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【小説】夢に出てくる「長い髪の毛のシャドー」の正体とは?

幻冬舎ゴールドライフオンライン

本記事は、渡邉将人氏の書籍『未来への手紙と風の女』(幻冬舎ルネッサンス新社)より、一部抜粋・編集したものです

未来への手紙と風の女

頭の中で何かが揺れる。頭の中を誰かが駆け抜けていく。長い髪の毛のシャドーが、僕を追いかけ回す。頭の中でぐるぐる回りながら、長い髪の毛の残像だけが僕を追いかけてくる。僕は逃げ回る。頭の中を駆け回る。

なのに長い髪の毛のシャドーは、僕をつけ回す。やがて、長い髪の毛のシャドーは僕の頭にしがみついた。振りほどこうとするのに、長い髪の残像は、僕の体にまとわり付き、僕の頭にしがみつく。

「わぁっ!」と叫ぶ声に驚いて、僕は、ぱっと、飛び起きた。

──夢か。

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そう思いながら、僕は自分の頭に手をやった。するとどうだ、衝撃が走った。自分の頭に手をつけた頭皮の感覚は、夢の中で長い髪の毛のシャドーにまとわり付かれたときのままだ。しっかりと覚えている。この夢は、普通の夢ではない。

あの長い髪の毛のシャドーは誰だ。顔を思い出せない。思い出せるのは長い髪の毛だけだ。

──しかし、あれは、なぜ、ああなったのか。

このなんとも不思議で、とてつもない衝撃が、夢から目覚めたばかりの僕の頭の中でまだ、渦巻いている。まるで、川の中に頭を垂直に突っ込んだ自分を、川の対岸から見ているようで、周りの自然と僕の頭の中が、ちょっと、同化したようだった。

この感覚と夢は、現実へと近づいていくようで、その瞬間ひこうき雲を思った。僕は、この不思議な夢を振り払おうと、空を見上げた。すると、ひこうき雲が見えた。思ったことと実際の風景とが一致したときの何とも言えない感覚が僕を支配した。

あの、ひこうき雲の先にあるひこうきは、どこへ行くのだろう。白い一本の線が、スカイブルーの空を横切っていく。よほど高度が高いのだろう、スカイブルーというよりロイヤルブルーだ。ロイヤルブルーと、ひこうき雲が描く一本のホワイトのコントラストが美しく、キレイで、そして切ない。

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