「これで、ようやく普通のおばさんに戻れるもの…。未練はないです」
──あなたにとって「歌」とは何だったんですか。
「そうですね、この20年間、いちばん大切なものでした」
──つまり、それより大切なものができたと?
「う~ん、どうかな…。記者さんも1週間、本当にご苦労さまでしたね」
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そう言って彼女が差し出した手の冷たい感覚は、今も鮮明に残っている。
山川敦司(やまかわ・あつし):1962年生まれ。テレビ制作会社を経て「女性自身」記者に。その後「週刊女性」「女性セブン」記者を経てフリーランスに。芸能、事件、皇室等、これまで8000以上の記者会見を取材した。「東方神起の涙」「ユノの流儀」(共にイースト・プレス)「幸せのきずな」(リーブル出版)ほか、著書多数。