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山奥に巨大な陥没穴を発見、中には古代樹が群生する失われた原始世界が広がっていた

カラパイア


 中国南部にある広西チワン族自治区で、深さ192mもの巨大な「陥没穴」が発見された。こうした巨大な陥没穴は中国では「天坑」と呼ばれている。

 2022年5月6日に探検隊がその内部を調査したところ、洞窟の入り口が3つ発見されたほか、底へ差し込む光へ向かって枝葉を張り巡らせる、高さ40mの古代樹が群生していたという。

 古代から人知れず独自の生態系を育んでいたようで、新種の生き物が発見されてもおかしくないとのことだ。

異世界への入り口につながる巨大な陥没穴

 米国国立洞窟・カルスト研究所の洞窟の専門家ジョージ・ヴェニ氏によると、中国南部の「カルスト地形」には、異世界にでもつながっているかのような陥没穴や洞窟がいくつもあるという。

 カルストは岩盤が侵食されて形成された地形だ。二酸化炭素を吸って酸化した雨水が岩盤のヒビに入り込むと、それを溶かしながらゆっくりゆっくりと亀裂を広げ、やがて大きなトンネルや空洞が形成される。

 ポッカリとした大穴は、長い年月のうちに空洞の天井が崩落してできたものだ。

Xinhua/Zhou Hua

 それぞれの地域によって地質や気候などが違うので、カルスト地形の姿も驚くほど異なる。

 ヴェニ氏によれば、中国では見る者を圧倒するカルスト地形が広がっている一方、世界には、カルストの上を歩いているのに、小さな洞窟の穴は1.2mほどしかなく、それに気づきもしないような地域もあるという。

 実際、アメリカの25%はカルストや偽カルスト(溶解以外の要因で形成されたカルストに似た地形)だし、世界の陸の約20%もそれらのうちのどちらかだ。

Giant karst sinkhole discovered in China’s Guangxi

陥没穴の底は古代生物のオアシスだった

 新しい陥没穴は、中国南部のベトナムとの国境沿いに位置する「広西チワン族自治区の楽業県」で発見された。

 中国南部には大昔に形成されたカルスト地形が広がっており、世界自然遺産にも登録されている。

 発見された陥没穴の内部は、長さ306m、幅150m。こうした巨大な陥没穴は「天坑」と呼ばれ、その中はまるで異世界のようだ。

 探検隊によれば、底は人の肩ほどの背丈の下草に覆われており、高さ40mもある古代樹が、陥没穴から差し込む日光に向かって枝を伸ばしていたという。

 まさに生命のオアシス、生物多様性の宝庫となっており、「洞窟内で新種が発見されたとしても驚きはありません」と、探検隊のリーダー、チャン・リシン氏は語る。

Large sinkhole discovered in southern China, the 30th of its kind in the same county

 陥没穴や洞窟は、生き物にとっての安全な隠れ家になるだけでなく、水を地下へと導く水路でもある。

 カルストの地下に蓄えられた滞水層は、世界7億人の主要な水源になっており、私たちの暮らしをも支えている。しかし、そこはいとも容易く汚染されてしまう。

 「カルスト滞水層は、固形のゴミで汚染できる唯一の滞水層です。私は洞窟の水路からバッテリーや車、タルやらビンやらを拾ったことがありますよ」と、ヴェニ氏は話す。

 楽業県で発見された陥没穴は、今回で30個目だ。探検隊は、広西だけでなく、中国北西部の陝西省でもいくつもの陥没穴を発見しているとのことだ。

References:Giant sinkhole with a forest inside found in China | Live Science / written by hiroching / edited by / parumo

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