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【小説】絶望に次ぐ絶望…少女に降りかかる新たな「訓練」

幻冬舎ゴールドライフオンライン

※本記事は、館野伊斗氏の小説『スキル』(幻冬舎ルネッサンス新社)より、一部抜粋・編集したものです。

【前回の記事を読む】【小説】手に残る冷たい感触…少女を絶望させた「ラット訓練」

訓練

「来ますかね」

運転席に座る若い男は、後部座席の恵比寿顔に話しかけた。

「彼女は、あの能力を持つ人間としては、繊細過ぎるのです。……あの能力をコントロールするためには、彼女自身の強い意志が必要です」

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車中に再び沈黙が訪れた。

「……しかし、我々には彼女の能力が必要なのです……」      

恵比寿顔の男の声が、運転席に届いたかは判らない。運転席の男が発した言葉は、後部座席からの言葉の回答にはなっていなかった。

「来ました」

何時もの時刻。何時もの場所に恭子は現れた。

訓練は続いた。恭子が訓練を続ける気になったのは、普通の生活を望んだからだ。誰にも触れない生活を送ると決めたとして、それは可能なのか。手袋をして人に触れないと決めていても、これまでに二度、人に触れている。今後そのような事態に陥らないとは限らない。

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