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時代が変われば不適切。諸事情により廃止となった12のギネス記録競技

カラパイア


 1950年代に始まって以来、世界各地でさまざまなギネス世界記録が生み出された。それは人々の熱い情熱の記録であるが、時代の変化に伴い論争が巻き起こり、諸事情から廃止された記録もある。

 今のテレビ番組を考えたらわかる。昭和の時代にはOKだった内容や表現がコンプライアンス的にNGになっているのだから、ギネス記録だった当然の流れかもしれない。

 ここでは、そんな14のギネス記録競技とその理由を見ていくことにしよう。

1. タバコのパイプ点火時間最長記録

 1954年、2本のマッチとタバコ3.3グラムを使って、いかに長く火を保ち続けていられるかの競技で、ロサンゼルス在住のポール・ローダーバックが1時間55分11秒という記録で、1955年のギネスブックに掲載された。

 だが、喫煙自体が推奨されなくなった現在、この競技は中止された。

2. 世界最大のパイ投げ記録

 床材会社Shaw Floorsが2010年1月7日にテキサスで開催したもので、ギネスブック2011年度版で認定された。

 434人のスタッフが、チョコパイ、アップルパイ、チェリーパイなど、1200枚のパイを投げ合った。ちなみに目的は、高級ナイロンカーペットにシミがつかないことを実演することだったそうだ。

 だがこの競技は食品を無駄にしているという理由で廃止された。

Anso Nylon – Shaw Guinness World Record Largest Pie Fight


 最近のギネスは、食品が無駄になるような記録には厳しい態度をとっている。こうした記録に挑戦するには、使った食材を寄付するか、配ってきちんと食べねばならない。

 パイ投げに使ったパイを食べることはできないので、この部門は「シェービングクリーム・パイ投げ」に変更。現時点の最高記録は、2016年イギリスで開催されたAnother Fine Festの1180人だ。

3. ローストビーフ丸ごと早食い記録

 ギネスブック1955年度版によると、1880年にドイツ人のヨハン・ケッツラーが42日間で1頭分のローストビーフを丸ごとを完食した。この記録はその後も破られず、1990年度版まで掲載されていた。

 しかし同年、ローストビーフのほか、ウナギ、パンケーキ、スパゲッティなど、40部門の「大食い記録」の廃止が決定。

 その理由は健康問題だ。こうした大食い記録が不健康で、時代遅れになったという。

 大食い部門はもうないが、「クリームクラッカー3枚の早食い」など、早食い記録なら挑戦できる。これらのチャレンジでは食べる時間も量も、健康を崩さない程度に抑えられている。

photo by Pixabay

4. 1時間で飲んだビールの最大記録

 大食い記録がダメなのだから、お酒の一気飲み記録もダメなのは当然だろう。あなたが1時間でどれだけビールを飲むことができても、ギネスは受け付けてくれない。

 だが、かつてはそれに挑戦することができた。最高記録は1969年、北アイルランド在住のジャック・キーズが樹立。彼は1時間で20.4リットルのビールを飲み干した。

photo by Pixabay

5. 猫の最高重量記録

 猫を飼っている人なら、猫を太らせたら健康上良くないことくらい知っているだろう。なので1998年に廃止されたが、かつては猫の重さを競うギネス記録があった。

 ギネスが認定したもっとも重い猫は、10歳のヒミー。1986年3月に死んだ時、20.8キロもあった。オーストラリア在住の飼い主トーマス・バイスは、一輪車で猫を運んでいたそうだ。

image credit:kids.guinnessworldrecords.

 記録樹立から12年後、ペットの過食を食い止めるべく、ギネスはペットの最重量記録を廃止した。

6. 同時に放ったランタンの最多記録

 ランタンは、紙と竹で作ったアジア各地域で広く見られる小型の熱気球(点灯)のことである。

 2013年5月、フィリピンのイロイロ市で、世界平和を祈るためにランタンを飛ばすイベントが開催された。このときに空に放たれたランタンは1万5185個、ギネス世界記録に認定された。

Simultaneous sky lantern release 2013 UPV Miag-ao,Iloilo, Philippines

 しかし環境に被害が出るとの理由で、ギネスはそれ以降この部門を廃止した。

7. ラクダ相撲の最大観客動員数

 廃止になった理由は動物保護だ。ギネスでは議論のある動物スポーツ部門を次々に廃止している。

 その中には、世界最大のエレファントポロ世界選手権(象を用いたポロの一種)や、キツネ狩りで狩られた最大のキツネ記録などがあった(なお後者の最高記録は、1936年英カンバーランド州での10.8キロ)。

 ラクダ相撲の最大観客動員数も同様で、動物福祉の観点から廃止されている。

 ギネスブック2011年度版によれば、最終的な記録は2万人強。1994年にトルコ、セルチュクで開催されたラクダ相撲フェスティバルのものだ。

8. ライブツアーで破壊されたギターの最大数

 ギネスが気にするのは、人間や動物や環境ばかりではない。ギターもだ。物を粗末にすることも現代の価値観では問題となる。

 2021年、ギネスは、ライブツアーで破壊された最大ギター本数部門を廃止すると発表。最終的な記録は、2004年のツアーでミューズのマシュー・ベラミーが破壊した140本だ。

photo by iStock

9. コインピラミッドの最大記録

 アリゾナ州在住のマーク・エドワーズ(12歳)とベン・シュリメ・ジュニア(13歳)が史上最大のコインピラミッドを作成し、ギネスブック1984年度版に掲載された。

 高さ56センチ、底の部分が52 × 60センチのピラミッドに使われたコインは10万4000枚だ。だがもう挑戦することはできない。

 中止になった理由は、1セント硬貨の製造に問題があり、不足が懸念されていることだそうだ。

10. バルス!1秒間で送信された最多ツイート数

 『天空の城ラピュタ』の名台詞にパズーとシータの「バルス!」がある。あまりにも有名過ぎて、再放送のたびに「バルス祭り」が行われる。そのシーンに合わせて、視聴者がバルス! と呟くのだ。

 中でも2013年8月2日のバルス祭りは特別で、たった1秒の間に14万3199もツイートされ、ギネス世界記録に認定された(なお、それまでの最高は3万3388ツイートで、これもバルス祭りによるもの)。

 しかしこの部門は廃止となる。通信に障がいが生じるからだ。

 その後どんなイベントが開催されようとも、2013年のバルス祭り参加者は、永遠に最高記録保持者となった。

11. 個人が受け取ったグリーティングカード最多数

 1989年、脳腫瘍を患う英国のクレイグ・シャーゴールドの家族や友人が、1人で受け取ったグリーティングカードの最多数記録に挑戦しようと動き始めた。

 1991年5月、彼の元には3300万枚ものカードが届き、見事ギネス世界記録に認定された。

 だがシャーゴールドは病気から回復したというのに、その後数年に渡り数百万枚ものカードが届き、これを真似したデマまで広がった。

 この騒動を受け、ギネスは「カードを出すよう依頼があっても応じないように」と注意喚起する羽目に。郵便物の配達にも影響が出ることから、この部門は廃止された。

12. 自動車による世界一周最速記録

 ギネスブック1994年度版によれば、正確には「六大陸を通過し、総移動距離が赤道1周分を超える自動車の最速運転記録」だ。

 記録保持者はインド、コルカタ在住のチュードリー夫妻で、1991年に日産サニーで25カ国を39日20時間で走破した。

 しかし、記録を狙うには、各国の法定速度を大幅に超えねばならないため、1990年代半ばにこの部門は廃止された。

References:14 Discontinued Guinness World Records / written by hiroching / edited by / parumo

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