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突然マシンガンを突き付けられ…国境の町で起きたトラブル

幻冬舎ゴールドライフオンライン

※本記事は、松原悟朗氏の書籍『国境 ―寄り道人生のすすめ―』(幻冬舎ルネッサンス新社)より、一部抜粋・編集したものです。

【前回の記事を読む】滞在できるのはたった2週間…「米国は貧乏人には冷たく寒い」

メキシコの国境の町で

コロンビア(ボゴタ)→米国(ロスアンジェルス)一九七三年三月一九日

その後、キャンプサイトなどで車中泊をしながら、米国の中・西部を旅行して約一ヶ月後の四月二十五日にロスアンジェルスに無事帰る。走行距離は一万二千キロメートルを越えたGTR(三人の名前の頭文字をとったGoro/Takahisa/Ryoichi)旅行だった。

旅行中はいろいろなトラブルがあった。その一つは、テキサスに入る前日のメキシコの国境の町の海岸でキャンプ後、車の調子が悪いので修理屋に行こうと、私は平坦な直線道路を快適に運転していたら、フォードのピックアップトラックが猛烈なスピードで追い越して、われわれの車の前に突然止まったので、急ブレーキをかけて停車した。

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すると、テンガロン・ハットを被りマシンガンを持った三人の男がそのピックアップの車からバラバラと飛び出し、われわれにマシンガンを向けて車から降りて車のそばに並べという。まるで映画のシーンのようで、あっけに取られて呆然とする。両手を上げて車の脇に並ばされ、黒光りするマシンガンを突きつけられて身動きできない。

日本刀は突き刺すような、視覚的に冷たく鋭利なゾクゾク感がある。一方、マシンガンは銃の一般的な知識を有していない日本人には圧倒的な恐怖感は感じさせないが、その殺傷力と黒い鉄の塊の存在感が不気味な威圧感・圧迫感を与える。

「俺の人生も二十五歳で終わりなのかな」と訳がわからないながら妙に観念して立っていると、パスポートを提出させられ、男たちは車の中を捜査しはじめた。結局、彼らはメキシコの国境警備隊で、銃と麻薬の所持を調べられたのだが、前夜われわれが海岸でキャンプしていたことから怪しんだのだそうだ。

GTR旅行の後は、コータローを売却してE、Kの両氏と別れて今度は一人でグレイハウンドのバスで、ロスアンジェルスから米国の西海岸を北上してカナダに入り、バンクーバーからロッキー山脈を越え、カルガリーに出る。

1回目日本から、2回目コロンビアから、3回目メキシコから、そして4回目にカルガリーを南下して米国に入国して、デンバーでビザの延伸を申請する。ここでは日系二世の女性に手続きを依頼して六ヶ月間のビザ取得ができた。この後、米国の中部から西部へグレイハウンドのバスで旅行して、ニューヨークで再びアルバイトをすることとなる。

【写真1】我々の世代には米国のテレビドラマで懐かしい国道の「ルート66」。4月の春でもロッキー山脈では雪が残っている。
【写真2】3人で買ったフォルクスワーゲンのワゴン車「コウタロー」。これで男3人でメキシコと米国をキャンプしながら12000km走行した。
【表1】GTR旅行中の宿泊


第二章 地中海をめぐる旅

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