ってるから、思わず途中で36公演あるよって声かけちゃったよ」と話し、塚田から「現実を考えたくないので回数を言うのはやめてください(笑)」という要望が。また、「私が忘れたのに座長が忘れたことにしてすみませんでした」と反省する浅野に、三宅からは「いつでもどうぞ。三倍返しにしますから!」と頼もしい発言も。

渡辺の「客席の反応を踏まえて修正しようと思います」という言葉には三宅から「修正しなくていい、カットで!」とツッコミが入ったり、暗転するシーンで立ち位置に辿り着けなかった石井と小倉からは「本当に見えないんですよね」とぼやきが出たり、作中で噛み倒す春風亭昇太は「噛めと言われて噛んでいるので誤解されないよう」と主張し、東に「こういっていますがツッコむほどではない甘噛みがすごく多かった」と暴露されたりと、最後まで笑いたっぷり。ゲストを含めたカンパニーの雰囲気の良さが伝わってきた。

一座、ゲスト、劇団SETのメンバーそれぞれに見せ場があり、笑いに加えて歌にダンス、アクション、アクロバットと盛り沢山な本作。思い切り笑えてほろりと泣ける物語を、ぜひ劇場で楽しんでほしい。本作は2022年5月29日(日)より6月26日(日)まで、新橋演舞場で上演される。

取材・文・撮影=吉田沙奈

※公演が終了しましたので舞台写真の掲載を取り下げました。

  • 1
  • 2

TOPICS

ランキング(エンタメ)

ジャンル