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4630万円誤送金されるも「返還しない」男性 犯罪になる可能性は「ある」…弁護士に詳しく聞く

J-CASTニュース

山口県阿武町から誤って振り込まれた新型コロナウイルスの給付金4630万円が返還されていない問題で、町は、受け取った男性(24)を相手取って提訴し、刑事告訴も検討中だと報じられている。

男性は、すでに全額を他の口座に移すなどしたとされているが、罪に問われるのだろうか。元東京地検特捜部副部長の若狭勝弁護士に見解を聞いた。

「銀行員への詐欺罪やATM引き出しなら窃盗罪の可能性」

「入金されたお金は口座から動かし、戻せない。罪は償う」。報道によると、男性は、町が返還を求めたのに対し、こう話したという。

男性は2022年4月8日、町に返還すると答えたが、すぐに態度を一変させた。「役場が悪い」などと主張し、はぐらかすようになった。この問題で、町は22日に会見したが、その後、連絡がつかなくなり、男性は、仕事も辞めて所在が分からなくなっている。

町の調査で、男性の口座からは、8日のうちに60万円以上が引き落とされ、カード決済などで毎日残高が減って、2週間後には全額が消えてしまったという。

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町は5月12日、4630万円と弁護士費用などの支払いを求め、男性を相手取って山口地裁萩支部に提訴した。花田憲彦町長は、「当初は振り込みミスをして申し訳なかったが、現在は返還に応じない男性を犯罪者だと思っている」などと怒りを露わにした。

男性について、町は刑事告訴の構えも見せているが、法曹関係者の間でも意見が分かれているようだ。そもそも、男性の行為は犯罪と言えるのか、という点においても、様々な見解が報じられている。

若狭勝弁護士は13日、J-CASTニュースの取材に対し、「犯罪になる可能性は、結構あると思います」との見方を明らかにした。

「男性が銀行の窓口でお金を払い戻した、他の口座に振り込んだ時点で、銀行員への詐欺罪になる可能性があります。男性がATMでお金を引き出したとすれば、窃盗罪になる可能性があります。被害者は、どちらも銀行の形になっていますが、実質的には、町になりますね」

「お金を弁償できなければ、懲役3年前後の実刑になりうる」

このほか、男性が返還請求に応じずお金を持ち続ければ、町が被害者の横領罪になる可能性もあるというが、詐欺や窃盗に比べて刑が軽いので、検察は、後者での立件を目指すのではないかとした。

詐欺については、男性がネットバンキングを使っていれば、電子計算機使用詐欺罪の名称になるのではないかという。

「立件するときは、書類送検ではなく、逮捕になるでしょう。男性が逃げるなどしており、被害金額が高く公金であるというのが理由です。男性がお金を弁償できなければ、正式に起訴されて裁判となり、初犯であっても、執行猶予は付かずに実刑になるでしょう。量刑は、懲役3年前後になると思います。ただ、弁償すれば、執行猶予が付く可能性は高いでしょう」

刑事告訴について、若狭弁護士は、こう指摘した。

「男性が海外に逃亡するようならば、厄介なことになってしまいます。町は、どんな罪になるのかといった告訴の内容について、速やかに警察と詰めることが大切だと思いますね」
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