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今後100年で熱波はさらに過激に。過去数十年の間に強烈が熱波が5回は発生していた

カラパイア


 昨年夏、北米西部を襲った熱波によって、カナダ国内での観測史上最高気温が観測された。ブリティッシュ・コロンビア州リットンの気温は49.6度にまで上昇。これまでの最高記録を4.6度も上回った。

 しかし、ある地域における平均気温からどれだけ温度が上昇したかという視点から見ると、ここ数十年の間にはさらに過激な熱波が少なくとも5度発生していたことが判明した。

 こうした熱波は、今後100年でさらに威力を増すだろうと考えられるそうだ。『Science Advances』(2022年5月4日付)で報告されている。



過去数十年の間に強烈な熱波が発生していた

 英ブリストル大学のヴィッキー・トンプソン博士は説明する。
最近カナダと米国で観測された熱波は、世界に衝撃を与えました。しかし過去数十年では、それよりも極端な異常気象が発生していたことがわかりました。

気候モデルの予測によれば、今後100年で熱波はさらに威力を増し、しかも地域の平均気温と同じ頻度で起きるだろうと考えられます
 熱波とは、その地域の平均的な気温に比べて著しく高温な気塊が波のように連続して押し寄せてくる現象でもっとも破壊的な異常気象の一つだ。

 その定義は地域によって異なるが、世界気象機関(WMO)の定義では、日中の最高気温が平均最高気温を5°C以上上回る日が5日間以上連続した場合を示す。

 昨年、北米西部を襲った熱波のせいで、カナダでは500人が亡くなり、それによる山火事でインフラや作物などにも大きな被害が出た。
photo by Pixabay



平均気温からの劇変という視点で熱波を評価

 しかし今回、ある地域における一般的な気温からの急上昇という視点から異常気象を調べてみたところ、カナダを超える熱波が世界各地を襲っていたことが明らかになった。

 そこで、その地域の気温に対してどれだけ極端な熱波が発生したかを計算したところ、それぞれの地域で過去に最も暑かったトップ3は、1998年4月に32.8℃を記録した東南アジア、1985年11月に36.5℃のピークを迎えたブラジル、1980年7月のアメリカ南部で、38.4℃に上昇したことが明らかになった。

 昨年夏の熱波は、北米の人々にとって忘れられない悪夢だったろう。しかし過去数十年を振り返れば、それを超える異常気象が世界各地では起きていた。

 にもかかわらず、これらについてはあまり知られていない。こうした地域が経済的に貧しかったからだ。
ある地域の気温の変化という視点から熱波を評価することが大切です。人間も自然もその地域の気候に適応しています。

だからあまり気温が変化しない地域だと、軽い異常気象でも大きな影響を受ける恐れがあります
 と、トンプソン博士は説明する。

photo by Pixabay

今後100年で熱波はさらに過激に

 研究ではさらに、今後100年間の熱波の傾向について予測している。それによると、世界気温の上昇に伴い、熱波の激しさもまた増すだろうという。

 ある地域における最高気温が、必ずしも最大の影響を与えるとは限らないが、しばしばそれらは関連し合っている。

 異常気象やその発生地域について理解を深めれば、特に影響が大きな地域で優先的に行うべき対策が見えてくるとのことだ。

 「気候変動は今日、世界最大の健康問題の1つです」と、共著者のダン・ミッチェル教授は話す。

 今回の研究では、途上国を襲う熱波は世界からほとんど気づかれないことが明らかになった。恐ろしいことに、そうした国が熱波に襲われると、数千もの死者が出ることがあるそうだ。

References:April: Heatwaves media release | News and features | University of Bristol / written by hiroching / edited by / parumo

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