
自宅に要介護の高齢者等を抱えていると、家族には大きな負担と制限が生じます。そのため、介護離職で経済的に困窮する、社会的に孤立するといった深刻な問題が生じます。それらを防ぐためにも、「介護保険制度」を活用した各種サービスの最大活用が望まれます。ここでは、介護保険サービスの内容と利用にあたっての自己負担額などについて解説します。
「家に来てもらうサービス」で家族も仕事が継続可能に
【対象】 (要支援)要介護認定を受けた人
【制度】 訪問介護(介護保険)
訪問介護はホームヘルパーなどに家に来てもらい、食事や入浴などの身体介護や掃除・洗濯などの生活援助をしてもらうサービスです。
◆訪問介護の内容
●介護者が仕事などで外出しているあいだ、食事や排せつなどの世話をしてもらうため、介護保険制度の「訪問介護」サービスを利用する方法がある。
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●訪問介護とは、訪問介護員(ホームヘルパー)や介護福祉士が自宅を訪問し、介護や生活支援などを行うサービスで、「①身体介護」「②生活援助」「③通院などに利用する介護タクシーへの乗降時とその前後の移介助」が依頼できる。
●身体介護に含まれるものは、食事や入浴、排泄といった利用者の身体に直接触れて行う介助やその準備・後片づけなど。
●生活援助は調理や掃除・洗濯といった家事全般が含まれるが、利用できるのは、利用者本人が行うのが難しく、家族など身近な人も手助けすることができないものに限られる。援助を頼めるのは利用者本人のことで、家族の調理などは含まれない。
●介護保険の「訪問介護」を利用できるのは要介護1以上の人で、要支援1・2の人は市区町村が行う「介護予防・生活支援サービス事業」のなかの「訪問サービス」を利用する。
◆おもな訪問型サービス
●訪問型サービスには、「訪問介護」のほかにも要介護者の状態や家族のニーズによって利用できるものがいろいろある。