■義経が鎌倉と京の間で振り回される
三谷幸喜が脚本を務める「鎌倉殿の13人」は、源頼朝に全てを学び、武士の世を盤石にした男・北条義時(小栗旬)と、彼を中心に鎌倉幕府将軍“鎌倉殿”を支えた13人の家臣団の生きざまを描く物語。
第19回では、義経と兄・頼朝の関係が悪化。戦の場でも、政治事の振る舞いも、ただ兄のことを慕って行動していただけの義経が、頼朝に誤解され続けてしまい、後白河法皇(西田敏行)との間で身動きが取れなくなってしまう。後白河法皇に自分の脈拍を小細工してまで「行かないで…」と言われては、どうすることもできない義経。
さらに、京では里(三浦透子)と静(石橋静河)が義経をめぐり対立。何をしてもうまくいかないなぁといった様子の義経は、後白河法皇を信じたばかりに振り回されたと気付かされ、途方に暮れるのであった。
■義経に義時「人をお信じになりすぎる」
夜、義時と時政(坂東彌十郎)が宿舎で語り合っていると、行き場を無くした義経が前触れもなく現れた。生気を失ったような義経に、驚く義時。「平家を滅ぼしたのはついこないだではないか。私の何がいけなかった…」とつぶやく義経に、義時は「九郎殿は人をお信じになりすぎるのです」と告げた。時政は「自信をつけるには、何がいるか。経験でござるよ。まだまだこれからじゃ」と優しく話しかけ、去っていく義経の姿に視聴者も切なくなった。SNSには「あんなに生き生きと躍動していた義経が疑心暗鬼にとりつかれどんどん生気を失くしていくのを見ているだけでツラい…」「義経、どこで間違えちゃったのかな、いや、きっと常に正しかったよな」「鎌倉殿、しんどい回が続くけど頑張るぞ、何を?って彼らを応援することをやめたくないんだ」等、作品への愛がたっぷりと込められた書き込みがあふれている。