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懐かしき広島市民球場でのコーチと審判の「ヘタクソ」合戦?/川口和久WEBコラム

週刊ベースボールONLINE

昔は激しかった審判へのヤジ



退場となったレアード[背中]

 昔は審判へのストライク、ボールへの抗議は頻繁だったし、ベンチから審判へのヤジも激しかった。

 あれはカープ時代、山本浩二監督時代の広島-中日戦だった。

 俺はベンチにいたが、カープの守備中、明らかなストライクだったのをボールにされたとき、あるコーチが、ある審判に向かって「ヘタクソ!」と大声で叫んだ。

 今はなき広島市民球場は、ベンチとホームが近いから声がよく響く。すぐ審判が血相変えてやってきて、

「だれが言ったんですか」

 と言ったら、そのコーチが、

「ワシや。ヘタクソやからヘタクソと言ったんや!」

 とケンカ腰と言い返した。これは退場かな、と思ったら、その審判が、

「どうせ私はヘタですよ」

 と言って、そのまま試合再開となった。

 ただし、そこからさっぱりストライクを取ってくれず、試合も負けちゃった。かわいそうなのはピッチャーだ。コーチと審判のケンカで自分の勝ち星が飛んじゃったわけだからね。

 コーチには言えなかったけど、正直、「審判をヤジるのはやめてほしいな」と思っていた。

 どうせジャッジが覆ることはない。抗議はいいと思うけど、審判をヤジっていいことは、ほぼないからね。

 俺は今の審判は大変だな、と思っている。昔の審判は多少ヘタでも「何が何でも自分が正しい」みたいな顔をしている人が多かったが、今はリプレイ検証で頻繁にジャッジがひっくり返る。

 その中で唯一、毅然としてできるのが抗議できないはずのストライク、ボールの判定だけど、この間、ロッテ・佐々木朗希の件から、それが揺らぎ始めている気がする。

ロッテの審判不信


 少し前になったが、ロッテが2日連続で審判とのいざこざがあり、いずれも退場となった。

 最初は5月14日のオリックス戦(京セラドーム)、最終打者となったエチェバリアの見逃し三振に井口資仁監督が飛び出し、侮辱的な発言で退場。翌15日の同カードでは、一躍有名人になった白井一行球審に対し、2回にレアードがやはり見逃し三振の際、暴言で退場となった。試合はロッテが敗れたが、レアードの試合序盤の退場はチームにとっても痛かったはずだ。

 レアードへの1球はオリックスの左腕・宮城大弥のクロスファイアだった。彼はサイド気味だからかなり角度がつきストライク、ボールの判断が難しい。映像を見ていて、どちらとも取れる球だったが、あそこまでエキサイトすべき球でもない。佐々木朗の件でロッテが審判不信になっているのかなと思った。

 レアードの英語の暴言を審判がよく分かったな、と言う人もいた。実際、昔の外国人選手はこっちが分からんと思って好きなようにまくし立てる選手もいた。

 でも、今は審判の講習で英語の抗議の見極めを教わっているという話を聞いたことがある。「牛のクソ」とか、いろいろな言葉があるらしいけど、ここまでならセーフ、これを言ったら退場でいいですよ、って感じでやってるのかな。

 審判も選手も人間だ。いろいろあるだろうけど、少年ファンも見ている。あまりカリカリせずにやってほしいね。

写真=BBM

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