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【インタビュー】ドラマ「TOKYO VICE」アンセル・エルゴート「実際に日本に住んだことが、この役のためにとても役立ちました」

エンタメOVO

 WOWOWと米HBO Maxの共同制作オリジナルドラマ「TOKYO VICE」のWOWOW独占放送が、4月24日からスタートする。物語の舞台は1990年代の東京。日本の大手新聞社に就職したアメリカ人青年ジェイクが、特ダネを追い掛けるうちに、危険な闇社会へと入り込んでいく様子が描かれる。ジェイク役のアンセル・エルゴートに話を聞いた。役柄同様、日本語が主体で時折英語が混ざるスタイルでの受け答えに驚かされた。

-日本語のせりふを覚えるのは大変だったと思いますが、今回は、日本語を話すだけではなく書くシーンもあったので、驚きました。どのようにして覚えたのでしょうか。また、演じるに当たって何かリサーチはしましたか。

 本間さんという、日本語と歴史の先生と一緒に、毎日4時間勉強しました。書き方も教わりました。また、事件記者を演じるために、ロサンゼルスでは本物の記者と一緒に取材をしたり、シャドーイングもしました。ジャーナリズムを勉強する学生として、インタビューの仕方を習ったり、実際に記事も書きました。合気道もしましたし、翻訳のためにいろいろなものを準備して勉強もしました。それがマイケル・マン監督のスタイルで、その役に成り切り、役に没入することで、実際に役を演じたときには、観客には、地に足の付いたリアルな印象を与えることができるのだと思います。

-理解するのが難しかった日本の文化や風習はありましたか。

 それほど難しいことはありませんでした。実は新型コロナの影響で新年を日本で迎えました。そのとき、(共演者の伊藤)英明さんがふるさとに招いてくださいました。毎日温泉に入って、ご家族と一緒に食事をして、お母さんの手料理をごちそうになりました。初詣にも行きました。英明さんの息子さんと一緒におみくじをして、大吉を引きました。だから、私はベリー・ラッキーガイです(笑)。

-今回の監督はマイケル・マンで、先の『ウエスト・サイド・ストーリー』はスティーブン・スピルバーグが監督でした。彼らのような巨匠の演出というのはどのような感じですか。

 マイケル・マンはとても力強い監督です。考えていることを明確に表現します。クルーにはちょっと厳しいときもありますが(笑)、そんな監督を皆尊敬しています。スピルバーグもそうですが、2人とも、撮影前にしっかりと準備をするので、撮影をするときにはとても居心地がいいです。また、準備万端なので、ちょっとでもおかしなところがあればすぐにそれが分かります。とてもリアルで没入感のある経験ができました。2人と一緒に仕事ができて、とても幸せです。マイケル・マンは「1日に9時間、日本語の勉強をしろ」と言いました(笑)。実際は4時間だったのですが、でもその後に、代々木公園で友だちを作って、日本語で話したり、レストランでも日本語で注文しました。実際に日本に住んだことが、この役のためにとても役立ちました。

-入社試験の時の表情の変化や目の動きなどがとても印象的でした。

 実際に、私もジェイクと同じように一生懸命日本語の勉強をしました。だから入社試験のシーンのときは、自分がひらがなの書き方を覚えたことが重なって、髪をかきむしるジェイクと同じ気持ちになりました。それに、マイケル・マンがカメラのま後ろにいて、いろいろとうるさいことを言ってきたので大変でした。彼はそういう監督です(笑)。とてもいい経験をしました。

-このドラマは、今後のキャリアにどのような影響があると考えていますか。

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 まずは、この「TOKYO VICE」のシリーズをもっと続けていきたいです。それは日本語を勉強することも楽しいし、日本にいることがとても好きだからということもあります。私にとっては、初めて学んだ外国語が日本語でした。その経験はとても素晴らしいものでした。なので、今後はほかの言語も習えたらと思います。でも、まずは日本語をマスターしたいです。時間はかかるかもしれませんが、とても有意義なチャレンジだと思います。

-日本の作品に出てみたいと思うことはありますか。

 もちろんです。

-このドラマは、ハリウッドのクルーが日本に来て撮ったものですが、完成作を見て、どう思いましたか。

 エピソード1は、長いプロローグのようなものなので、舞台設定をしているだけです。この後、実際にジェイクがやくざを調べていったりして、どんどんと面白くなっていきます。ほかのキャラクターも役割が大きくなっていって、ジェイクとは別の意味で、主役のようになっていきます。

-渡辺謙さんら、日本人キャストの印象は? 

 (刑事役の)渡辺謙さんと一緒に仕事ができてとても光栄です。私が初めて見た謙さんの映画は『インセプション』(10)でした。謙さんの表情や声の素晴らしさに感動しました。『硫黄島からの手紙』(06)は感動的でした。『明日の記憶』(06)の演技も素晴らしかったと思います。ブロードウェーで見た「王様と私」では、謙さんの歌にしびれました。だから、一緒に仕事ができてとても幸せなんです。

 ほかの皆さんとも一緒に仕事ができてとても楽しかったです。中でも、感情をリアルに表現する(上司役の)菊地凛子さんはとても素晴らしい俳優だと思いました。時々、自然に出る演技にハッとさせられました。そんな自然な凛子さんの演技が強く印象に残っています。それから、(やくざ役の)笠松将さんの演技もとても好きです。笠松さんはとてもクールですが、感情の激しさを表現するシーンもすてきです。不思議な魅力がある俳優です。一度でも将さんの演技を見たら、きっとファンになると思います。また、彼らが英語のせりふを勉強したように、私も日本語のせりふを勉強しました。だから、皆が同じ船に乗っているような気がしました。

-好きな日本映画があれば教えてください。

 黒澤明監督の『用心棒』(61)です。クリント・イーストウッドの『荒野の用心棒』(64)が大好きだったのですが、父が「あれはクロサワの映画が基になっているんだよ」と教えてくれたので、見てみました。それで、クロサワは世界の名監督の一人だと思いました。子どもの頃は西部劇をよく見ましたが、最近は、サムライとか、日本の伝統的なものが大好きになりました。日本について勉強するためにも、とても役に立ちます。

-実は『ベイビー・ドライバー』(17)の時にもインタビューしたのですが、その後、『ウエスト・サイド・ストーリー』はミュージカル、今回はまた全く違う役柄でした。どんどん演じる役柄が広がっていますが、演じ分けのコツは?

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