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バイデン大統領の訪韓・訪日後もマウントの取り合いになりそうな日韓両首脳

アサ芸Biz

 5月10日に大統領就任式を終えて、スタートしたばかりの韓国尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権は、さっそく20〜22日にアメリカバイデン大統領の訪韓を控えている。一方、昨年10月に発足した日本の岸田政権は、すぐさま行いたかった訪米・首脳会談はコロナやアメリカの内政課題でなかなか実現せず、やっとかなった1月の日米首脳会談は異例のオンライン会談と、まるで「待て」を食らったまま。そして韓国に遅れた22〜24日に訪日を受けることになる。

「訪日はクアッド(日米豪印戦略対話)の首脳会議に出席のタイミングに合わせてということですが、アメリカの大統領が日本の首脳より先に韓国の大統領に会うのも異例なら、これだけ早期に会談をするのも異例です。文在寅(ムン・ジェイン)は51日目、朴槿恵(パク・クネ)は71日目で、これまでは2ヶ月ほどを要していましたからね」(全国紙記者)

 それならそこには何らかの意味があるのではないかと考えるのが当然で、やはりホワイトハウスでも「(日韓の順序が逆なのは)この60年間なかったこと」との質問が記者から投げかけられ、サキ報道官が「順序はあまり深く考えないで欲しい」と応答する一幕もあったほどだ。

 だが外交においては順番が意味するものは大きい。今回のバイデン大統領の歴訪は、ロシアのウクライナ侵攻を横目に見つつも、極東では日米韓で対中国や北朝鮮で足並みを揃えておくといった大目標があって、中国を含まない環太平洋諸国が参加する経済的枠組みの「インド太平洋経済枠組み」(IPEF)の構築のためとされる。

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 その場合、左派でかなり北朝鮮寄りでかつ日本とは犬猿の仲だった文在寅政権から保守系政権が発足するに当たって、しっかりと日米間の陣営に韓国を繋ぎとめておきたいことろ。そのために米国が送った秋波と受け取れる。一方の日本は「下駄の雪」ということなのだろう。「踏まれてもついてゆきます下駄の雪」という都都逸を由来にした日本の政界では昔からよく使われる言葉で、「強い者にいつまでもついていく」ことの例えだ。気が置けないと言えば聞こえは良いが、本音としては非情に面白くない。

「このタイミングで楔を打っておきたいというのは中国も同様なのでしょう。5月10日の大統領就任式に中国は、習近平の代わりに『特別代表』として国家副主席の王岐山を派遣するという破格の対応をしました。しかも尹大統領の早期の訪中を促すという大盤振る舞いでしたからね」(同)

 モテ期の韓国大統領に日本の首相はソデにされたような恰好で、だからというわけではないが日本のほうも韓国に塩対応だった。日本は林芳正外務大臣が岸田首相の親書を携えて韓国を訪れたものの、これまでは首相、副首相クラスが出席してきた経緯があるからだ。鳩山由紀夫元総理の出席はあったが、これは人畜無害というものだろう。

韓国の新政権発足は日韓関係修復の絶好のチャンスですが、今は双方の国内事情があって互いになかなか折れるに折れない事情があるんです。というのも6月には韓国で地方選があって、日本では7月に参院選が控えています。国内のタカ派世論の顔色を窺ったら、そうは簡単に譲れないというわけです」(同)

 というわけでマウントの取り合いが予想されるが、しばらくはこのスタンスを保ちながらの関係修復となりそうだ。

(猫間滋)

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