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守備不安も打撃で予想以上の活躍 巨人・ウォーカーが「指名打者」の交流戦でキーマンに

週刊ベースボールONLINE

現在は「二番・左翼」に定着



予想以上の活躍を見せている巨人のウォーカー

「助っ人外国人」の活躍は予測できない。現役バリバリのメジャー・リーガーとして鳴り物入りで入ってきた選手が期待外れに終われば、来日当初は無名だった選手が球史に名を刻む大活躍をしたケースも。後者は三冠王を獲得した元阪神のランディ・バース、元阪急のブーマー・ウェルズ、中日から近鉄にトレード移籍して3度の本塁打王を獲得したラルフ・ブライアントが代表例と言えるだろう。

 今年の助っ人外国人選手たちも早くも成績で明暗が分かれている中、予想以上の活躍を見せているのが巨人のアダム・ウォーカーだ。今季45試合出場で打率.296、8本塁打、22打点。ドレッドヘアーがトレードマークで、広角に長打を打てるのが大きな魅力だ。4月24日の中日戦(バンテリン)では3回に右中間スタンド中段へ軽々と運ぶ2ラン。広い同球場で逆方向への本塁打はなかなか見られない。

 長打だけではなく、状況に応じたコンパクトなスイングでミート能力も高い。5月12日のDeNA戦(横浜)以降、「二番・左翼」に定着。交流戦が開幕した24日のオリックス戦(東京ドーム)では同点の8回無死一、二塁から勝ち越しの左前適時打を放った。この一打が決勝打となり、ヒーローインタビューで「交流戦、優勝目指して頑張ります」と通訳に教わった日本語で宣言。大きな拍手が注がれた。25日の同戦もマルチ安打の活躍でチャンスメークし、2連勝に貢献した。

メジャー経験はないが



変化球中心の配球にも対応。柔軟性のある打撃を見せている

 ウォーカーはメジャーで出場経験がない。昨季独立リーグで100試合出場し、打率.320、33本塁打、101打点をマーク。2年連続でリーグMVPに輝いたが、三振率が高いことに懸念の声が上がっていた。配球が変化球中心の日本野球に対応に時間がかかると見られたが、打撃に柔軟性があり、追い込まれてもファウルで粘るなど適応している。

 豪快なフルスイングが持ち味だが、146打席で38三振。日本で成功する外国人選手の共通点として変化球への対応能力が高いことが挙げられる。交流戦はパ・リーグの主催試合で指名打者制のため、打撃に専念できる。キーマンになることは間違いないだろう。

守備ではマイナス面を露呈


 課題は外野の守備だ。肩が弱く、送球の精度が高いとは言えない。5月10日のDeNA戦(新潟)では初回無死満塁のピンチで牧秀悟の浅い左飛を捕球して送球したが、三塁走者・桑原将志の本塁生還を許した。

 球団OBのデーブ大久保氏は週刊ベースボールのコラムで、この場面を挙げて以下のように指摘している。

「いくら打撃がいいからと言ってもこの守備はないと思いますし、よくこういう選手を獲得したなあ、と思ったと同時に、すでに5球団には知れ渡っている『肩』なんだろうな、と感じたのです。あのような弱肩助っ人を見たのは初めてです。言い過ぎですが本当に初めてに近いです。各5球団は今後、巨人戦でA.ウォーカーが外野を守るとき、無死や一死で三塁に走者がいたら、最低でもそこを狙って打てという指示が出ると思いますし、そうなると打者はすごく気楽に打席に入れます。何と言っても浅いフライでも打者をかえせますから。一方で、巨人の投手は余計な神経を使うことになります。これは非常に厄介なものを背負うことになりそうです」

 打撃でのプラス面が多いが、守備面のマイナス面も露呈している。ただ、俊足で身体能力が高いだけに伸びしろは十分にあると言える。真面目な性格で外野守備の練習では、亀井善行外野守備走塁コーチの指導に真剣に向き合っている様子が見られる。一朝一夕で上達するものではないかもしれないが、守備力が向上すれば首脳陣の信頼も上がる。日本球界での成功を期待したい。

写真=BBM

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