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宇宙には見えない壁が存在する。第5の力がそれを作り出していると説く科学者

カラパイア


 ある科学者によると、宇宙には見えない壁が存在しているという。宇宙には「第5の力」が働いていて、その力は「シンメトロン」という仮説上の粒子が媒介しているという。

 壁と言っても、部屋の壁のようなものではない。「ドメインウォール」と呼ばれるそれは、むしろ障壁のようなもので、天文学者たちを悩ませるとある宇宙の大問題を解消する鍵を握っている。

宇宙の標準モデルの欠陥

 「Λ-CDMモデル(ラムダ・コールド・ダークマター・モデル)」は、現在の宇宙論では標準的とされるモデルだ。しかし決して完璧なものではない。

 同モデルによれば、大きな銀河の周囲には、より小さな銀河が乱雑に分布していると考えられる。

 ところがこれまでの観察によるなら、大きな銀河の周囲に散らばる小さな銀河は、薄い平らな平面上に並んでいるのだ。土星の環を想像すればイメージしやすいだろう。

 その様子は、まるで宇宙には目に見えない壁があって、銀河を平らに押し込めているかのようだ。

 こうしたいわゆる”衛星”(天文学者は小さな銀河をこう呼ぶ)は、私たちが暮らす銀河のいたるところで同期した軌道を描いているし、付近の銀河でも観察されている。

 これを「衛星ディスク問題」といい、Λ-CDMモデルの大きな欠点の1つとされている。

 『arXiv』(2022年5月2日投稿)で公開されているノッティンガム大学の研究グループによる未査読論文は、これを解決するための新しい仮説だ。

ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた球状星団NGC 1805 / image credit:ESA/Hubble & NASA, J. Kalirai

第5の力を媒介する「シンメロトン」

 研究グループによれば、「暗黒物質(ダークマター)」を完全に排除しなくていい、最初の物理的説明になるかもしれない。

 それによると、ドメインウォールを作り出しているのは、「シンメトロン」という仮説上の粒子であるという。大きな銀河の周辺でシンメトロンが第5の力を発揮するために、小さな銀河はきれいな平面の軌道に収まっている。

photo by iStock

 なお、ある領域とある領域で、シンメトロンの数値が違っている可能性は五分五分であるとのこと。

 大きな銀河同士を比べると、それを周回する銀河に違いがあることがあるが、シンメトロンの違いでその理由を説明できるかもしれない。

 あくまで仮説に過ぎず、シンメトロンの存在は証明されていない。

 だが、我々にはジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡のような次世代の観測機器がある。最先端の望遠鏡で初期の宇宙を覗き見れば、この粒子やそれがもたらす宇宙の秩序について新しい手がかりが得られるかもしれない。

References:Mysterious invisible walls may have been discovered in outer space / written by hiroching / edited by / parumo

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