top_line

【 最新ニュースをアプリでサクサク読むなら! 】

25歳の“ギャル校長”が誕生、『egg』は「学校みたいなものでした」

日刊SPA!

25歳の“ギャル校長”が誕生、『egg』は「学校みたいなものでした」

 今までにない“ギャル校長”が誕生する——。今年3月まで約4年間にわたって『egg』編集長を務めてきた株式会社エムアールエー代表取締役社長の赤荻瞳さん(25歳)。当時21歳の若さで編集長に就任し、休刊中だった雑誌をWebで復刊させたことが大きな話題を呼んだが、今後は新設される学校で校長になるのだとか。

 2023年4月28日(シブヤの日)、渋谷のキャットストリートに「渋谷女子インターナショナルスクール」が開校予定。とはいえ、赤荻さんは次のステージとして、なぜ学校の校長を選んだのか。じつは、『egg』編集長時代に“校長”意識が芽生えるきっかけがあったという。

 今回は、渋谷で若者カルチャーを生み出し続ける、Z世代のカリスマ“ギャル校長”の新たな挑戦に迫る!

◆根底にある想い「渋谷に恩返しがしたい」

 まずは、赤荻さんが2018年に21歳で『egg』編集長に就任するまでの道のりを振り返る。

「幼少期からマインドがギャルだったんですよね。オシャレに興味があって、誰よりも目立ちたかった。小学校4年か5年のときに雑誌『egg』の存在を知って、“自分はギャルなんだ”って気づいた。それで、めっちゃ渋谷に行ってみたいと思ったんです」

 母親に連れられて渋谷に来てみると、すぐに直感した。たぶん、私はこの街で生きるんだろうな——。

「それで中学、高校ぐらいからサークルを立ち上げて渋谷でイベント活動をするようになって。そこで出会った人たちや、渋谷の街そのものが本当に大好きになったんです。次第に、渋谷に恩返しがしたいと考えるようになって。

 どうせ社会に出て働くならば、渋谷を盛り上げるようなコンテンツを作る仕事で、女社長になりたい。最初はサークルのツテで広告代理店業務を2年間ぐらいやっていたのですが、Webで『egg』を復活させるという話が出てきた。絶対に私がやりたいと思って、編集長に立候補したんです」

◆編集長から校長に転身「次の世代にバトンを繋ぎたい」

  2014年から休刊となっていた『egg』を、SNSやYouTubeなどのWebコンテンツを中心に復活。現在、YouTube「egg Channel」は約45万人の登録者数を誇り、総再生回数は3億5000万回を超える。

「女のコたちには“egg専属モデル”というかたちで入ってもらったのに、当初は肝心の雑誌が出せるのかわからない状態だった。先行きが見えなくて、みんなに申し訳ない気持ちでいっぱいでした。ようやく発行できたときは、本当にうれしかったですね」

 2019年、雑誌での展開を再開させると、多くのネットニュースで取り上げられた。編集長として約4年間、申し分のない結果を残したと言える。なぜ今、編集長から退くのか。

「私も今年で26歳。その間に結婚もしました。3月末のイベントで初期メンバーのモデル3人の卒業が決まっていたので、そのタイミングで自分も後進に道を譲り、次の世代にバトンを繋いでいったほうが良いと思ったんです。

 ただ、『egg』の仕事を通じて若い女のコたちに夢を与えること、みんなをハッピーにすることに大きなやりがいを感じていた。それで、ギャルに限らず、渋谷から世界で活躍できるような女のコを輩出する学校をつくったら面白いんじゃないか、今までの私の経験が活かせるのではないかと考えました」

◆SNSや動画制作などの独特な授業内容

 渋谷女子インターナショナルスクールは、高校卒業資格も取得可能。通常の高校教育に加えて、SNSや動画制作、英会話などの実用的なスキルを学ぶことができるという。

 また、生徒の進路希望に合わせて進学、起業家、クリエイター、グローバルインフルエンサーの4コースが用意されており、講師陣には現役で活躍中の起業家やビジネスマンのほか、カメラマンやスタイリスト、ヘアメイク、美容師、インフルエンサー、モデルやタレントなど、業界では名の知れた豪華な顔ぶれが並ぶ。

