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足を上げて打つのは良くない?「私の場合は工夫を重ねて徐々にシンプルに」【後編】/元ソフトバンク・柴原洋に聞く

週刊ベースボールONLINE

読者からの質問にプロフェッショナルが答える「ベースボールゼミナール」。今回は打撃編。回答者は現役時代に巧打の選手として活躍した、元ソフトバンクの柴原洋氏だ。

Q.中学2年生です。打つときに足を上げるのは良くないのですか? タイミングの取り方を教えてください。(千葉県・14歳)



ソフトバンク時代の柴原氏の打撃

A.カテゴリーの変化、体のサイズの変化に気づくことも大事

 前編では、足を上げてもタイミングをとれて、ポイントも入り込まれることなく、気持ちよくスイングができるのであれば、足を上げて打つことに何の問題もないことを説明しました。また、タイミングの取り方のコツとしては、どうしてもピッチャー主導の対戦となるため、例えばピッチャーが上げる足に合わせるなど、目印をつくり、微調整していくことも併せて説明しています。上げ幅も自由で、それでもダメならすり足、ノーステップでも構いません。先入観を持たず、自分に合うフォームを探すことが重要だ、ということです。

 ちなみに、私は高校までピッチャーで、大学に進んで野手一本に絞りました。野球を始めた小さいころから足を上げて打っていたので、中学、高校、大学と、特に疑問を持つことなくその形で打っていました。当然、染み付いたフォームですから、プロ入り後も足を上げて打っていたのですが……。

 1年目(1997年)は一軍で66試合に出場して14安打、1本塁打、2打点、打率.159と散々な成績に終わってしまいます。2年目は慣れの問題だろうと考え、フォームを変えずに111試合に出場、121安打、2本塁打、35打点、打率.314(規定打席クリア)を打つことができました。ところが、3年目になると私のデータも出そろったのか、ことごとくタイミングをずらされるようになり、131試合で122安打、5本塁打、26打点、打率.263と成績を下げてしまいます。

 ここで考えました。これまでと同じでは、成績を上げることはできないだろう、と。そこで足を上げるのをやめ、すり足への変更を決断します。軸足(左打ちなので、左足)に右足を寄せ(引き)、地面をするように踏み込んでいく。そのような工夫をしました。また、スクエアに構えていると開きが早くなるので、上下の割れを作るために下半身はオープンスタンスにして、上半身はベースに合わせてラインをとり、下半身だけを動かす。このような変化も急にではなく、少しずつ加えていきました。私の場合、徐々にシンプルになっていった感じですね。

 質問の方は中学生ですが、今、足を上げるフォームが合っていても、カテゴリーが上がっていく、もしくは体のサイズが変わっていくことで、対応ができなくなってくる可能性もあります。そのような状況に気づき、少しずつ変化を加えていくといいと思います。

<「完」>

●柴原洋(しばはら・ひろし)
1974年5月23日生まれ。福岡県出身。北九州高から九州共立大を経て97年ドラフト3位でダイエー(現ソフトバンク)入団。11年現役引退。現役生活15年の通算成績は1452試合出場、打率.282、54本塁打、463打点、85盗塁。

『週刊ベースボール』2022年5月2日号(4月20日発売)より

写真=BBM

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