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クレーム対策? 新卒採用で企業が「不採用理由」を伝えない理由

オトナンサー


不採用理由を開示しないのは、なぜ?

 2023年春卒業予定の大学生などを対象にした企業説明会が3月に解禁され、エントリーシート提出も始まっています。6月には採用選考が解禁となりますが、この時期に話題になるのが、不採用理由を伝えない企業側の姿勢です。企業側は不採用理由を伝える義務も法的責任もありませんが、不採用理由が分からないことで、一部の応募者が企業への不信感を高めたり、心にダメージを受けたりしているとの声もあります。なぜ、企業は不採用理由を開示しないのでしょうか。企業の採用事情にも詳しい、キャリアコンサルタントの小野勝弘さんに聞きました。

人材の多様性確保が難しくなる

Q.企業の新卒採用で、応募者の不採用理由を開示しないのはなぜですか。

小野さん「新卒採用で企業が不採用理由を開示しないのは、柔軟な人事施策が取れなくなるためです。なぜなら、不採用理由を開示すると、就職活動専門の掲示板などに書き込まれ、多くの就活生がそれをもとに対策を行い、仮に不採用になれば『対策したのに落とされた』というクレームにつながることがあり得ます。

また、募集ごとに応募者の重視するポイントは基本的に違います。不採用理由の傾向を分析した就活生が、『今年の重視ポイント』などと企業ごとにどのような人を採用するのか公表すると、同じようなことばかり主張する人が現れてしまい、多様性の確保も難しくなります」

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Q.ネット上では「『この人と働いてみたい』など面接官の主観で採用が決まるから、不採用者に理由を言えないのでは」という声もあります。それも一因なのでしょうか。

小野さん「そもそも、人事を完全な主観で決めることはなく、その指摘は的を射ていないように思います。もちろん『面接官は1人だけ、かつ、最終面接は社長だけ』といった環境であれば、単純に『この人と働いてみたい』と、先方に気に入られれば入社できるという話もなくはないですが、基本的にはそうはなっていないと思います。

中には、『この人と働いてみたい』で可否が決まることはあると思いますが、それは面接官の主観というわけではありません。一度の面接で、面接官が複数いる場合であれば合議するでしょうし、1次、2次と面接があるのであれば、最終判断はやはり合議となるでしょう。

このように、採用の現場ではさまざまな面接官の『主観』を大勢で『客観』的に判断して結論を出しています。面接官の考える『この人と働いてみたい』というのは、一緒に仕事ができそうか、今のチームに所属させて大丈夫か、自社の方針の中でどう育てたらよいかなどさまざまな視点で判断し、『この人と働いてみたい』と表現することが多いように感じます」

Q.一方で、転職エージェントを介した採用選考では、詳細ではないものの不採用理由の概要を教えてもらえることが多いです。なぜ、転職エージェント経由なら不採用理由が分かるのに、それ以外の採用選考では教えてもらえないのでしょうか。

小野さん「転職エージェントを通じた採用活動は、中途採用が中心です。そのため、どれくらいの実績やスキルを求められているのかが明確で、その水準と応募者の比較がしやすいからです。

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