「普通の高校では、一般企業に勤めたことがない先生がほとんどだと思います。ここでは、社会に出てプロとして活動している人たちのリアルなノウハウを学べる。私が高校に通っていた頃は、校則とかも含めて意味がわからないと感じることもありました。もちろん、社会に出たら理不尽も多いので、当時は修行なのかなって考えていましたけど(笑)。シブジョ(渋谷女子インターナショナルスクール)では、より充実した授業を受けさせてあげられるのではないかと思います」

◆“モデル”と言ってもモデルの道だけではなかった

 独特なカリキュラムについて、赤荻さんは『egg』編集長としてモデルと接するなかで、彼女たちの幅広い個性や未来の可能性を感じていたと話す。

「私自身は雑誌の『egg』に憧れてこの世界に入ってきたけど。今の子たちは、“モデル”と言ってもモデルの道だけを目指しているわけではなくて。インフルエンサーとかクリエイターとか、いろんなかたちで活躍したいと思っている。『egg』は卵なので、次のステップが決まって、巣立てる状態になるまできちんと面倒を見たいと思ってやってきました」

 雑誌全盛期の“読モ”(読者モデル)と言えば、あくまでモデル活動が第一だった。そこに直結する仕事としては、アパレル関係(ショップ店員やデザイナー、ディレクターなど)がほとんどだったのである。ほんの一握りの“カリスマ”のみがテレビに進出してタレントになれた。時代はSNSやYouTubeに移り変わり、それぞれの将来の選択肢は広がりを見せている。

◆人生が変わった瞬間! 芽生えた“校長”意識

 そもそも赤荻さんに“校長”意識が芽生えたきっかけはなんだったのか。それは、編集長として約3年の月日が経ち、コロナ禍で延期になっていたイベントがようやく開催できたときの出来事だ。

「2021年の春、『egg』モデルの“卒業式”のイベントがやれて。そこで3人を送り出したのですが、編集部や私宛の感謝の手紙も読んでくれたんです。みんなマジで大号泣。その瞬間、私の人生も変わった気がしました。ひとつひとつの経験や時間を大事にしたほうが良いと改めて実感して。今思えば、そこから校長マインドになっていたのかな」

 赤荻さんは、10代の若い子たちと過ごした『egg』は「まさに学校みたいなものでした」と目を細める。

「編集長の私が校長だとするならば、学級委員とかグループの班長みたいな役割の子がいたり。一般常識とか礼儀に関して、YouTubeの視聴者から指摘されて本人が襟を正す機会もありました。モデルが遅刻や忘れ物をしたり、撮影(仕事)の意味を理解していなかったりするときには、『それはダメだよ』って、私が叱ったこともあります。学ぶ機会は本当に多かった。

 そんななかで、どうしたら彼女たちのモチベーションが上がるのか、成長するのかなど、褒め方はかなり考えていましたね。その後の表情もぜんぜん変わってくるので」

◆Z世代のカリスマに聞く「夢を叶えるためのコツ」

 渋谷女子インターナショナルスクールの教育理念は「渋谷から世界へ 私の人生は私が決める」。これまで渋谷の街で数々の夢を叶えてきた赤荻さんに、「夢を叶えるためのコツ」をうかがったところ、以下の2点を挙げる。

・渋谷に来る
・夢に近づけるようなコミュニティに触れる

「人と人との繋がりを大事にする、失敗してもいいから挑戦する、というのは絶対に必要なマインドだと思いますが、まずは第一歩を踏み出してみる。夢に近づくための環境に身を置くことが大事なのかなって。

 私の場合は、それがサークルでした。今のギャルで言えば『egg』というコミュニティがある。普通の女のコで触れられるものがないじゃんってときには、シブジョがあるよ、渋谷に来てみれば、夢が叶うかもしれないよって言いたいですね。まだ具体的な夢が見つかっていない人もいると思いますが、入学することが“第一歩”になるんじゃないかな」

 赤荻さんは『egg』編集長の経験を糧にしながら、今後はギャルのモデルに限らず、多くの女子高生たちの夢をサポートしていくつもりだ。

<取材・文・撮影/藤井厚年>

【藤井厚年】
Web/雑誌編集者・記者。「men’s egg」編集部を経てフリーランスとして雑誌媒体を中心に活動。その後、Webメディアの制作会社で修行、現在に至る。主に若者文化、メンズファッション、社会の本音、サブカルチャー、芸能人などのエンタメ全般を取材。趣味は海外旅行とカメラとサウナ。Twitter:@FujiiAtsutoshi

TOPICS

ジャンル